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二宮金次郎
はじめに
谷口雅春先生は『生命の實相』第十四巻教育篇において、「人は成ろうと思う者には必ずなれるのだ。知ろうと思って知れないことはありえないのだ」と彼らを鞭撻(べんたつ)し、勇気づけ、世界の偉大な学者、発明家、英雄、豪傑、聖賢(せいけん)の立志伝などをやさしい言葉で説いて聞かすようにせよ、子供は偉人の立志伝を喜んで聞くものだ。それらの偉人と同じくなんじの内にも磨けば磨くほど、どれだけでも生長する潜在能力の蔵(かく)されていることを彼に知らしめよ。何事でもできると思って突き進めば必ず成し遂げうるだけの力を人間は授かっているものだという真理を、子供に理解力がつき始めた時、その初期から教え込むようにするがよいのである。とご指導くださいました。
中略
かつて多くの小学校などには、二宮金次郎の銅像や石像がありました。先生や親から聞いた金次郎の話―伯父(おじ)の家に預けられ、農作業に励みながら、夜なべ仕事をしたり、学問をしたという話―に感動し、志を抱き、身を励まし、名を立てていった先輩たちが数多くいました。
また二宮金次郎は「人は天地のあらゆるものとご先祖の恩を受けてこの世に生きている。これに報いることこそが報徳であり、人の道である。報いるということは、いっさいのものの長所や美点を引き出し伸ばしていくことだ」と言っています。まさに「生命の教育」と同根の精神です。学校や地域などの教育現場から、多くの偉人たちの立志伝が姿を消し、「倹約」や「勤勉」の美徳が語られることの少なくなった現代の世にあって、本書が美しい「日本の心」を呼び覚ます一灯となればと念願してやみません。
金次郎少年のわらじ
二宮金次郎は、江戸時代も後期の天明七年(一七八七年)、相模(さがみ)の国栢山(くにかやま)村(今の小田原市栢山)に、二宮利右衛門・よし夫婦を父母として生まれました。
父の利右衛門は、「栢山の善人」とあだ名されるほどなさけぶかい人で、困った人がいるとすぐにお金を貸してあげるのでした。証文もとらず「返せ」と催促もしません。貧しくて困っている人はいくらでもいて、二宮家のたくわえはどんどんなくなっていきました。
すると、利右衛門は父の銀右衛門が汗水流して築いた田畑を手放してまで、村人にお金を用立ててあげるのでした。
利右衛門は、もともと田畑を耕すより本を読むほうが好きなおっとりとした人で、先祖伝来の土地を何がなんでも守りぬこうという気持ちは薄かったようです。
寛政三年(一七九一年)、関東地方を大暴風雨が襲いました。いつもはゆるやかに流れている酒匂川は水量が増え、ゴオーツと音をたてて今にも栢山村に流れてきそうです。村人たちは必死で土嚢(どのう)を積んで防ごうとしましたが、堤も切れ村は濁流に呑みこまれてしまいました。
利右衛門とよしは、畳を高く積みあげた上に五歳(以下数え年)の金次郎と二歳の友吉をのせて、なんとか一家四人の命は助かりましたが、実るばかりだった稲は、跡形もなく流されてしまったのです。
利右衡門はがっかりしました。水田は砂や石でおおわれ河原のようです。親子四人、この冬をどう過ごしたらよいのでしょう。生活は苦しくなり、借金をしなくてはやっていけないようになりました。そんな生活が何年も続いて、利右衛門はもう身も心も疲れてしまいました。夜も好きな本を読むでもなくぼんやりしています。
金次郎は十二歳になっていました。利右衛門より祖父の銀右衛門に似たのでしょうか、身体も大きく筋骨たくましい少年でした。そして何ごとにもくじけない強い心と、思いやり深い心の持ち主でした。
『とうさんは、ひどく疲れている』
と金次郎は思いました。優しい大すきな父、人が良くて財産をなくしてしまった父、洪水で田畑を流されて、それでも一所懸命働いてくれる父、その父のさびしそうな横顔……
『とうさんの喜んでくださることはないだろうか。とうさんの好きなお酒を飲ませてあげたいなあ』
と金次郎は思いました。
もとより、そんなお金はありません。金次郎は母にわらじの編み方を習い、ていねいに一足一足、何日もかかって編みました。何足かたまると、それを売りに行き、少しのお金がもらえました。
金次郎ははじめて働いて得たお金で、わずかばかりでしたが酒を買って家に帰りました。
「とうさん、どうぞ飲んでください」
「おお、これは」
息子がはじめて働いて得たお金で買ってくれた酒です。
つづく
注:とうさんを喜ばせたい、ここが繁栄の鍵です。幸福になりたい人は親に感謝し、親を喜ばせない限り本当の幸せはきません。法則です。
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私の子供のころにも明治生まれの年寄り4人が、しっかりと孫、ひ孫に対して事あるごとに子供にも分かりやすい言葉で話してくれたことを思い出しました。
現代は学校そのものが崩壊し、教師がうつ病を患う時代である。
日教組などと在日帰化人たちが作った日本人教育が間違っていたことが結果として出てきている
2012/9/28(金) 午後 11:29
フリージアさん本当にそうですね。三島由紀夫氏が言っています。日本は一足飛びでユートピアになったので、平和ボケしていると、いつ目を覚ますかと書いていますが、今目を覚ます時期ではないでしょうか、今、目を覚まさなければ日本は終わりでしょう。
2012/9/28(金) 午後 11:47 [ サイタニ ]
いいお話ですね。ぜひ転載させてください。
2012/9/29(土) 午後 8:43 [ ラララ♪ ]
転載させて頂きます。
2012/10/5(金) 午後 11:01
gooで転載させて頂きました。
昨日は登録情報が違っていてアクセス禁止になったと思っていましたが、どうもgooにアクセス出来ない不具合がかなり多く起こっているようで、今日もうまくアクセス出来ませんでした。gooサイトに原因があるようです。転載させて頂き記事をアップしましたが、その後うまくアクセス出来ない状態が続いています。なおったら、続きをアップさせて頂きます。
2012/10/7(日) 午後 9:53 [ さざんか ]
おはようございます。転載させてくださいね。
2012/10/25(木) 午前 7:48 [ rasen ]