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国家も一個の生命体である
以上、臓器移植についてやや詳しく述べて来たのは、実は、私は、国家を一個の生命体として観る場合に、日本国家の「生きたる命令系統の中枢」にあたられるところの、“統治の大権。を祖宗に継承せられて国家の元首にましますところの天皇は取りかえることができないということを言いたかったのである。
そして日本国家の「顔」に当たるところの国家の本来のあり方、すなわち「日本国独得の国体」はこれを取り換えたり、アメリカ国家の「顔」であるところの「民主主義」や、ソ連国家や中共国家の「顔」であるところの「共産主義」とは取り換えることができないのであり、もしこれを取り換えたら、その人の脳髄や顔に、他の人の脳髄や顔をもって来て移植するようなものであって、本人がもう本人でなくなる如く、日本国が日本国でなくなるという否定し難き事実を皆さんに訴えたかったのである。
日本国の天皇主権のあり方と、その独得の個性ある国体とは、日本民族が三干年を通して創作した個性ある生命体であり、個性ある芸術品であり、マルクスやソ連や中共のつくった作品を継ぎ合わしたりして移植しても健全に生きていることができないものだということを宮崎信夫君の死を見て切に感ずるのである。
谷口雅春著 「私の日本憲法論」
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2012年12月04日
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