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オランダのフラワー公園を写した写真展を見ました。
紅色の花の帯の美しさには、ハッとして声が出ませんでした。様々な色で様々な形に植え分けら れた花の絵画に、心の奥まで洗い流していただきました。
そして、赤や白の塊の中を、くねるように敷き詰められた青紫の絨毯。そうです。リリーです。りり ーの青紫が、森の中に咲く花の山を縫って走るような渓流となって、ずうっと奥まで連なっているの
です。
ほうっとため息をついたときです。その、一番手元が灰色にくすんでいることに気づきました。 「眼にとまりましたか。中国人観光客の集団が、近くで眺めようとして、柵内に入った跡だそうです」 写真展の主催者であるカメラマンが、オランダの公園管理人から聞いたそうです。 「野暮な中国人もいるもんだ」 この時は、そんな怒りを感じました。 同じ日、家に帰ると、中国各地で反日デモがあったと、テレビが報じていました。赤色の大きな国 旗を翻させながら、その下にたくさんのデモ隊の顔がありました。叫声は、もちろん日本を排除せよ
でしょう。
「なぜ・・・。なぜ・・・。尖閣諸島の歴史を知っているだろうに・・・」 そう思ったとき、五十数年前の自分を呼び覚ましていました。 真っ赤な労働組合旗の下で、たくさんの日本人が大きな口を開けて叫んでいます。その中に、自
分もいたはずです。
あの時の自分を今思い出せば、 ーー安保って何。何故反対なの。アメリカ人を、なぜ追い出さなければいけないのーー かを知りませんでした。いいえ、暴力はいけないことだから、軍隊はダメ程度だったように思います。 反日デモに参加した中国人と、何処か似ているように感じました。赤い旗の下に集まるとき、人は 考えることを忘れ、その指導者の指揮の下で動かされてしまいます。そして、時には、暴力を嫌って
いながら破壊行為をしてしまうこともあります。
彼らの多くが、自分の過去とダブって映った瞬間でした。多分、今の中国は、50年前の日本に似 ているのでしょう。貧富の差の激しさも、教育的な格差も。
その上、急激な経済成長と社会機構の発展も。 無知な国民には、何が何だか分からないほど、目まぐるしい変化に見えているに違いありません。 それが、日本の5倍以上の人口をもつ国なのです。悪い点も5倍の数があっても、自然な流れだと受
け取らなければならないでしょう。
無知な人も、かつての日本の5倍。中には、無知でありながらも、富を得た幸運な人もいるはずで す。そんな人は、国際社会に足を踏み入れているのに、国際人としての自覚もルールも持っていな
いかも知れません。
フラワーショーでの賓客。成り行きに流されやすい群衆の愚行。社会的視野が狭く、一点にしか思 考が及ばない頑固さ。そんな彼らが、50年後にはどんな姿を見せてくれるのでしょう。日本史上のリ
ーダーらしく、国際的マナーを説く人々でいてほしいのですが・・・。
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