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つづく 現行憲法は良俗を犯す病根
 
幾多の疑問があとにのこるのであるが、現行の憲法が「不利益なことはウソをついてもよい。ウソをついても、ウソがバレたらウソをつかれた方が賠償を支払う」という気違い的判決がまかり通って、正直者がバカを見ることになっているのである。


現行憲法の欠陥はまだ多数ある。
第二十四条の「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し」などとあるのもそれである。
これを言葉どおりに解釈すると男女の両セックスの合意のみに基づいて成立するのであるから(のみがある点に注意すべきである)

セックスの合意以上のものすなわち愛情に基づくからとか、両親との相談に基づいて結婚したら違憲呼ばわりされるおそれが多分にあるので、このごろは結婚式に両親を招かない結婚が東京などではずいぶん行われているらしいのである。

したがって離婚率も増加するし、憲法第二十一条には「出版その他一切の表現の自由」が保障されているので、どんな猥褻小説でも猥褻映画でも、それを抑えたら、憲法違反、ということになるので抑制のしようがないのである。

そしてこれで青少年の性欲を興奮せしめておいて、「婚姻は男女セックスの合意のみに基づいて成立する」と大いに男女両性の結合の自由を安全保障しておいて、その結合の結果の後始末を、優生保護法で公許された堕胎で結末をつけようというのである。

何のことはない、日本国民は甘い誘惑の「煩悩・欲望・自由」の混成した坩堝(るつぼ)の中でフラフラに煮られ、ドロドロに融かされて正体を失いつつあるのである。

民族の健全なる将来について慮(おもんばか)る者にとっては、なんとかこの病根たる現行憲法の改定を願わずにはいられないのである。



                    谷口雅春著「私の日本憲法論」
 
 

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