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2010年03月

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 「幸せの食卓」
 
 
★その日は朝から空が澄み渡り、昨日の夜の嵐がウソのような
  始まりだった。
       
  ケラーは目を閉じたまま隣りに手を伸ばした。
  妻をさぐる・・・、それはいつもの習慣だったが、妻はもう
  ベッドにはいなかった。
  シーツが冷たい。起き出してかなりの時間がたっているの
  だろう。

  自分に気を使ってくれて、寝室のカーテンは閉めたままに
   なっていた。ベッドの中で (う〜ん) とからだを伸ばし、
   一気に飛び起きる。
 
   サッとカーテンを開けると青い空。マノア・パロロが 太陽の光を
   反射させ、きらきらと輝いているのがきれいだった。
   目の前の小学校には、そろそろ生徒達が登校してくるの
  だろうか、先生が門のそばに立っていた。

  バスルームに行き、さっとシャワーを浴びる。ひげを柔らかく
    したところで、シェービングを始める。
   なんとなく視線を感じてカガミの中をのぞくと、娘のルイカが
   珍しいものを見るように、父親のあわだらけの顔を見上げて
   いた。

  「おはよう、ルイカ。おじょうちゃんも おヒゲをそりましょうか?」

  シェービングクリームをひと押しして、ピンポン玉ぐらいのあわを  娘の鼻の頭につけた。
  いきなり鼻にのった白いあわに興味をしめし、ルイカはそれを
   そっと吹いた。小さなあわがひゅっと飛んで、鼻の上のかたまり
   が、ぷるるんと揺れた。
   きゃきゃっと笑って、娘はからだをくねらせて面白がった。
 
   刃がついていないことを確認して T字のカミソリを渡す。
   ルイカは父親を見上げ、そろそろとまねを始めた。
   ケラーは楽しくなって、キッチンから流れてくるジャズにあわせ、
   お尻を振りながらヒゲを剃る。
   そのかっこうが面白かったのだろう。ルイカが隣りに並んで
   立って、同じように腰を振りはじめた。

  洗面台にあごも乗らない小さな娘が、はじめてのシェービングを
   楽しんでいる。
   ケラーはニヤリと笑って、娘の顔の前にスタンド・ミラーを置いて
   やった。
 
   ノリのいい娘だ。ポーズをとって シェービング・ダンスを
   キメていた。
 
  「ルイカ、パパとバスルームで何をしていたの? とっても
    楽しそうで、ママもお料理やめて飛んで行きたかったわ」

   ケラーは(しまった…)と思ったが、ルイカは喜んで母親に
  報告した。娘の口を押さえ込むわけにもいかなかった。

  「あのね、あのね、しゃぼん玉ダンス!」

   「あ〜ら、とっても楽しそうね。こんどママにも教えてね。
   ルイカとパパとママと3人で踊りましょう」

   カミソリを持って顔をこすったなど言われては、やっかいな
   ことになる。 
 
   (ルイカ、それ以上しゃべるな…)
 
    ケラーが肩をすくめたとき、電話がなった。
    チャンスとばかりに席を立つ。

 「黄色いビートル? 倒産したレストラン・オーナー
  ジャクソンの愛車じゃないか。
    それがなんでヘッドの 火口近くなんかに…。
    わかった。分署に出る前に,、ヤツの家に寄ってみる」

   ケラーは上着に腕を通し、カガミ越しに妻に話しかけた。
 
  「ケイティ、事件じゃないと思うが用事ができた。そろそろ
    出かけるよ」

  「あら、しっかり食べたの?」

   「君の料理の腕が上がっているから、ついつい食べ過ぎてる
     くらいだよ・・・。
     ルイカ、パパは行くよ。ママのこと、ちゃんと守っててくれよ」

  「は〜い。しゃぼん玉ダンス、教えてあげる!」

  ケラーは二人にお出かけのキスをして、車に乗り込んだ。
 
    ハワイは・・・どこの国も同じことだが、「常夏観光地の顔」が
  すべてではない。オアフ・ワイキキビーチも元はといえば、
  タロイモ栽培の湿地だった。そのせいで「蚊」が大量発生
  するために、リゾートの繁栄を願ってオーストラリアから
  きれいな砂を運んで造成したものだった。
 
  そして、成功した少数の者たちがいれば、小さな部屋に
  一家6人が雑魚寝する、貧しい人たちが大勢いた。
  雨もりがあれば、夜通しみんなで走り回る・・・、そんな
  暮らしが普通にあった。
  だから、そんな彼らが住む通りには、常に犯罪の影が
  ちらついていた。
 
  ケラーは車を走らせながら、サンバイザーからサングラスを
  はずしてかけた。
 
  事業に失敗したジャクソン一家に、貧乏生活ができるのか、
  それは疑わしいと、ケラーは思った。
 




    始まったばかりの 夏休み二日目

    終業式の日と 1日目には いつも

    宿題を 完璧に終わらせてしまうのが

    わ・た・し・流・・・

    だって 二日目からは 

    オールマイティー 

    なんだって自由 好きにできる

    そんな開放感が さわやかで



    ちこっと 徹夜をした その朝

    出かけた こもれびの森で

    あいつは! 

