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前回の青枠はがきは 約7年の製造期間に刷色や枠の寸法に変化がみられ
枠の寸法が1分(約ミリ)縮小されたものが出回り 偽モノではないかと話題に
なり つぎのものを発行する要因のひとつとなりました
切手もそうですが 発行のいきさつを知ることは 勉強になります
1906年(明治39)7月5日、枠を取り払った「菊枠なしはがき」が発行され
印面は切手と異なる図案に戻りました
切手と同じ図案では 違法な「印面切り取り使用」もあったからです
表面下部の銘版は「逓信省発行」「印刷局製造」となっています
消印は櫛型印 仙台 (明治)40.1.26
明治39年から大きな局(1、2等局)では 櫛型印が使用されました
そして 明治42年からは 全国一斉に櫛型印となりました
櫛型印は昭和60年まで 70年以上にわたって長く使用されましたので
中年以上の方なら どなたにも見慣れた消印でしょう
下部の消印は それまでの丸一型
不鮮明ですが 陸前・高砂の着印です
むかしは 到着局の消印も多く押印されていました
切手もそうですが 収集家は はがきも初期使用例を追求します
このように 半年も経った使用では 見向きもされないものですが
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はがき
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1899年(明治32)4月1日から はがき料金は1銭5厘に値上げ
以後 昭和12年3月末まで
「1銭5厘」 といえばはがきの代名詞
1銭5厘はがきの発行は 料金改定に間に合わず 5月25日の発行
です
新はがきは 印面や枠が青紫で刷られていて 「菊青枠はがき」と呼ばれて
います
この時代 はがきの利用も増大し 使用済はたくさん残っていて
百年以上たったいまでも 収集家にとっては珍しいものではありません
上図のはがき 消印は鉄道郵便印と呼ばれています
明治39年9月10日 神戸下関線 下関発后2−30
山陽線であることがわかるでしょう
収集家のなかには 鉄道郵便印の愛好家も多くいらっしゃいます
いま 昔のはがきを気まぐれにアップしていますが
「カタログを見ればわかるので もっと変わった珍しいものを見せてくれ」
と おっしゃる向きもあります
カタログを見ただけで すべてがわかるものではありません
だいいち 使用済や使用例の図版は カタログにはありません
カタログは単なるガイドブック 入門テキスト
観光ガイドブックを持っているだけで 旅行したつもりでは オハナシになりません
現地 現物をみないと
わたくしは 郵趣家に対してではなく 一般の人に こうした趣味があることを
もっと知っていただきたいと思っています
専門的なことは それなりに 多くの収集家のブログやホームページがありますから
どうぞ そちらを
なお ことし発行された「さくら日本切手カタログ」2016年版には
はがきなどのステイショナリーは不掲載となりました
前年の2015年版を大切に
郵便会社による新切手の濫発で 切手カタログのページは増すばかり
切手以外の はがきなどはとても掲載できなくなったのでしょう
まことに残念なことです
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しばらく休んでいた 日本の普通はがきを続けます
小判はがきに次いで 1898年(明治31)12月
印面は菊の紋章図案の 「菊はがき」が発行されました
同じ図案の「菊切手」の発行は1899年(明治32)1月からですから
はがきの方が一足はやい発行です
表面周囲の枠の模様が 室町時代の文書袋の紐を描いているため
「菊紐枠はがき」と呼ばれています
上のはがきは 明治31年12月30日の消印ですから
発行月の使用例です
上総・刈谷から近江の国あてですが 着印がないのは残念
発行から4か月後に料金改定となり この紐枠はがきは
暫定的な要素が強いものとなり 比較的残存数は少ないようです
新料金1銭5厘として使用するために 5厘切手を加貼したものがあります
1銭5厘の新はがきの発行は明治32年5月25日ですから
それ以前の 5厘切手加貼使用ならなおいいのですが
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台風18号は こちらではあまり影響がなく 雨が降ったりやんだりの程度
地域によっては大雨の被害も出て たいへんだったでしょう
明治19年頃から 1銭はがきは印刷局と表示されるようになった
カタログによれば 実際の発売は明治21年のことと考えられる
明治21年9月1日から 全国一斉に 消印も丸一型となる
消印が ボタン印や二重丸型なら 多くは紙幣寮
丸一型なら 印刷局とわかる
郵便物も増え 郵便局も増えて 丸一型の消印は多数残っている
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ぐずついた天気が続きます
天気予報では 数日中に また台風襲来のおそれ
9月は台風シーズン たいした影響がなければいいのですが
↓
小判はがき 1銭 「紙幣寮」銘です
備後・尾道 明治21年3月16日
尾州(尾張)・名古屋あての着印は 商用のハンコと重なり読みづらい
印面抹消は ボタ印 尾道
白抜き ヲミ は人気のある消印のひとつです
ついでながら その他のボタ印を少々
上は左から 高田(越後) 高崎 岐阜 四日市
下は 大津 岡山 松山 です
那覇や根室などは人気があって けっこうな相場ですが
そこまで追っかける力はありません
どうしてボタ印と呼ぶのか
むかしから 漢字で拇太印と表すこともあります
見ればまるでイモ判 偽モノも存在するようです
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