|
織編物の状態で行う染色(JISハンドブック 繊維 (2006)) 後染めと先染め ファッションは色との戦いであると言っても過言ではない。その為、アパレル業界では、ピースダイが一般的な生地(無地)の染色方法で、先染めは、ストライプやチェック等の意匠性の高い物に用いられるのが殆どである。単色の生地(無地)には先染めの糸を使うのは「ばかげた事だ」と考えられている。流行のスピードの速さが増した近年には余計にその傾向がある。リスク回避はビジネスの鉄則であるが、消費者の立場になって、改めて考えてみると、それらの事は知りたいし、仮に知った場合より優れた物が欲しくなるのは当然の反応だろう。しかし、それを誰も理解して貰おうともせず、理解しようともしない現状では、それらの事はこれから先も無視され続けていくだろう。つまり、無地物(単色で染められた生地)は品質的に劣っていて、価格も安いと言っても言い過ぎではないだろう。 しかし、上記の事情は日本国内においての話である。世界をマーケットとした場合、ロットの問題は簡単にクリアー出来る。その為、プルミエール等の世界規模の展示会に出品し販売を行っている生地メーカーの取り扱う無地物については、国内の常識は当てはまらない。優れた生地を多く排出するイタリアでは、無地に対する考え方も違っており、「無地のブルー」は現在でも基本中の基本として弁別閾も高いといわれている。これは、インポート素材がいいと言われる理由の一つである。日本は、これを文化の違い、歴史の違いとして、何時まで弁解し続けるのだろうか。 もちろんピースダイには利点もある。その一つが経済的な効果効率だが、批判的に書いてしまったものの実質的には大きな利点である。他の利点も、言ってみれば「短所が長所である」と言われような事で、生機で織り上げられた生地に染色を行う為に、薬品によりいくらか生地が傷つく事になる。その為、意図しなかったような柔軟効果が得られる。また、染色の仕方によりその特徴を更に生かすことも出来る。近年では柔軟剤などの開発も進んでおり、染色工程の中で常識的に用いられている事から、ソフトなタッチに仕上げる事も出来る。染色、加工の成果ではあるが、優れた肌触りと質感も期待できると言えるだろう。これは、人間の知恵、化学の成果と言えるだろう。また、染料染めのみでなく顔料による染色でビンテージ風の味のある色合いを出すことも出来る。他に、二浴染め等による染め分けも計画的に行える。 (2008/10/20) |
過去の投稿月別表示
[ リスト | 詳細 ]
全1ページ
[1]
全1ページ
[1]





