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地方選挙に於いて一考を要すること
昭和四十四年
いまは学生暴動が表面鎮まっているが、各地の大学が革命の拠点として、武力を以って蜂起した場合、それを現在の警察カで鎮圧し得るかは疑問であるのである。佐々木盛雄氏は、その著『断絶の日本』で、「以上、暴動が増発したり激化すれば、好むと好まざるとにかかわらず自衛隊の出動を要請する以外に処置なしという実状である」といっている。
ところで「自衛隊は、陸・海・空の三軍から成っているが、自衛隊法によると、治安出動の場合の武器使用の根拠規定を持ったのは、陸上自衛隊の場合だけであって、海上ならびに、航空自衛隊には、治安出動の場合における武器使用の規定が全然定められていない…自衛隊法によると、『都道府県知事は、治安維持上重大な事態につきやむを得ない必要があると認める場合には、・・・・内閣総理大臣に対し、部隊等の出動を要請することができる』規定になっている。
しかし最も困ったことは、仮りに東京都で、そういうような非常事態が発生したとしても、左翼革命戦線の代表である美濃部都知事が、自衛隊出動による暴動鎮圧などを要請する道理がないということであり、現に美濃部都知事は警察機動隊の増員にすら真っ向から反対している」と歎いているのである。
ここに地方選挙の重要性が顧みられるのである。「地方の知事など社会党でも共産党でもその地方の国民の福利を増進してくれたら、それでよいではないか」というような方針で、今まで知事選挙に臨んで来た道府県の国民は、国家的な非常事態を生じたときに、革新系の知事を頂いていると、革命を自衛隊によって阻止してもらうことができなくなるおそれが十分あるのである。
谷口雅春著 「私の日本憲法論」より
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2013年02月10日
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