|
きのうは、バーサンが倒れ、意識不明の状態からなんとか持ち直し、退院してきたところまでお話ししました。 それにしても、あっけないものでした、、、。 バーサンが退院してきたばかりの時は、流動食的なものしか食べられず、ほとんど寝たきりの状態でした。 それが、みるみる回復し、半月が過ぎたあたりでは、車イスに起きて、ある程度は自分で食事がとれるまでになっていました。 病院にいた時とはみちがえるようでした。
美味しいものには目がない食いしん坊のバーサンです(ミカンと似た者コンビでした)。 大好きなイチゴを食べてる本当にうれしそうな笑顔が、今でもまぶたの裏に浮かびます。 その周りを、隙あらばおこぼれにあずかろうと、うろうろするミカン。 以前とと少しも変わらない風景です。
疑いもなくそう思っていました。 退院から1ヶ月程たったある日、ボクが仕事から帰ると、ゲホゲホと咳をしているバーサン。 本人も、風邪ひいたんだね、なんていってます。 それが次の日になると、様子が一変。 食事も摂れないし、声をかけてもボーッとしていて、熱もどんどん上がってゆきます。 病院へ連れて行って、また入院してしまうことに。 前回は4日間にもわたる意識不明の状態から復活したバーサンです。 たかが風邪をこじらせたぐらいの今回も、すぐによくなって帰ってくると思っていました。 入院4日目には、食事はとれないものの、意識ははっきりしていて、早く家にかえらなきゃねぇ、なんて言ってます。 ミカンが待ってるぞ、というと、ニッコリ笑うバーサン。
それが、次の日のお昼、病院から電話が。 バーサンの容体が急変したと、、、呼吸もしてないと、、、。
その時、突然ミカンが吠えだしました。 ボクと二人きりでいる時は、一度も吠えたことなんてなかったミカンが、、、。 何もない所に向って、必死で吠える、吠える、、、。
バーサンを迎えにきた死神を追い払おうとするかのように吠えつづけるミカンを残し病院へ、、、。 それからはもう何が何だか、、、。 ボクが行った時は、まだかすかに脈が触れていました。 そしてそれもなくなり、お医者さんの、ご臨終ですの声。 眠っているような静かな顔。 声でもかければ、腹減ったよ、なんて返事がかえってきてきそうな、、、。
今まで家族の死に目に会ったことがなかったボク。 人が一人死ぬと、ホントにいろんな儀式や手続きがワンサカとあって、いろんな人がいろんな風にかかわってきて、そのレールの上に乗っていれば、自然と納まりのいいところに運ばれていく仕組みになっているってことを、初めて知りました。 悲しんでいる余裕すらない、、、。 何もかもが終わって、ミカンと二人だけポツンと部屋に残されると、初めていろんな感情が噴き出してきます。
ミカンは、そんなボクの心の内を知ってか知らずか、もちろん何も言いません。 すこし寒かったので、押入れから毛布をだします。 そういえば、これバーサンが元気だったころ、よく使ってた毛布だ。 すると、それまでじっとしていたミカンが、その毛布に飛びついてきました。 体全部をその毛布にこすりつけるようにし、狂ったように毛布の上で身をよじっています。 大好きだったバーサンの気配を自分の体に取り込もうとするかのように、、、。
こんな風にして、ミカンとバーサンとボクのお話は、終わったのです。 (了)
|

- >
- Yahoo!サービス
- >
- Yahoo!ブログ
- >
- 練習用




