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特集 なぜ憲法を改正しなければならないか
 
つづき 憲法について知らねばならぬこと
 
 
 
○新旧憲法には何等つながりはないのに
旧憲法七十三条による改正として国民を欺いた
(過去記事17日掲載)
 
こうして、現行憲法は、明治憲法を実質的には占領軍の圧カにより、廃棄した上に、新たな草案で新憲法を作らせたものであるから、実質的には新旧憲法は何らのつながりもないものであるそして統治の主権者及び統治の形式を定めたる重要な条章は「主権在君」から「主権在民」という全然新たなる内容に占領軍から強圧的に押しつけられたものであるから、新旧憲法の間には何らの継続はないのである。所謂(いわゆ)る、これは、「革命されたる憲法」である。主権者及び統治の形式が全然変更されるということは「革命」にほかならないのである。その革命を革命の様相を隠蔽(いんぺい)して、できるだけ静かに推移せしめるために、旧憲法七十三条による「改正」という形式を、占領軍がとらせたのである。
 
謂わば占領軍の傀儡(かいらい)政策により日本政府の「自発的改正」の如き外貌を呈せしめて、日本国民を欺瞞したのであった。
 
これに対して、井上孚磨氏は、このような統治の主体及び統治の形式の根本的変改は、「改正」という語義の限界を超えるものとして、それは「改正」ではなく「旧憲法の廃棄と新制定」であって、「改正限界を逸脱」している「無理」を、「改正」の場合を規定している七十三条で遂行したのであって、これは「法的不能の罪を犯すものであるから、法的には無効とならざるを得ぬのは勿論である」と結論を下しているのである。
 
 
○統治の究極的形態の変更は革命(過去記事1月8日掲載)
 
明治制定の帝国憲法は欽定憲法である。欽定憲法とは制定権が天皇に専属し、天皇の発議によって制定せられたる憲法である。従って現行憲法が明治憲法の改正せられたものであるならば、天皇の発議によって改正案が出されなければならない。それがマッカーサー草案によって、「最終的の日本政府の形態はポツダム宣言に遵(したが)い日本国民の自由に表明する意思に依り決定せらるべきものとす」
The ultimate form of government of Japan shall in accordance with the Potsdam Declaration, be established by the freely expressed will of the Japanese people.
という日本占領の根本政策にもとづいて「日本人民」によって「統治の究極的形態」が決定せられ「主権在君」が「主権在民」ということに革命的に変更せられることになったのである。
The ultimate form of governmentを「最終的の日本国政府の形態は」と公式的の翻訳にはなっているけれども、「政府の形態」などというと、「行政府の形態」「内閣組織の形態」という風にもとれる訳文であって、この点は井上孚腐氏の見解と私の見解とは異るので「統治の究極的形態」と訳すべきものと私は思っている。バーンズ回答によれば、この「統治の究極的形態」を人民 (People) の自由意志で定めるという占領軍の要請であり、これは明かに、「大日本帝国は万世一系の天皇これを統治す」という明治憲法の廃絶強要にほかならないのである。
 
 
○革命憲法の強要(過去記事1月8日掲載)
 
これでは決して欽定憲法の改正どころのさわぎではなく、明かに革命憲法の強要であるそれなのに「発議の権」が天皇に確保せられている帝国憲法第七十三条による形式を外観的には整えて制定の運びになったものであるから、その形式は欺瞞(ぎまん)であり、「占領憲法」又は「強要憲法」と称さなければならないものなのである。しかし時の日本政府及び議会は、この強要を当時の占領状態から受容(うけい)れなければ、統治形式どころか、天皇そのものが廃絶されるおそれがあるので、「統治形式などはどうでもよい。万世一系の天皇が温存されるだけでもよい、これによって最小限度の日本国体(歴史的伝統にもとづく国家のあり方)を護持できる」と考えて占領軍司令部の要請を呑んだのである。
 
だから現行憲法は形式的には明治憲法の改正であり、内容的には「革命憲法」であるこのような革命意図によって占領軍から押しつけられた現行憲法は平和が回復し、占領軍の消滅と共に自然消滅し、明治憲法に復原し、その上で明治憲法が新時代にふさわしくないところがあるならば、改めて、そのふさわしくないところを改正するようにするのが当然であるのである。抗拒不能の状態で奪われていた妻の貞操は、その暴力的圧力が除かれたときに自然にもとの正しい妻の座に還るようなものである。
 
 
○革命憲法は果して有効か(過去記事1月9日掲載)
 
