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つづき 天皇主権制は民主主義と両立し得る
民主主義の祖国である英国でも米国でも戦争は依然としてやるのである。それなのに、天皇主権であったからこそ大東亜戦争が起こったかのようにいうのは事実を歪曲して天皇制を殊更に傷けようとするのである。
天皇主権の憲法に復帰しても、その運用宜しきを得れば、別に民主主義に衝突するところはないのである。要はどんな制度でも夫(それ)を運用する人間が悪ければ悪用せられる。それなのに戦争を明治憲法の立憲君主制の弊害とのみ宣伝するのは間違いである。
英国は近世的民主主義の祖国といわれているが英国の憲法は君主主権である。かの国では天皇という日本的名称を用いないがかの国においては日本の天皇に当たるのがキングであり、君主主権も天皇主権も政治の在り方においては同様であるから、英国の憲法が君主主権であっても民主主義であり得るならば、日本の憲法も、君主主権に書き直しても同時に民主主権であり得るのである。特に日本民族の如く君民一体、瓊瓊杵命(ににぎのみこと)の時代から日本に居住して民族が其処に建国して繁栄し子孫相栄えて国家的集団をつくって今日に到った日本においておやである。「天皇主権制は民主主義に反する」という俗耳に入り易い言葉の宣伝にのせられて天皇制廃止にまで持って行こうとする思想戦に臨んで、天皇制護持派の人たちはもっと詳しく「天皇主権制は民主主義に反しない」ということを、分かり易く繰返し繰返し国民に宣伝する必要があるのである。
政治にうとい私がこの問題に取組んで離れないのは、一片の愛国の至情、止むにやまれぬものがあり、私が言わねば圧倒的に強いジャーナリズムの言葉の力で、この思想戦に負けてしまって日本国そのものがなくなってしまう惧れがあるからである。 谷口雅春著「私の日本憲法論」 |
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2013年04月09日
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