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すでに危機は来ている
昭和二十七年
おたずねのことお答え申し上げようと思います。私は社会党(現民主党・社民党)にも自民党にも属しないものでありますし、〇〇そのものも自民党に応援するものではない。嘗て、鳩山首相(元鳩山首相の祖父)と私とで共著『危機に立つ日本』を書いた事があったので○○が自民党であるかの如き感を与えているかも知れませんが、決して○○が自民党ヒイキという訳ではありません。
鳩山首相が○○の教えに触れて「もう一度人類のお役に立つなら、病気のそのままでもお役に立ちたい、.生命は神より与えられたものであって、病気から与えられたのではないから、自分のいのちは神が返却せよといわれるまでは、病気から横取りされることはない」との大信念をもって半身不随のまま立ち上られたのであり、その大信念をもって総理大臣在職中あの病気のままで、ソ連まで使いし、多忙な神経戦の多い政界の仕事を今日までやりつづけて来られたのは、○○のお蔭だと大いに感謝していられるだけのことであって、○○が自民党ではなく、嶋山首相が〇〇党だった 訳であります。これを逆に考える人は、宗教が一党に偏するが如き誤った観念をつたえるのでありまして、それは大変危険なことであります。決して○○は自民党に偏向していない。併し日本政党で天皇制を支持しているのが自民党だけなのです。
それはさて置き先般ラジオ放送で自民党と、社会党と、共産党との代表者がある婦人団体を聴取にする放送討論会のようなものを放送しておりましたが、自民党は社会党の議会に於ける暴力行為を取り上げて攻撃する。社会党はその暴力行為が一応悪かったとはみとめるが、そこには懺悔もなければ反省もなく、その次に口を衝いて出る言葉は、「社会党が暴力行為に出でざるを得なかったのは自民党が多数決と謂う暴力をつかうから防戦的に肉体的暴力を使うより仕方がなかった。吾々をして暴力を行使せしめるようにしたのは自民党が悪いのである。其処のところをよく諒承して貰いたい」というような弁解であった。したがってこの弁解が通るならば「自民党が多数決の暴力で来る限り今後も社会党は肉体的暴力を用いざるを得なくなることはある」と依然として多数決に対抗するためには肉体的暴力は正しい「実力」だと肯定しているのにあきれざるを得なかったのである。 谷口雅春著「私の日本憲法論」より |
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