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つづき 名君忠真公(めいくんただざねこう)
 
「そうだ。一度その目で桜町を見て参れ。そして桜町をどのようにしたらよいか考えだけでも聞かせてくれ」
殿さまの熱意におされるように、金次郎は桜町にでかけていきました。五カ月の間に四回も出向いて、百姓たちの家一軒一軒をたずねてまわったのです。
 
「お殿さま、この三ヶ村からとれる稲は二千俵が限度でございます。四千俵の年貢では人々はいつまでも貧しさからのがれられず、働く意欲を失ってしまいます」
「ではどうしたらよいか」
「今は千俵も入ってこない年貢米が二千俵入ってくれば、復興できたとお考えいただきたいのです。そのためには宇津さまにも復興がなりますまでの十年間は、千五俵でおくらしいただきたいのでございます」
 
金次郎は、領主に、収入に応じた生活ぶりを求めました。この収入に応じて支出の限度を定めたものを分度(ぶんど)といいます。それは今までの十年から数十年の年貢の納め具合を調べて決めるのです。
 
大変勇気のいる発言でしたが、大久保忠真は受け入れました。
「よくわかった。それで資金はいかほど必要か」
「お金はいりません。金をだされますと役人も村の者もそれを奪い合って働くことを忘れます」
「しかし今まで桜町には千両あまりの大金をつぎこんでもうまくいかなかったのだ。金がなくてどうやって復興するのだ」
 
「お殿さま、その昔我々の先祖がはじめて田畑を切り拓いたときには、資金などというものはございませんでした。たとえば、一反の土地を拓き一石の米がとれたとしますと、その一石の半分の五斗で生活し、残りの五斗を次の年の開拓の資金にするのです。そのようにすれば、年を経るごとに新田の面積は増えていきます。十年問、年貢を千五俵にすえおいてくださればできることと存じます」じっと聞いていた忠真は、大きくうなずきました。
「そのようにすれば必ず桜町の復興はなるであろう。そしてそれができるのは金次郎、そちしかいない。引き受けてくれよ」
信頼のこもったまなざしで、忠真は金次郎をみつめました。
この時、金次郎は桜町復興のために自分の一身を投げ出そうと決心したのでした。
 
つづく
 
財団法人新教育者連盟 「二宮金次郎」より
 
 
 

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