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会員制健康管理施設が最近は注目され、徐々にその数が増加しつつある。
お金に余裕のある人は、我こそは金の力でより良い医療を受けたいと願っているのであろう。
それに目をつけた大企業が、これは商売になると参入して事実上の病院経営を行っている所もある。
政府もそれを応援している節がある。
きらびやかな建物と、最先端の新鋭の医療機器がそろえてあり、まるでホテルのようにもてなしてくれるクリニックというのが売りである。
会員を集めるにあたっては、「当院は優秀な医者が皆様の健康を守ります」とばかりに
医学会でも名の知れた元大学教授、現教授、助教授達の名前をずらりと大勢並べる。
「ここの会員になれば、大学病院の教授達に優先的に診てもらえる。」と信じ込んで会員になった人も多いだろう。
そこで当然のこと、建物や設備にお金をかけ過ぎているのと、教授、助教授達を招くための人件費は高く採算があうはずはない。
開院して1-2年も経てば、すっかり様変わりし、最初名前のあった高名な医師達はいつの間にか姿を消し、名誉職にされてしまっている。
そして、安い人件費でも働く医師達を集め、中には大学院生、研修を終えたばかりの経験の浅い若い医師達もいる。
客寄せの役割の終わった名誉ある高名な医師たちはお役ご免とばかりに解雇されている。
確かに、企業は儲けが第一の目的であるから、経営者にとっては当然のことだろう。
しかし、医師とか医療が儲け主義の道具にされている現場で働かされる医師達はたまったものではない。
事務長が医師達にこと細かく指示、命令をし、まるで馬車馬のようにこき使う。
儲けに繋がらない診療は、目の前に患者が居ても拒否するように強い指示を出す。
若手でも良心的な医師たちは、あまりにも露骨な設け主義にはとてもついていけない。
日本の社会のひずみは、
金が社会的権力、生産、政治、そして医療の世界まで支配している現実を良しとしているところにあると考える。
儲けることそれ自体は悪いことではない。
しかし、その儲けた金で人間を支配しようとする浅ましい根性が許せない。
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