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先日の三連休の真ん中の日に、夫の運転で2人でちょっと遠出をしました。
高速道路に乗って下り方面へ走り続けました。 途中の分岐点で「〇〇方面はこちらへ」と緑色の標識が目に入りました。 〇〇は日本海に面したある県の名前です。 夫も私もその瞬間、同じ事を思ったのでしょう。 「行ったな〜。ここ走った。」 「……寒かったね。」 実は、次男が現役の時に受験したのが〇〇大学医学部だったのです。 センター試験の点が自己最高点だったために、工学部から医学部にハードルを上げてしまったのでした。 一年前の記事にも書きましたが、無謀とも言える進路変更でしたが次男が自分で決めた事なので反対はしませんでした。 ただ、浪人生となってもう一年受験勉強する覚悟があるんだね?と念押しはしました。 そしてそれは現実となりました。 地元の大学より若干偏差値の低い〇〇大学医学部医学科を選び願書を出して、赤本も取り寄せて… でも、深く勉強すればするほど絶望感が増して行ったのでしょう。後悔もあったかもしれません。数学が苦手で二次力の低い子ですから。 受験前日。緊張と言うより意気消沈した感じで〇〇県に向かう事になりました。 〇〇県。 私は20代の頃に社員旅行で訪れた事はありますがそれっきり縁の無い県でした。 次男は生まれて初めてです。 そこへ行かねばならなくなったのです。 子供3人が医学部に合格した人気ブロガーさんがよく書いておられました。 『医学部受験は日本全国ダーツの旅を覚悟せねばならない』 まさしくその通りになりました。 私は高速道路を運転する自信もないし雪道を運転する自信もありません。ましてや受験生を乗せてなんて… 面接もあるので受験は2日間です。 夫は3日間は無理ですが、2日間なら仕事を休める事になりました。 それで、私と次男で前日に特急電車で〇〇県入りし、受験会場の下見までして、ホテルにチェックインをして、その日の夜には夫が車で来て泊まり、受験当日の送迎などをしてくれる事になりました。 初めて乗る特急電車は空いていました。 電車の中でも次男はもちろん勉強です。 私は現実派で物事を前向きに考えられない性格もあり、 「負け戦に行かねばならない」 という思いでいっぱいでした。 本を読む気にもなれず窓の外の風景を見ているつもりが全然目に入っていない。そんな虚ろな状態でした。 受験会場の〇〇大学医学部は駅からかなり遠くタクシーで3,000円以上した記憶があります。 周りはのどかな田園風景で思ったほど雪はありませんでした。 大学に着くと受験会場の下見で来ている多くの受験生がいました。どの子も賢くて余裕がある感じに見えて、ますます暗い気持ちになりました。 下見が終わると待たせておいたタクシーでホテルに向かいました。大学近辺にはホテルなんてありませんでした。 大学も周りの景色も異国の地のようで、二度と訪れる事のない地であるだろうと感じたのを覚えています。 ホテルはシングルを2部屋予約してあり、次男はもちろん勉強。 私は1人で部屋でテレビをつけて夫が来るのを待ちました。孤独感でいっぱいでした。 夫が来てくれた時はホッとしました。 3人で夜ご飯を食べて駅まで夫に送ってもらい、私一人最終の特急電車に乗りました。 帰りの特急電車は混んでいてお酒の入った乗客も多く、ああ皆んなは受験とは無縁なんだな〜としみじみ思いました。 そして、見知らぬ土地で勉強しているであろう次男を思い、次男のこれからを思い、涙が出そうでした。 こんなに辛い旅ってあるんだねと誰かに語りかけたいけれど相手もいなくて私はドン底のまま帰宅しました。 2日後、無事に帰って来た夫と次男。 聞けば、せっかく〇〇県まで来たんだからと、帰りに2人で有名なお寺を詣でたとの事。 願掛けもしたかったから…と夫。 次男にお寺どうだった?と聞いたら、 「庭園が雪化粧でとても綺麗だった。もっとゆっくり見たかったけど閉園間近だったから残念だった。」と。 それを聞いて私は、辛い受験だったに違いないけど、この子はまだまだ大丈夫だ。綺麗と思える心があるんだから…と少し安堵したのを覚えています。 そして、受験当日の大役を果たしてくれただけではなく、お寺に連れて行ってくれた夫に感謝しました。 あれから月日は流れて医学部2年生となった次男。 自宅通学の大学ですが、それでも講義やテスト勉強に追われて大変そうです。 〇〇大学に受かって下宿したとしたら…まあ何とかなっていたでしょうが、次男曰く 「すべって良かった。浪人して良かった。今の大学で良かった。」 ありがたい事です。 〇〇県とはご縁が無かったけど、あの辛い旅は無駄ではなく、貴重な経験になったと思っています。 そしてお寺にお参りしたおかげで御利益があったのだと信じています。いつかお礼参りに再び〇〇県に行きます。 |
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さすが教育ママ様、どれだけ気を使われたかが
文面から脈々と伝わって来ます。
そして、そんなお母様を実質的に支える素晴らしい家族の方々!
