高校1年生( 昭和32年 )の運動会。 当時運動会には 杉の葉のゲートは 定番
だった。
骨組みを作り、杉の葉を 埋め込んだ 緑の門だ。
私と もう1人は、その杉の葉を 調達する係りに なった。 採集場所は 5キロほ
ど 離れた杉林だった。
普段、自転車通学 なのだが、その日は バスで 来たので、友人の 自転車を 借り
た。
2人とも、空の炭俵を 荷台に 積んで、杉林に 向かって 出発した。
2人は、杉林で 杉の小枝を 炭俵に詰められるだけ、詰めて、荷台に ゴムバンド
で しっかりくくりつけて、帰途に 就いた。
このころは、一般道路は 舗装して いないのが 普通だった。 国道だって、未舗装
は 珍しくない時代だった。
ましてや 国道でも、県道でもない 通学路は 砂利道だった。 学校が 近くなり、や
れやれと ほっとした。
緩い下り坂で、でこぼこ 道ながら、ちょっと スピードが 出た。がたがた、ハンド
ルを シッカリ掴めえ。
下り終わるころの場所に トロッコの線路が あった。
ナニクソ、そんなもの、乗り切れー。
?H1> ガ タ ン
何 が 起 き た の ?
私は 地面に 転がっていた。
な ん な の 。
顔を上げると、自転車の 前輪が 転がって いるのが 見えた。
まだ、分からない。
あれ、メガネが ない。 キョロキョロ。 あった。壊れていない。 良かった。
うん、怪我も していない ようだ。 ちょっと 擦り剥いた だけだった。
体が 柔らかかったので、そんな傷で 済んだのかも。
( 立って 前屈して、手の平が 床に 十分付くんです。 今でも )
転がった前輪を 拾って 心棒を見たら、錆が 入っていた。 あーあ、これで 折れた
んだね。
これで、折れても、あれで 折れても、折れたのには 違いがない。
相棒に 杉の葉のことは、託して、私は 町の自転車屋に 自転車を 担いでいった。
心棒が 折れたので、修理代は 高かった。 私の1ヶ月分の 小遣い分だった。
転んだ傷は、さして痛くないが、1ヶ月分の 小遣いが 消えたのが、痛かった。
お読みいただき、ありがとうございます。
明日は、「 特養の 勤務 シリーズ 34 ゆう寮母 との 夜勤 前編 」 です。
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