全体表示

[ リスト ]

 
 「イシケリ?」
 
 エリカが祝辞の腹ごなしに選んだ遊びは、小さい頃に教えた
 石けりだった。
 
 小2のエリカが知っていて、女性隊員の岡崎さんも
 知らない「昔遊び」。
 
 エリカのポイントをついた説明のせいか、いえ、特救隊員の
 彼らが持つ、鍛え抜かれた反射神経の勝利だろう。
 
 たちまち、石運びは、「足から足の甲へ」、そして、「膝」
 「太もも「背中」へと進んだ。
 
 要するに、相手が選んだ平たい石に、自分の石を当てる。
 言ってしまえば、それだけのことだ。
 
 ただし、手は使わない。「背中」に石を載せ、すべらせて当てる。
 当てるためには、相手の石に後ろ向きにならなければ
 いけないし、すべらせるスピードやコース調整も大切になる。
 
 あと少しで落ちるというとき、微妙にからだの向きを変えて、
 精度を高める微調整は、そう簡単に身につくものではない。
 
 エリカは考えて、このゲームを選んだのだろう。
 
 エリートの大人たちから、子供扱いの屈辱を受けることなく、
 対等に渡り合える。ゲーム運びで上手に闘えば、あるいは、
 勝てるかもしれない。
 
 「石けりなんて、古めかしいものを、いつ覚えたんだ?
  今時の学校は、こんなことも教えるのか?」
 
 「いいえ、わたしがシゴイタの。エリカは3歳の頃から遊んで
  いる。わたしの(育児予定表)通りにね」
 
 「あの、例の…。しかし、100発100中じゃないか。
   どうなってるんだぁ?」
 
 タネも仕掛けもない。からだで覚えたのはエリカ。
 そうできるように教えたのは、母。この「わたし」なのだ。
 
 昔遊びには、その時代を生きていた子供たちの体力と技術を
 支える力で溢れている。
 
 ゴム跳びだってそうだ。あんな高度なテクニックを、あの頃の
 子供たちは、平気な顔で身につけていたのだから。
 
 

.
愛理
愛理
男性 / AB型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
検索 検索

スマートフォンで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

スマートフォン版Yahoo!ブログにアクセス!

標準グループ

Yahoo!からのお知らせ

過去の記事一覧

よしもとブログランキング

もっと見る

プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事