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○ 世の話が お世話

 特養の勤務シリーズ146 世の話が お世話 

 男性入居者高橋さん、周りから見れば、やれそうに見えるんですが、できません。
 高橋さんは この世の名残にある 桜の花が見したい と思っていました。
 その桜は車椅子では行けないほどの険しい坂道を登った上にありました。
 
 春先に職員と会話をしていました。
 「雪も解けて、温かくなってなってきたねえ。もうすぐ梅も綻んできますねえ。」
 「お孫さんも大きくなってきたでしょ。」
 高橋さんは何も言いません。でも、心に何かを感じました。
 
 職員は更に話を続けました。
 「梅が終われば、すぐ桜が咲きますねえ。今年の桜はどんなでしょうね。」
 高橋さんはあの桜を思い浮かべていました。
 「でも、あそこには行けないなあ。」
 「でも、行ってみたいなあ」と思いました。
 
 高橋さんは 「桜かあ」 と一言 言いました。
 職員は「行って見たいですねえ」、と応じました。
 高橋さんは 「あそこの桜は最高だよ」 と、話が進んできました。
 職員は、「あそこってどこですか」 と聞きました。
 高橋さんは 「ほら、三角山の 枝垂れ桜 だよ」。
 職員は、「ああ、あそこのは最高ですね」 と 同意しました。
 そして、「高橋さん、行って見ませんか」 と誘いました。
 
 高橋さんは 「あそこは車椅子では 難しいよ」 と しょんぼりしました。
 職員は 「車椅子が難しかったら、歩いて行きましょうよ」 と 誘いました。
 高橋さんは驚きました。 歩いて行くなんて 思いも付かないことでした。
 職員は 「桜が咲くまで間がありますよ。歩く練習をしましょうよ」
 高橋さんは それでやる気が 起きました。
 「やってみようか」
 
 一生懸命練習して、少しずつ歩けるようになりました。
 お孫さんも一緒に行くという話に、高橋さんはますます練習に励みました。
 そして、あの 枝垂れ桜 の咲く頃には 杖を突いて 外を歩けるようになりました。
 
 本人のやる気と 職員の援助が マッチすると、色々なことが 出来るよう
になります。
 
 やる気を起こさせるにはどうしたら良いのか。

 このように、世の話をするのが、世話 というのだ という話でした。
 
 もう、20年近くも前に聞いたことです。

 そのとき、さらに言われたのが、
 
 手足を 動かしての お世話だけなら、犬猫、動物の世話 と
変わらない
 
  ということでした。
 
 厳しい言葉です。
 
  この特養の 勤務 シリーズは 昭和 60年からの ものです 。
 用語は 当時のものを 使用しています 。  私は既に 退職しています 。
 お読みいただき、 ありがとうございます 。
 

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