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「そらのおはなし」・・・子育て童話
「おぞん?」
わたしはこんな時間が好きだ。
もうすぐ3歳の娘が、じょうずに動き出した舌とくちびるで、母親のことば
をコピーする。
首を少しかしげて、ほほをそめ、ベッドに腰かけているわたしの目を
のぞきこむように見あげて。
かわいくてかわいくて、殺しちゃうほど強く抱きしめたくなる!・・・けど、
もう母親4年目なんだから、少しは大人にならないと。
「おぞん?」
「そう。雲はね、お空を高く、たか〜く、たか〜〜くのぼって、
オゾンをつかまえに行ってくれるの。いっぱいからだにくっつけて、
雨になって、海におとどけするの」
「は〜い、たっきゅうびんですよ〜って?」
うわ〜っ! なんて賢いんだろ。会話、成立してる!
「だからね? お空をのぼってく雲さんも、ちゃんとお仕事してるのよ」
わたしはこの子と「空の話」するのが好きだ。「海の話」もいい。「山の話」
も。
これは・・・高校生のときには決まっていたプラン。
ノートに大きく『日名子の育児日記』って、書いてあったんだから!!
「じゃあ、ママ・・・うみにふるゆきさんは、おしごと、してる?
おしごとするまえに、とけちゃうよ!」
すごい、この子! 親の話を理解したうえで、遠慮しながら
NOを言っている。この齢(とし)で、異論を唱えているのだ。
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