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特養の勤務シリーズ166 文集から(10)
馬っこは かわいいもんだ 楽しい話、悲しい話、一度は語ってみたい、聞いてもらいたい、そんな話を聞き取ってまとめたものです。 馬っこはメスだけ飼ってたんだ。 農耕にも使ってたけど、子をとって、2,3歳になったら売るんだよ。 ちょっと離れた村に良いオスが居て、歩いて連れて行ったんだ。 ま、戦前のことだからさ。トラックじゃなく、歩いたんだ。 おら、その馬の餌のクズの葉をよく取りに行ったもんだ。
うん? 冬の餌用に乾して厩の二階に積んで置くのよ。 馬っこだって、はらんでるときは栄養付けるため豆とか青米の煮たものを食べさすんだ。
豆を煮た汁は飲ませるのさ。喜んで飲むよ。 煮た豆は好きだよ。うん、ご飯も好きだ。なあに、酒だって飲むよ。 うん、人と同じで下痢だってするし。 世話はよくしたなあ。近くの川で馬の体を洗ってやるのよ。ブラシで洗ってやると、気持ちが良くて、いい顔するんだ。
あのね、馬だってね、楽しいときは楽しい顔、面白くないときは面白くない顔をするんだよ。 おらあ、オヤジに言われたもんだ。
「 川で、水で洗ってやるのは、人がお風呂に入るのと同じなんだぞ 」って。 いやあ、馬っこも いたずらするんだよ。 馬桶をひっくり返したりして。 ひどいもんだ。 いや、いや。機嫌が悪いわけでは ないんだ。 いたずら、遊んでるのよ。 馬っこの鳴き声、分かるかって?
分かるさ。(急に頭を垂れて、涙ぐんだ。何かを思い出したようです) 悲しい声だ。それは子馬が売られて行く時の親馬の声だ。 売られて行くのが分かるんだなあ。 おらも泣いてしまったよ。何回もそういう思いをしたよ。 でも、子馬の世話は嫌にはならなかったな。
えっ? 馬っこのかわいいところ? (両手の人さし指をピンと立てて) 耳さ。 それから目だな。
それからね、なんと言っても世話をしていると懐いてね、すり寄ってくるんだ。 そうすると、もう かわいい。 ホントにかわいい。
馬と文化シリーズ 第1集
山口華楊画
「仔馬」
平成2(1990)年6月20日 発行 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
この文はあおぞらの聞き取りです。なかなか聞き出すのは難しい面もありました。
多少、会話風になっています。 この人は2年前のあおぞらのブログの初日に登場したZさんです。
2年後の今日、文集で再登場です。
小さいときから多少は知的な遅れはあったらしく、じいばあ園に入所するまで、兄夫婦に世話になっていたようです。兄嫁に育てられたとも言ってました。
私を慕ってくれて、私を「オヤジ」と呼んでいました。 もちろん彼のほうがずっと年上です。 今日もお読みいただきまして、ありがとうございます。
またおいでください。 日曜日は特養の勤務シリーズです。 |
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2010年09月19日
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ポスト110 親子馬 ポスト
図柄・名 称 親子馬 ポスト
設 置 場 所 青森県 十和田市 西十二番町 十和田市役所前
設 置 日 平成 7年 9月 8日
設 置 目 的 官庁街の整備に合わせて、観光の観点から調和のため
写真受贈日 平成 22年 7月30日、十和田市役所より受贈。
十和田市役所の職員さん、ありがとうございます。
お世話になりました。 十和田市は馬の町で売り出しています。
全国でも珍しい馬の文化資料館「称徳館」があります。 今日もご覧いただき、ありがとうございます。 また、おいでください。お待ちしています。 |
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