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『華厳経』にあらわれた実相の構図
竜樹菩薩が竜宮海に降りて往って実相の構図を見て来た処によりますと、そのコトバの姿はどのように実在世界で展開していたかというと、蓮華荘厳(れんげしょうごん)の姿に展開していて、その中央の蓮華の花の“ス“の中心に毘盧遮那如来(びるしゃなにょらい)(訳して大日(だいにち)如来、日本的に翻訳すれば天照大御神)がましまして、この全法界はこの如来身の顕現であると、『華厳経』の「浄眼品(じょうげんばん)」には書かれております。そしてその如来身はあらゆる顕現の世界に重現(じゅげん)せられて真理の説法をしておられるーこの説法しておられるということは、宇宙に満つる創造のコトバそのものであるということを意味しております。そしてこの蓮華蔵世界海の周辺には八つの金剛囲山(こんごういせん)に取り囲まれてあり、中心には”大日如来“即ち天照大御神の宝座があって、それによって宇宙の存在が支えられているのであり、そこから一切の真理のコトバが発生し、能く明かに一切の世界を照しているということを『華厳経』の「盧遮那仏品(るしゃなぶつほん)」には次の如く書かれているのであります。
「仏子(ぶっし)よ、当(まさ)に知るべし、此の蓮華蔵世界海の、金剛囲山は蓮華日宝王地(れんげにっぽうおうち)に依りて住せり。彼に一切の香水海あり、一切の衆宝(しゅうほう)あまねく其の地に布(し)き、金剛の厚地(こうち)にして破壊すべからず、一切の衆法を出生し、又能く明かに一切の世界を照(てら)せり」
これは全く、日本書紀に、天照大御神が御出誕になった時に、“光華明彩(こうかめいさい)・六合照徹(りくごうしょうてつ)“と、全宇宙に天照大御神の御徳が照り徹(とお)つている有様を形容しているのと符節を合わしているのであります。兎も角、釈尊は、その悟りをひらいて宇宙の真理自覚なさった真理の発表の第一声である「華厳経」に於て、宇宙の実相は中心座に永遠変らざるスメラミコト・天照大御神・大日如来がましますことをお説きになり、一切の真理のコトバはそこから出生して全宇宙を照らしていることをお説きになった。だから、これをお説きになることが釈尊がこの世に出られた最大の目的であり、使命であったといって好いのであります。
谷口雅春著 「私の日本憲法論」より
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2012年11月17日
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