ブログに記録されたいのも当然です。
そして綿々と記録された文章は、読む人に感動を与えます。
教育ママ列伝に名を連ねられるべき美しきママ様です。
当方末孫、奈良の方にも可能性は有りましたが、大事を取って和歌山にしました。本人も気に入って居る様なので結構だと思います。
2016/10/14(金) 午後 9:55
次男さんは幸せですね。
ご両親から大切にされているのが伝わります。
ご両親には足を向けて寝れませんね。
受験も「縁」ってあると思います。
私自身も、高校、大学共に、進学したのは希望していた学校ではありませんでした。
でも、後悔はないし、それでよかったと思っています。
今年の息子の受験はどうなるんだろう…
どこの大学とご縁があるんだろう…
考えるとドキドキしますね。
数年後に、私もマリさんのような記事が書けたらいいなぁ。
2016/10/15(土) 午前 0:52 [ kzk*tm ]
観光で行くのなら素敵な土地でも、受験の付き添いとなるとやはりマリさんと同じ心持ちになるのでしょうね。結果が出る前から「2度と訪れる事のない地」と感じたという事は、やはりご縁の無い大学だったのでしょうね。私も子ども達も縁のある学校には受験前から「ピンと来る」タイプなのでよくわかります。浪人時代はお辛かったとはいえ、やはり今の大学こそが次男さんの居場所として最適だったのでしょうね。もちろん偏差値だけに限らずに。
息子は下宿させていますが、後期受験は車で日帰り出来る距離だったので夫が休んで送迎してもらいました。後で聞くと同じ学校の受験生達は皆ホテルで前泊したし、先生からも雪道で何があるかわからないので前泊するように言われていたらしいので、我が家は完全に準備不足でした。次の娘の受験では、おそらく日帰りは無理な大学しか受験出来そうにないので、早め早めに宿の手配をし、できることなら私も同行したいと考えているので、今回のマリさんの記事で想像すると今から緊張してきました
2016/10/15(土) 午前 9:13 [ ニコ ]
> raoron34さん
ありがとうございます。
子供達の受験に関しては親としてできるだけの事はしてやったと夫婦で自負しています。
奈良は奈良県立医科大のことですね。名門です。きっとお孫さんなら合格できたでしょうが、今の大学にご縁があって満足していらっしゃるようですので正解でしたね。いずれにしても近くの大学ですから受験に行くのに悩まずにすみましたね。遠くまで受験に行かなくてすむのは本当に実力があって親孝行なお孫さんなんですよ。
2016/10/15(土) 午後 1:48 [ マリ ]
> kzk*tmさん
ありがとうございます。
受験に親が付き添うのは賛否両論あると思いますが次男を1人で出す事はできませんでした。都会ならまだしも地方でしたのでタクシーの手配にしても子供に任すのは不安で付き添って良かったと思っています^_^ 次男も感謝してくれてると思いますが。
受験に行って大学を見てもピンとこなかったのは、絶対落ちるからと思っていたのもあるかもしれませんが(^^;; 縁がなかったのですね。
息子さんも、もうすぐですね。素敵なご縁がありますように。
2016/10/15(土) 午後 2:20 [ マリ ]
> ニコさん
やはり息子さんの受験はお父さんがお休みを取ってくれたのですね。男親だから任せられる事ってありますよね。普段はあまり夫の有り難みって感じないのですけど(^^;;受験の時は本当に夫がいてくれて良かったと思いました。アッシーだけだなく精神面でも(^^;;
北海道の積雪は半端ないでしょう。無事に受験できて良かったですね。
私の場合は、落ちる確率90%以上の旅ですから辛〜い旅になりましたが、そうでなければ結構楽しんで行く人の方が多いですよ。特にニコさんは娘さんと二人ですから旅行気分間違いなしです
2016/10/15(土) 午後 4:12 [ マリ ]
その場所に行くと、蘇る思い出ってありますね。
受験の時の事は今思い出しても切なくなります。
私は以前お話しした理由で、娘の受験はすべて主人が付き添ってくれました。
でも次の二女の時は思い切って行ってみようかと思案中です^^;
2016/10/17(月) 午後 0:58
> みらいさん
コメントありがとうございます。
そうなんです!あの瞬間蘇ったのです。普段忘れていた記憶が蘇って、ふと書き留めておきたい気持ちになったのです。切なかったあの時の気持ちを。
次女さんの時は行けると良いですね。旦那さんと二人で付き添うのも有りなんじゃないですか?
2016/10/17(月) 午後 4:31 [ マリ ]
はじめまして!
共感できる事がたくさんある記事でしたので
お気に入り登録させていただきました。
色々と参考にさせてください。
また訪問いたします。
2016/11/3(木) 午後 8:06 [ kyo**uke*ama200*19*0 ]
> kyo**uke*ama200*19*0さん
ようこそいらっしゃいました。
嬉しいです。ありがとうございます。これからもお待ちしています
2016/11/3(木) 午後 9:00 [ マリ ]