ところで、「現行憲法がこのような革命憲法であり、戦敗と占領軍の占領とによって実際に革命が行われたのだとするならば、革命だから、合理も不合理もない、旧憲法との連絡があろうが無かろうが、そんなことは何の関係もない、それ自体革命憲法であって、其儘(そのまま)に有効なのではないか」というような、革命憲法有効論がある。
 
これに対して井上孚麿氏は、「革命とは国の根本秩序を、その国民の中にある者が、超法的事実によって突発的に変革するのである」と革命の定義を述べ、「日本の降伏によるボツダム宣言を受諾したときに既に新たに人民主権が確立し、その時すでに革命が行われたのであり、その革命の基礎の上にその革命を文書にあらわす新憲法が出来たのである」という八月革命説を反駁し、その変化の原因は「外力によるのであって、内力によらないから革命ではない」と説き、ポツダム宣言の降伏条件として、日本より、「右宣言ハ天皇ノ国家統治ノ大権ヲ変更スルノ要求ヲ包含シ居ラザルコトノ了解ノ下二受諾ス」と申入れ、それに対しての連合軍の回答は、「降伏ノ時ヨリ天皇及日本国政府ノ国家統治ノ権限ハ、降伏条項ノ実施ノ為其ノ必要と認ムル処置ヲ執ル連合軍最高司令官ノ制限ノ下ニ置カルモノトス」   というのであった。こうして、実際上、占領中の日本国内の行政は連合軍最高司令官の制限の下に置かれていたのは何人も知るところである。ところが連合軍最高司令官が「天皇及日本政府の国家統治の権限」を奪い去っていたかというと、そうではないのであって、連合軍は「降伏条項ノ実施ノ為其ノ必要ト認ムル措置」について、日本政府に指示命令を下していたのであって、必要事項を実施するに方(あた)っては却(かえ)って日本天皇の統治の権能をみとめて、「勅令第何号」という形で発令せしめていたのである。だから八月十四日のポツダム宣言受諾の際に即に「天皇統治権」の放棄又は奪取があって革命が行われていたと言うのは当らないのであり「天皇統治」という国の根本秩序は占領当初と雖(いえど)も、「勅令発布」による「統治権の実施」によって確保せられていたのである。
 
そして井上孚麿氏は、現行憲法が八月革命に基く革命憲法であるから合理を超えて有効であるとの説を反駁して、八月十四日のボツダム宣言受諾による「無条件降伏」.によって革命が既に起っているのだとみとめるならば「すでに、八月革命によって当然に主権者たる地位を喪失せる天皇、同じく憲法上の機関たる地位を喪失せる政府とか帝国議会とかが、この新憲法の成立に参加せることも革命憲法の有効成立を否定せしむるに充分の理由がある」と述べて占領憲法無効論を主張している。
 
 
○不合理強行で成立した憲法は無効である
(過去記事1月10日掲載)
 
こうして現行憲法は法理上不能なる改正を合憲の如きカムフラージュをもって糊塗してつくり上げたる占領押しつけ憲法であり、「改正」としても存立不可能のものであり、力による革命とするならば、不合理の強行の上に成立つものであるから、今後、実カあるものが出現するならば幾回でも改廃せしめうるものであるのである。だから「改正説」によるも「革命説」によるも結局、その存在の法理的根拠が成立たない無効憲法なのである
 
 
○連合軍司令官の「従属下」で定められた憲法
(過去記事1月10日掲載)
 
一国の根本法たる憲法の制定に関しては、統治者及び国民の自由意志によらなければならないのは当然である。然るに、現行憲法制定当時にはその自由意志が「連合軍司令官の制限の下に置かれる」ことになっていたので、この「制限の下に置かれる」という日本訳は、日本人の民心を刺戟しない方便のために穏和な語を用いたのであるけれども、原語は(subject to)であって、本当は「従属す」という意味である。だから完全に自由意志のなかった時期である。これについて井上孚麿氏は、
 
「憲法の制定にせよ、改正にせよ、すべて憲法を左右する行為には、完全なる自由意志の存在を必要とする
・・・中略・・・
 自由意志の欠如せる場合の実例として、天皇に故障があって摂政を置く場合の期間中に典憲の変更はできないとして、
・・・・中略・・・・
 マッカーサー元帥が天皇の統治権に制約を置いている時代には憲法の変更は出来ないし、たといその間に変改された憲法があるとしても、それは摂政の任期中(この場合はマッカーサー元帥の占領政策期間中)のみ有効であって、その後は無効となるべきは国際法上の慣例だと指摘しているのである。
 
・・・・省略・・・
 
つづく
 
谷口雅春著 「私の日本憲法論」
 
 

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