    わたしに!
   
    卑怯(ひきょう)にも

    いきなり 出会った

    

    あんな あんなに 朝早く

    あんなところに いるなんて

    油絵なんて かっこ良く

    金髪 青い目 イケメンなんて

    ひきょう ヒキョウ Hikyo の

    トリプル(×2) パンチ



    あわてた わたしは 小指を切って

    あいつのハンカチで 止血した

    ケガした女子に 差し出すなんて

    カッコイイにも ほどがある

    そんな あんなの イケメン作戦

    かかった わたしも どうかしてた



    なったばかりの 夏休み二日目

    さわやか自由を 満喫するはず

    こころも からだも あいつに盗られ

    どこに行っても あいつを捜してる



    避暑地の高原 こもれびの森 

    どこの だれか 名前も 知らず

    わかっているのは イケメンなこと

    そして そして そして!

    わたしのハートを 黙って盗った

    盗った あいつは それを知らない

    盗られたわたしは 迷宮の中

    高い塔の てっぺんで

    高原 見下ろし ため息ばかり

    笑い方さえ 忘れてしまった




   論文の結果も出て そろそろ帰国の用意をと 思っているところです

   その後 フランも サッカー少年クンも 少しずつ健康を取り戻し

   元気になっています

   長い間の心労が 心やからだに 大きな負担をかけていたのでしょう

   ふたりが やっと 本来の自分に目覚めたとき ふたりの体力は

   最低レベルに落ちていました

   でも 長い夢を見ていた人のように ぼんやりしている時間が

   どんどんと短縮されていき あとはただ 「笑えるだけの元気」を快復する

   それだけになっています

   精神が傷ついたときは 本当に 笑う力さえ 奪われるものなのですね

   フランは 笑うたびに ふらふらとベッドに倒れ 大きくあえいでいました

   でも 昨日は 大きな声で笑い 隣で笑っている婚約者に 甘えていました

   サッカー少年クンの心の傷は フランよりは少しだけ 軽かったようです

   パニック症状もおさまり 体力の快復を待って 自宅療養を勧めました

   家の庭や 近くの小さな公園で ボールをおもちゃにしながら

   ぶつぶつとつぶやき 他から見れば なにか(あやしい)感じでした

   近づいて 聞いてみると アメフトの「ボールのパスコード」

   それを自分につぶやいて 頭の中の「試合」や「作戦」を ひとり

   モニターしているようでした

   そんな彼も 日ごとに 目に光を取り戻し グランドに立てる日も

   近いようで フランの祈りのおかげでしょうか 期待ができますね

★  最近 Ryoと話していて 思い出したのですが ボクたちが 特にRyoが

  「親の記憶はまったくなく 顔さえ思い出せない

   町ですれちがっても 名前も言えない」と 嘆いていたとき 

   オジさんは こう言ってくれました

  「特に誰かと見たという そんな記憶もないのに 海を見ていて ふとした波の形に 

   あっ!と 心が騒ぐ ステキだと思う・・・それは きっと 父親と そして 母親と

   楽しく見た記憶なのだと思うんだ

   幼くて その状況は記憶できなかったけど 一緒に見たものの楽しさは 心に

   刻まれた・・・そんな思い出を残してくれた 父や母に 感謝してる」と。

   ハッとして ボクたちは オジさんも 本当の両親を知らないと聞いていたのに 

   自分たちの辛いことばかり話していたと 反省したのでした

   ふたりに 捨てた親の記憶はありません。でも 髪の色 目の色は 優性遺伝

   父や母も きっとそうだったという オジさんの言葉に ボクたちは川面に走り

   大きな岩のそばの水鏡に 自分を映してみたりしました

   否定し 拒否しながら 本当は 親のことを知りたくて そんな心にもないことを

   誰かにぶつけ ストレスを解消していたのでしょう

★  心の謎解きは ふしぎなことの連続です。もつれた記憶の糸は 心が描いた新しい絵を

   つむぎだし 真実を隠そうとするのかもしれません

   そんな「心の迷路に踏み込むこと」を 仕事に選びました

   Ryoやフラン 小夜香の力を借りて 小さなネットワークを作り 世界の症例を

   チェックしながら もつれをほぐすことに 力を注ぎたいと思っています

   ・・・ ・・・・

   研究の成果をお話したくて つい部屋を うろうろ歩いてしまうことがあります

   帰国の用意を進めながら 話したいことをメモ書きにして まとめておきますね

   イタリアの憎めない人たちの 笑えるエピソードが またまた 山積みです

   楽しみにしていてください



   エルフより




