|
『毛沢東語録』で進軍する中共
昭和四十四年
ソ連に進駐されたら、こんな悲惨な状態になるはずだったが、中共の方は、はたして平和勢カであろうか。中共は、原爆水爆を実験していて、すでに中距離の弾道弾を開発中で、ソ連の各都市および日本全土は、その射程内にあるということである。それだから中共の御機嫌を損じないように、今から媚(こび)を呈しておかなければならないと容共派の政治家は考えているらしいが、それは敗北主義にすぎないのである。
中共は「みずから進んで最初の原水爆攻撃はやらない。世界から原爆兵器をなくするための抑止カとして、原水爆を開発しているのだ」とたびたび言明するけれども、『毛沢東語録』には、
「世界はただ武器によってのみ改造することができる」
「永久に戦争なき平和は、ただ戦争を通してのみ得られる」
「共産党員の一人ひとりが、みな『銃口から政権がうまれ出てくる』という真理を理解しているべきである」
「革命の中心任務と最高の形態は武装による政権の奪取であり、戦争による問題の解決である。このマルクス・レーニン主義的な革命の原則は、普遍的な妥当性をもち、中国であろうが、外国であろうが、みな一様に妥当する」
以上のような戦争による革命兵略を金科玉条(きんかぎょくじょう)にしている中共が平和勢カということはあり得ないことなのである。しかし、現行の憲法では、日本はそのような隣国の戦争勢力を阻止し得る軍傭を備えることはできない。また現行の憲法がたとい改廃せられた後も、すぐ、そのような戦カまたは防衛力が日本にできるわけではない。だから、どうしても或る期間は、アメリカの核戦力の傘の中にいて、力のバランスで平和を保つほかはないのである。なぜなら、戦争をけしかけることによって、戦争を通して全世界に共産革命を起こそうというのが、毛沢東の理想であり、理論なのだから。
'
谷口雅春著 「私の日本憲法論」より
|
過去の投稿日別表示
[ リスト | 詳細 ]
全1ページ
[1]
全1ページ
[1]




