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アメリカンレコードガイド誌のドナルド・ヴルーンがモーツアルトの交響曲の25番以前には聴くべきものがないと書いていた。冗談じゃない。1番は愉悦感溢れる佳作だし、23番も好きだ。しかしなんといっても14番である。この14番は、モーツアルトのこの時期の一連の作品群の中では最も充実したもので、第一楽章など何度聴いても飽きない。この14番の魅力は本当に抗しがたく、これがコンサートピースとして演目に上がる機会が少ないのは不思議としか言いようがない。従って、録音も少ない。いや、少なくはないのだが、初期の交響曲に属するだけに全集でも買わないと聴く機会があまりない。しかし、単独で入手できるものも幾つかはある。マッケラス・プラハ室内管(テラーク)は最も入手しやすく、演奏も素晴らしい。ナクソスからニコラス・ウォードが指揮したものも出ているが、演奏録音ともにマッケラス盤からは相当劣る。アーノンクールは確か単独で14番をフィーチャーしたCDがあって以前聴いたのだが、完全なアーノンクール調で、この曲を初めて聴くという場合には不適格な気がする。べームはDGのガレリアシリーズのものがあるが、演奏がやや四角四面で、面白みにかける。ジェフリー・テイトの演奏はなかなか良いが、これは全集を買わないとだめだ。ピノックしかり、ホグウッドしかりである。 |

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