錯乱気流

無茶苦茶忙しいやんけ・・・

「平和=反戦」関連

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 堅い話を、なるべく柔かく。民主党は、最終的に「現行案」に回帰し、社民党は連立離脱の可能性が高まっています(民主党は引き留めに必死)。この展開は、個人的には、半年前から予想していたので、あまり驚かないのですが、私が思うのは、この度鳩山民主党政権がやろうとしたことは、かなり歴史的に大きな意味合いがあったということです。所謂「戦後レジーム」に手を付けようとした内閣がここ数年で2度登場したからです。まずは、言うまでもなく、安倍晋三内閣です。そして、この度の鳩山。安倍と鳩山に共通するのは、多分にその「ナイーヴ」さです。前者は、戦後日米同盟の存立根拠のひとつである「歴史認識」と「戦争責任」の修正を企てたということ。後者は、戦後の日本政治を呪縛してきた日米同盟に、たとえ一部とはいえ、手を付けようとしたということ。で、どちらも、叶わなかったということです。つまり、安倍晋三と鳩山民主党内閣は、戦後日本外交のコインの表裏であるということです。安倍内閣は、当初中韓との融和を演出しつつも、取り巻き保守派の突き上げに「河野談話」の修正を図りましたが、日米同盟の枠組みで動くという矛盾を抱えていたが故に叶わず、保守の分裂を招き、退陣となりました。その意味では、今回の鳩山政権の行動は、結果として不首尾ではありましたが、基地問題を大きくクローズアップさせた「怪我の功名」くらいはありそうです。さらに、この度の騒動で、日本のメディアが、ほとんど日米同盟の枠組みで物事を考えていることも明白となりました。これは最初から明らかなのですが、朝日新聞と産経新聞は、これまた「戦後レジーム」という名のコインの表裏であるということです。
 
 さて、今後どうするかですが、安倍が挫折した時に、西部邁や小林よしのりのような連中から「日本主体論」が持ち上がりましたが、「左派」の「日本主体論」も当然存在するわけです。で、さしあたって留意すべきは、「前者」と「後者」はどう違うのかという根本的な問題を我々のほうで常に意識し、「後者」の立場をわかりやすく訴えていく努力を重ねないとダメだろうということです。「アメリカの言いなり!」論だけですと、感情的な反米論となり−少なくとも第三者にはそう聞こえ−世間一般にあまりアピールしないと思います。つまり日本は、政治外交的に、今後どう歩むべきか」という青写真が伴いませんと、「前者」の「日本主体論」に流されていく可能性があることを軽視すべきではないと思います。仮に、日米同盟を解消したとしても、それにより改憲圧力が増大し、自衛「軍」が大挙して沖縄に移動するなんてことになると、元の黙阿弥であろうと思うわけです。つまるところ、北朝鮮脅威論もそうなのですが、それ以上に、中長期的には、政治的リアリズムの立場から出てくる中国脅威論にいかに対抗するかということではないでしょうか。在韓米軍はここ10年縮小傾向にあるとか、沖縄の米海兵隊は日本防衛を想定したものではなく、アメリカの世界戦略と不可分だとか、アメリカ自身が、中国が日本の脅威になりうるとは考えていないとか、まあ、色々あるんですが、もう少し大きな視野で、北東アジア地域の集団安全保障−二国間同盟に基づく「集団的自衛」じゃなくって−の枠組み構築の方向性を提示していく必要があるように思います。
 
 政治的座標軸の決まっている層というのは、そりゃ薄いわけで、大衆の大半(特に若年層)は、天下国家など考えて生活をしているわけではないです。かく言う私も、四六時中そんなことを考えているわけではありません。現在私が教壇に立っている大学のひとつは、親米右派が多いですが、そこで受け持っているクラスで、先週日中問題を話し合う機会がありました。ところが「靖国って、どこにあるのですか?」という質問が出てくるくらいですから、彼等の政治意識は推して知るべしです(まあ、学部にもよるでしょうけれど)。「けしからん!」と言いたいところですが、よくよく考えてみれば、私も二十歳そこらの頃、靖国なんてことは一度も考えたことがなく、そもそも右や左の区別も知りませんでした。日本国憲法の主体と客体が誰であるかなんてことを学校で教えてもらった記憶もありません。長年反戦活動やっておられる方は、「なんて、不勉強な人だ」と、お思いになるかもしれませんが、世の中のほとんどの人がそんなもんだと考えたほうがよいです。近現代史なんて、学校ではろくにやりませんから、ほとんどの人が、「中国脅威論」に接すると煽られてしまうだろうし、「朝鮮学校を日本を拉致する国家の国民が通う学校」と言われれば信じてしまうだろうということです。それを責めることはできません。私だって、ほんの15年前まで「その程度」だったので、人の事をとやかく言えないという意識があるからです。
 
 結局、軍事同盟であるところの日米同盟を基軸とした外交を解消し、且つ、狭隘なナショナリズムに流されないようにするためには、軍事中心のリアリズムを上回る「世界観」を提示できなければ「無理」ということだと思います。それは大変な難事ではあるのですが、どうしてもやらなくてはならない。でも、それはその気になれば、そんなに難しいことじゃないようにも思います。私の勤務している某右派大だって、中国や韓国各地の大学と、学術交流したり、交換留学制度を持っていたりするわけですから。その中には、南京大学もありますしね(^_^)。なにより、鳩山が迷走してくれたおかげ?で、沖縄や徳之島の方々が怒ってますんで、今後「現行案」が、スムーズに実行に移せるとも限らないわけです。

閉じる コメント(4)

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社民は連立離脱だそうですね。どうして連立してたのか、あたしはそこら辺から解ってないんですが。

2010/5/30(日) 午前 2:08 ゆまりん

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そうですねえ・・・。社民は組織力がかなり低下しており、連立により発言権を確保して、党勢の復活を目指したということがあるでしょう。それから、民主党が右へ動くのにブレーキをかける役割を果たせると考えていたとも思いますし、その役割はある程度果たしたと思いますが、なにせ議席が少ないですから限界があります。今、民主は社民の協力がますます必要な状況ですが、社民にとって基地問題で妥協することは絶対にできませんから、離脱はやむを得ないでしょう。ここで妥協すると、他の事もどんどん妥協することになりますから。

2010/5/30(日) 午前 10:10 och**obor*maru

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「自社さ」で社会党が潰れましたからねー。自衛隊のことで。

2010/5/30(日) 午前 10:24 ゆまりん

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まさに、そこですね。他のことはともかく、ここは妥協できないでしょう。 民主党も、社民は妥協すると思っていたんじゃないでしょうか。

2010/5/30(日) 午前 11:17 och**obor*maru


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