nigel's bookshelves〜幌苦総合車両所・文書庫

「乗り物」好きな私の「乱雑な本棚」From KOBE。去年の台湾旅行の写真、やっと整理完了しました。

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「海外の鉄道・バスの旅」、今回からしばらく昨年の韓国旅行のメインディッシュ(笑)だった「韓国鉄道博物館」のシリーズを続けていこうと思っています。


韓国鉄道博物館(富谷館)は、1988年1月にオープンし、「韓国鉄道の過去・現在・未来を一度に見られる」をキャッチフレーズとしているように、豊富な現車展示と資料展示が特徴です。しかも日本から輸入し、統一(トンイル)号として使っていたディーゼルカー9601型を実際に乗車可能なアトラクション用として動態保存しており、レールファンならぜひお奨めしたい施設です。

今回実際につぶさに展示車両や資料を見て回って、半日ずっと居ても全然飽きなかっただけでなく、韓国の鉄道マンの鉄道という存在に対する「心意気」のようなものを存分に感じさせていただきました。


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鉄道博物館・正門のレリーフ 2006年10月

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門を入るとまず目に入る展示館の偉容(?)


正門手前のチケット売場で入館料を払って門を入ると、まず正面に大きな展示館が見え、向かって右側に現車展示が、左側は動態保存のディーゼルカーの乗り場、飲食物の売店や休憩所があります。下の写真の方ですが、韓国国旗の下にある石造りの銘板には「鉄道文化殿堂」と刻まれています。

私が訪問したのが日曜日ということもあり、来客者の多くは小さい子どもを連れたお父さん・お母さん、その他は若いカプールがちらほら、といった感じでした。日本出発直前に関空で買った指さし会話本の解説によると、韓国では一人でフラフラと遊びに行くといった習慣があまりないようで(ホントかな?)、確かに私以外に一人で来たという風情の人は見かけなかったので、一人で何時間も飽きもせずに展示車両を眺め、写真を撮り倒していた日本の中年のおっさんはひょっとしてビシバシに浮いていたのかもしれません(笑)。

途中休憩所の前の喫煙コーナーで缶コーヒーとタバコで一息入れていたら、長玉にデジ一眼を抱えた(!)地元のレールファンらしきおニイサン方がやって来ましたが…彼等もやっぱり数人の集団でした。


イメージ 3

豊富な館内展示

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旧ソウル駅のレストラン


展示館は2階建てで、韓国の鉄道の通史や車両・施設の変遷、各種技術の解説や鉄道職員の制服の変遷(第二次大戦後しばらくは日本風の詰襟だった)に至るまで豊富な資料が展示されています。ただ惜しむらくは解説文のほとんどがハングルで、所々英語があるくらい、日本語は全くなかったことでしょうか。取りあえず「読む」だけなら直前に詰め込みでハングル文字を覚えてきたので読めますが…いかんせん意味がわかりません(爆)。ただ、日本語の発音に近い言葉もあるので、何となく雰囲気だけはつかめます(?)。もっと日本からマニアが大挙して押し掛ければ、また状況も変わってくるのかもしれません。

下の写真は、旧ソウル駅の中に設けられたレストランを復元したもので、解説文(ここは英語があった)によれば、韓国で「洋食」を出した最初のレストランで、丸テーブル(木のテーブルの上に二層になって重なっているガラス部分)には李氏朝鮮時代の硬貨が3000個埋め込まれているのだとか。


イメージ 5

1972年の電化時にフランスから導入した8000型交流電気機関車(資料写真)


次の写真は、実車は見かけただけでシャッターチャンスを逃して撮れなかったので、せめて展示写真だけでも…と撮ってみた8000型電気機関車ですが…フランス・アルストム社製(後に数両大宇重工がノックダウン生産)とあってゲンコツスタイルそのもの。今なお全車現役ということで、DLと同様に更新機はトリコロールのアラン・プロスト色(笑)に塗られています。その後電気機関車はこれまた今風のヨーロピアンスタイルの8100/8200型(シーメンス製)が1998年と2003年に投入されているようです(こっちは現車まだ見ていません)。

韓国で最初に電化されたのは…大幹線の京釜線ではなく、山岳路線の中央線(ソウル市内の清涼里から東海岸へ向かう路線)というところがまた興味深い。試行的な意味合いが強かったのでしょうか。あるいはバスに対抗して、ハイパワーの電気機関車を投入して中央線の時間短縮を図ったのでしょうか…。その後の電化はソウル周辺の地下鉄と相互乗り入れする広域電鉄線と、釜山や大邱(テグ)など主要都市の地下鉄の後は高速鉄道KTX、ということになるのですが、結局京釜線そのものは非電化のまま残るのかもしれません。


イメージ 6

今回は「概観」ということで、館内の簡単な見取図を上のとおり作ってみました。展示車両は次のとおりとなっています。

(太字は車内立ち入り可能なもの)
<蒸気機関車>
* ミカ3-161(1940年製)…旧「鮮鉄」のミカ-サ型
* パシ5-23(1942年製)…旧「鮮鉄」のパシ-コ型
* ヒョウキ13-11(1944年製)…狭軌(762mm)用
<ディーゼル機関車>
* 3100型3103
<電車>
* 9900系9904(Tc)…中央線のトンイル号(のちムグンファ号)用
* 1000系1001(Tc)…ソウル広域電鉄線用・日本製
* 1000系1115(Tc)+1315(M)…ソウル広域電鉄線用・大宇重工製
<ディーゼルカー>
* 672号車…1963年新潟鐵工所製
* 9161型9163…狭軌(762mm)用・元はこちらが動態保存されていた。
<客車>
* 貴賓車16…旧「のぞみ」号用展望車(展望デッキは立ち入りOK)
* 貴賓車17…旧「あかつき」号用展望車
* トンイル号用No.13101客車
* トンイル号用No.13069客車…ムグンファ号塗色で休憩室として使用
* ピトゥルギ号(鈍行列車)用No.12061客車
* No.18011狭軌(762mm)用客車(あともう一両同型・車番不明あり)
* No.905暖房車
<その他>
* 狭軌用貨車(有蓋車と無蓋車各1両)
* クレーン車
* マルティプルタイタンパー(フランス製)


