|
昭和12年12月11日に発行となった1銭切手です。
稲の収穫の様子を描いたものですが、麦刈りの時期に取材したため、
手つきが麦刈りであると物議をかもしたといわれています。
上段が未使用3枚ですが、製造時期によって色や目打にも変化があり、
戦況が深刻になるにつれ品質が劣っているのがわかります。
下段の使用済は、14年の機械印と15年のローラー印ですが、
もう少し鮮明でないとパッとしません。
この1銭切手は、第5種郵便(農産物種子)に適用されるのですが、
残念ながらそれはまだ持っていません。
これから探してみましょう。
いま手元にあるのは、2枚貼って2銭私製はがきとして使ったものと、3枚貼りで第1種(印刷書状つまり開封)の3銭として使ったカバーです。
もっと見栄えのよいものをアップできればいいのですが。
これも宿題。
|
昭和切手
[ リスト | 詳細 ]
|
2銭、4銭に次いで、昭和12年11月1日に発行されたのが5厘です。
学校の歴史の時間で御朱印船と習ったように思います。
江戸時代に幕府特許の海外渡航許可の朱印状を持ち、中国沿岸および南海で 通商貿易に従事した船。図案は長崎清水寺の末次船の奉納額より取材したもの。
11月1日発行であるが、「従前ノモノ売切次第・・・」とあるため、初日に発売され た局は横浜局等少なく、東京中郵は11月2日になった。
(新井紀元著『昭和切手研究』から)
上段が未使用ですが、左右に2枚ずつ分けているのは印刷方式のちがいで、
左は平面版、右は輪転版です。この区別はここでは省きます。
下段はそれぞれの使用済、左の日付は12年12月20日。初期の使用でしょう。
この切手の用途は第3種(新聞・雑誌など)の料金です。
第3種は定期刊行物で、帯封となっている場合が多いのですが、帯封だけが残ったものが多くあり、それだけではどうもサマになりません。
できれば本体もくっついている方が説得力がありますねぇ。
封筒に入った第3種もありますが、これとて、それとわかるような封筒でないと。
左のものは、帯封と中身の株式新聞(相場表)にまたがって切手が貼られ、どうやら中を取り出さないままのようです。
わざわざ両方へ掛けて切手を貼ったのは、新聞がすっぽ抜けるのを防ぐためだったかも。
一度に多数差し出すため、左図のように消印はローラー印を使ったものも多く、この切手のローラー印を集めるおもしろさもありますが、なにしろ、刷色が濃くて消印がわかりづらいところが難点です。また、単片では、消印の要点(局名・年号など)がうまく入っていないと役に立ちません。
新聞の日付で使用時期がわかります。
|
|
乃木2銭についで発行されたのが封書用の東郷4銭です。
発行は昭和12年8月1日なので、まんなかの使用済単片の消印12年9月なら、
早い方でしょう。
刷色も濃く、目打の抜けもいいので初期製造の特徴が出ています。
下段の横向き5枚連はコイル切手ですが、消印がさっぱりです。
東郷4銭を貼った封筒2通です。
左の1枚貼りはごく普通の書状。
右は3枚貼りの速達便です。
この時期の速達料金は近距離(同一郵便区市内)なら8銭ですから、3枚で速達便に使えます。
これもありふれた存在で、駄モノのカバーばかりですが、初心者用教材くらいにはなるでしょう。
|
|
また寒くなってしまいました。
咲きかけたサクラの花がそのままじっとしています。
乃木2銭の標語印を仮貼りしたものです。
機械の押印は、左の肩に貼っている切手に対し、たいてい消印は右寄りになっ て、標語のすべてがうまく入らないことが多いのです。
ちゃんと文字が入って、色濃く押されているものがいいのでしょうが、
単片となると、そう簡単ではありません。
この切手が発行された昭和12年ごろには、日中戦争も始まっていて、
標語は「国民精神総動員」に見られるように、戦時色が色濃くなっています。
「胸に愛国手に国債」、「偲べ戦線求めよ国債」、「求めよ国債銃後の力」、
「国債の力で築け新東亜」、「貯めよう!勝たう!」、「貯蓄報国」など、
まさに総動員で戦費調達のため、貯蓄を奨励し戦時国債の購入にハッパをかけて います。
「先ず国債でご奉公」した多くの国民は、敗戦によってそれは紙クズと 化してし まいました。
戦後ふたたび、昭和40年代になって「赤字国債」が発行されだすと、我々の親 の世代は「国債」と聞くだけで、拒絶反応を示したのは無理もないことです。
「鍛えよ心身」、「国民こぞってラヂオ体操」と体力増進も呼び掛けています。
ラジオ体操は戦後も続いていますが。
「八月一日 物の国勢調査」という標語もあります。
いったいどのような調査をしたのでしょう。
とにかく数多くの標語があって、なかには稀少なモノもあるようです。
|
|
きのう昭和切手のカバーをアップしましたので、昭和切手の勉強をしましょう。
わたしはゼネラル・コレクターで専門ではありませんから、偉そうなことはなにも言えませんが。
ベテランの方はおおいにコメントして教えてださい。
きょうはその代表格の乃木2銭です。
収集家の多くは、乃木2銭といえば駄モノの代表格と思われます。
昭和12年4月1日から、「はがきは2銭、手紙は4銭」となり、
これにともなって普通切手も新しく図案が一新されました。
この乃木2銭は、私製はがき用として発行され、たくさん使われています。
図の上段は未使用で、左から初期のもの、朱色、糊なし、目打なし、コイル切手。
カタログでは、糊なし、無目打は2次昭和に分類されています。
終戦前後まで使われていたので、製造時期によって物資欠乏を如実に示す
さまざまなバラエティがあり、この切手の専門収集はそれなりに奥が深く、
「乃木2銭」という1冊の書籍・文献もあるのです。
カタログによると、発行は5月1日となっていますが、5月の使用例は少なく、
7月あたりからでないと、なかなか見つかりません。
もっとも早い出現の日の記録は、いまでも進行形と思います。
このような私製はがきがたくさん残っています。
はがきは機械で押印されたものも多く、消印のバラエティを集める楽しみもあります。
上図下段の使用済の右端は、年賀用図入り機械印の
一部です。
機械印には、いろいろ標語が入った「標語入り機械印」があって、それを集めるとまたおもしろいのです。
それは次回で。
|