     こもれびが 白いもやをつらぬいて

     大地にふりそそぐ 早い朝

     カレは 勝手に・・・ 

     わたしに 出会った



     太陽は まぶしくて

     せせらぎは 冷たくて

     素足の わたしは

     さんびかなど 歌ったりして

     小川の流れに 誘われた

     

     こもれびの森は 目の前だったのに

     あの人は いた!

     驚いて あわてて上がった 向こう岸

     わたしは 石で 左の足の 小指を切った


     …歩けるの?

     真っ白なハンカチを 差し出す あなた


     …歩けるわ おせっかい!

    
     汚れたハンカチを 彼の手に 押し込んで

     さっさと 逃げてやった


     なのに わたしの心は どこかに落ちた

     からだは ここにあるのに 

     心だけ わすれもの・・・



     だれか 教えて 

     心が 抜けて出て

     わたしは もう わたしじゃなく

     思うようには 動けないのです 

   

     ためいき ほおづえ ぼんやり と

     いつもの わたしが しないこと

     ぜ〜んぶ 始めて 一時間

     庭を見つめて うなってる



     見られちゃった・・・

     まとめたミニから はみだした ふともも

     かがんだ ブラウスから こぼれた 胸もと

     白い足と

     胸のふくらみと


     そうか からだも 心も つかまっちゃった

   
     取り返しに 行かなくちゃ

     会いたいんじゃないよ

     取り返すんだよ?  

     盗られたんだもの

     取り返さなくちゃ

     わたしの からだと 心だもの

    

     盗られちゃったから

     こんなに 痛い 

     心がうずいて 胸が 苦しい

     ため息するたび ハートが痛い



     天使さま さがしものです

     盗られちゃった わたしの心

     盗んだあの人は どこにいますか?



     出かけよう

     期待(?) という 希望を 両手に 

     恋(!?) という 補虫網を 持って

     虫かご(?)という からっぽの心で

  
     わたしが 見失ったのは あの人?

     それとも わたし?


     わたしが 探しているのは あの人?

     それとも わたしの 恋?




    メールをありがとう!

    フランチェスカさんと サッカー少年くんのこと

    本当に良かったと思います

    キミらしい 最高のいやしのポイントになったと思って 喜んでいます

    でも それは キミの 医者としてのひらめきの良さ…でしょう

    私は ただ もつれていたキミの心の中を 少し さわっただけのことです

    キミがまだ子供のころ 感想文の書き方を こう 指導しました

    ある物語を読んで 感想を書く・・・

    自分の思ったことを なんでも書くといい

    でも 気持ちを書くのなら 喜怒哀楽・・・うれしい 怒った 悲しい 楽しいなど

    たくさんの気持ちを書くと それを 読む人が 楽しい

    ひとつの物語を読み解くとき 感想を書くのなら 東西南北 天地人

    東から 西から 南から 北から 天から 地から 人からの

    いっぱいの方向から 物語や主人公を見つめる 複数の視点があれば

    読む人は もっと 楽しく読めるだろうね・・・と

    私は その「人生の基本」を 感想文を書くことだけに限り 教えたのではありません

    もちろん もう キミは 気づいていますよね

    それは 新約聖書に 書かれていることです

   『…真実なこと 尊ぶべきこと 正しいこと 純真なこと 愛すべきこと・・・を

     心にとめなさい』・・・と

    キミはもう 私が教えた「信」の高校・大学・セミナリオを 卒業し

    天地の神を 「わたしの神」と呼びうるほどに 成長しました

    しかし それは これからのこと あくまでも「核」ができただけです

    キミの「線」 キミの「色」 キミの「視点」で

    世界のあちこちに用意されている キミの喜びや怒りや哀しみや楽しみを

    塑像していってください

    あの ミケランジェロのように!

    また いつか 彼が好きだった喫茶店の前で 

    フィレンツェの芸術論など かわしましょう

    イタリアン・ジェラートなど 片手にね

    では 気をつけて お帰りください

    再会をたのしみにしつつ

    Pastor

 

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