あとは下に料金・アクセス等をまとめておきます。

【韓国鉄道博物館・富谷館】
場 所:京畿道儀旺市月岩洞374-1
時 間:9時〜18時(11月〜2月は17時まで)
入場料:500ウォン(動態保存列車は別途300ウォン、展示館内パノラマ模型見学も別途500ウォン)
行き方:ソウル市内から、地下鉄1号線(−京釜広域電鉄線)各駅停車で約50分〜1時間、儀旺下車
(駅を右に出て…水原方向に線路沿いを徒歩約10〜15分)

次回は、まずは蒸気機関車の展示車両から始めてみます。

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上から三つめの写真で感じたのですが、日本の交通博物館等とよく似た雰囲気が味わえますね。どこの国でも展示する内容は同じなのかな??

2007/2/12(月) 午後 2:32 つばごんぱぱ 返信する

つばごんぱぱさん、そうですね、韓国でも内容的には、鉄道網整備の歴史、車両の歴史、技術史、それから最新技術のクローズアップ…といったところでしょうか。あと本文には書き漏らしたのですが、日本の鉄道技術(車両含め)の紹介にもけっこうスペースが割かれていました。やっぱり相当意識してるのかな(笑)。実車展示は日本の交博とは比べモノにならないくらい多いので…逆に大宮の新鉄博もがんばれ、と(爆)。

2007/2/12(月) 午後 8:40 ナイジェル 返信する

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客層は日本とそう変わらない印象という事でしょうか?…っていうか何ですかその建物の外観は!オマエは大使館か!ってくらいのモノじゃないですか!ちなみに入館料は如何ほどでした?(^^ゞ

2007/2/12(月) 午後 10:29 myhometown 返信する

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マイホームタウンさん、そうですね客層自体は日本も同じなんでしょうけれど、日本なら必ず一人でもやって来ている「濃い方」(自分のこっちゃー>オレ)が居るんですが、向こうでは見かけなかったですね。それから、「オマエは大使館か!」のツッコミナイスです、というかこれ関西のノリですネェ(笑)。料金は本文の最後にも入れておきましたがW500…だいたい日本円で75円ほどでしょうか。安い!

2007/2/12(月) 午後 10:39 ナイジェル 返信する

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これは迎賓館ですかぁ?(^^)踏切用操作盤はエラィ柵の中にありますねー、触っていいのか迷ってしまいます。

2007/2/13(火) 午前 0:14 ガンモ 返信する

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この施設は年中無休なのでしょうか?沖縄にはゆいレール資料館というのがあって先日ぜひ行ってみたかったのですが、土・休日休みという事で行けませんでした。意味ありませんよね〜(>_<)

2007/2/13(火) 午後 7:41 うーちゃん 返信する

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ガンモさん、この操作盤、私も触りたかったのですが…やっぱり子どもさんたちが興味あるみたいで…結局順番待ちするのも恥ずかしいので、断念しました(笑)。

2007/2/13(火) 午後 10:26 ナイジェル 返信する

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うーちゃん、ここは月曜お休みです。日本と同じで、月曜が祝日なら翌日休み…といった形になっているようです。それにしても、「ゆいレール資料館」…土日休みなら何しにあるのか、と(笑)。全くおっしゃるとおりですね。

2007/2/13(火) 午後 10:45 ナイジェル 返信する

韓国はいわゆる鉄道ファンという輩がいないようなことを聞いたことがあるんですが、どっちかというと学術的な見地で展示されているような感じですね。もちろん弁天町もそうなんでしょうが、それとはまた雰囲気が全然違うような印象を受けました。

2007/2/14(水) 午後 9:04 naojazeera(なおちゃじーら) 返信する

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naoさん、まだ鉄道趣味の専門誌とかはないみたいですが交通新聞みたいなものは最近出来たそうです。まぁ長玉抱えた人たちが現れるくらいですから、鉄道ファン層は徐々に増えてきてはいるようです。韓国の鉄博は…おっしゃるとおり弁天町とはちょっと雰囲気が違うようで確かに「学術的」な色合いが濃いのかもしれません。どっちかというと展示館は東京の交通博物館的だったかも。ただ現車展示の多さはやはり弁天町っぽい(両数的にはそれ以上)ですね。

2007/2/15(木) 午後 9:55 ナイジェル 返信する

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朝鮮半島での鉄道は、日本が鉄道敷設権を1894年(明治27年)に得て、鷺梁津(漢江西岸)〜済物浦間の鉄道を1899年に開通させたことに始まる。これは後に京仁線となった。

続く1905年には京釜線が全通、そして翌1906年には京義線を日本が全通させた。

京釜線・京義線は南満州鉄道(満鉄)への接続を図り、1910年の韓国併合で日本が朝鮮の統治権を得ると、京元線や中央線・湖南線などを敷設した。

1925年まで、朝鮮での鉄道経営を一体輸送を図る目的で南満州鉄道に委託したこともあり、その後は朝鮮総督府の直轄となった。

だが半島北部の一部の鉄道に関しては、大陸との関係が強かったためその後も南満州鉄道の経営として残り、それが1945年(昭和20年)まで続いた。

2012/3/31(土) 午前 10:52 [ 高砂のPCB汚泥の盛立地浄化 ] 返信する

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