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占領憲法の弊害かくの如し
昭和四十四年
 
 
独立後十有七年の今年も、占領軍によって粗製濫造された「占領憲法」の記念日があり、そして「反米・反安保」を革命の突破口とする杜会党(今の民主党)一連の左翼勢カが例のごとく「占領憲法擁護」を呼びかけた。矛眉だらけの日本の現状をもっとも象徴的に見せつける一焦点である。
 
 
池田前内閣いらいの情勢で、安保体制を堅持する佐藤内閣も保守の党是にして独立日本の第一義たるべき改憲をタブー視し、ために革命派の擬装護憲論独走の観を呈するとともに、占領偽憲法の矛盾と毒素はいよいよ救うべからざる末期的症状を露呈してきた。
 
 
大学紛争はまさにその一例であり、その虚無的反国家的性格と、その背後の政治的国際的謀略の浸透はすでに周知でありながら、断固たる抜本対策もなく、暴力破壊行為に対する処罰の結着も、組織の違法デモスト闘争の場合と同様に、「裁判がアテにならない」という大きな「陥し穴」がある。
 
 
国家の統制カ、国家の権威を極度に罪悪視した「日本弱体化のための占領憲法」は反国家活動を助長するばかりでなく、杜会的には百弊万悪の根源となり、「公共の福祉」よりも「組織の利害、個人の権利」を優先せしめ、公共の福祉を最小限度に保持せんとする一切の法令も「違憲」の一語によってしりぞけられ、しばしば公共企業体の違法ストに無罪の「反公共的判決」があり、甚だしきは兇悪犯人の精神異常を理由に、拘置期間中の国家補償請求を正当とする没常識の判決まで現われた。世の乱れは当然であろう。
 
 
まことに要領よく、占領憲法の弊害を衝いているのである。
 
 
 谷口雅春著 「私の日本憲法論」より
 
 

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サイタニ
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