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日本を自然に自滅させる目的の憲法
武藤貞一氏はいう。「もともと日本破壊の目的をもったこの占領憲法を護ってゆく限り日本は助からない。名は自由主義、民主主義だが、その実、恐るべき勢いで培養され繁殖されて来たものは共産主義ではないか……日本を共産革命の危機から、いま直ちに救い出さねば手遅れになる。それにはただ一事、米製憲法を廃棄し、改めて新憲法をつくることである。改憲こそが、革命暴カに立ち向かう唯一の方法であり、われわれは勇気をもって、改憲を断行するか、それとも革命勢カに道を譲るかの二者択一の関頭に立たされている」
こういって今の憲法下では、諸君の知っている通り、裁判所の判事が革命勢カに味方していることを次のごとく武藤氏は指摘するのである。
「ゲバルターも裁判にかかると無罪になる。駅の構内を持兇器暴徒集団で埋めても、これを規制すると過剰警傭となる。憲法の"表現の自由“を侵すからだ。殺人も、時には判事の判決次第で無罪とされ、おまけに国家は多額の賠償金を殺人犯に支払わされるが、殺された方は殺され損だ。砂川裁判のように一地方判事が平気で自衛隊違憲の判決を下す。東大講堂の攻防戦には一万八干の機動隊出動。学生の暴状はテレビの映像で万人がまざまざと見せつけられているのに、この学生暴徒が一人として退学処分を受けず、犬学粉砕を叫ぶものを依然大学に止めて国家が莫大な税金を投じている……」
それどころか、四十四年一月の東大安田講堂攻防戦の直後に逮捕状が出されていた山本義隆全学共闘会議代表が、五月十九日、全学討論集会を催すべく加藤一郎学長の呼びかけで学生たちが集まりかけているのを粉砕するために、角材部隊を編成して干人以上の全共闘系デモを組織し、その先頭に立って、姿をあらわした。そしてヘルメットのリーダーのひとりがマィクで「官憲の厚い壁を突破し、われわれの代表山本義隆君がここに来ているので…」と演説すると、講堂ポーチの下にしゃがんでいた山本代表が、そのとたんに立ちあがりマイクをひったくるように演説をはじめ「た。独得のかすれ声で早口で、「徹底的にたたかい」「弾圧に屈せず」「日本帝国主義者どもを」といった言葉が断片的に聞きとれる。……角材をにぎりしめた学生たちが、ぐるりを取り囲み、カメラマンさえ近づかせない。約二十分間の演説を堂々とやって、演説の初めと終りに、拍手とどよめきがわいた。しかし安田講堂前は大学の構内なので、警官は大学の要請がなければ立ち入れない。そしてゲバ棒をにぎった学生群に守られて犯人は悠々と姿を消した。こんなに逮捕状が出ている犯人が堂々と姿をあらわし政府をバカにした演説をしても捕えることができない。犯人をゲバ棒で守ってにがしてやっても逃走幇助罪(ほうじょざい)にも問われない。それはなぜであろうか。これが「学問の自由」をきめた占領憲法のなす所業なのである。まるで革命奨励の憲法ではないか。
「新日本春秋」は旬刊五の日発行の愛国新聞であるが、われわれと同様に、その言論は、単に改憲ではなく明治憲法への復元を目標としている崇高なる精神に貫かれている。その四十四年五月十五日号の第一面杜説はまさにわれわれが言わんと欲するところを、きわめて端的にまとめているので、その一部を次に引用してわれわれと同じ憂国愛国の士がここにもあるのであって、吾々だけが明治憲法復元を説いているのではないことを知っていただきたい。
つづく
谷口雅春著 「私の日本憲法論」より
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2013年01月23日
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