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辻まこと関連の著作について、私のホームページやこのブログで触れるのは、何回目だろうか。 辻まことの世界を知る上で、見逃せない一冊であった。 彼の存在を知ったのは学生時代、雑誌「アルプ」を通じてであった。 「山からの絵本」、「山の声」、「山で一泊」、「すぎゆくアダモ」 オトカムの独白。 アダモ、オトカムの世界を描いた画文集。 昭和39年前後に青山外苑前の青年会館で開催された「アルプの夕べ」(創文社主催だった?)で、水割りウィスキーのグラスを脇に置いて、「アルハンブラ宮殿」のあのトレモロを爪弾いたのは、たしか彼ではなかったか・・・。 (蛇足:当時、雑誌「アルプ」の購読者数が最も多かった頃だと思うが、私は定期購読していた。「アルプ」の何号だったかは、今となっては調べようがないが、ページ・コーナーの三角を切り取って、同封して創文社に送付し、その読者の夕べの入場券を手に入れた、”ある少女”の分も併せて2枚。) 辻まことも度々訪れたと言う手白沢温泉へも何度か訪れてみた、その”ある少女”(その後、山ノ神になるが)の実家に近いこともあって。 宿のご主人との会話に、辻まことのことがあったのは言うまでも無い。 関東大震災の折に、甘粕大尉によって、アナーキスト、大杉栄と共に惨殺された母親、伊藤野枝。 辻まことの生涯に強く興味を持ったのは「父親 辻潤」を読んでからであった。 その後であったろうか、白州の友から「辻まことの『虫類図譜』があるけど、読んで見ないか」。 草野心平らが主催する「歴程」に発表されて注目を浴びた作品。 それを纏めた『虫類図譜』。 その存在は知っていた。 稀少本で、なかなか探しても手に入るものではなかったから、勿論、「是非、お借りしたい!」 多分、前述の虫類図譜を読む機会があったのより、ずっと前のことであったろう、もう記憶は定かでないが、私が学生時代所属していたワンダーフォーゲル部の部長であった岡 茂男教授がコンパ(?)の席に居られたときだったろうか、その岡先生から「松尾正路先生の本を読んだことあるかな? とても良い本ですよ、機会があったら是非読んでみてください。」と言われていた。 当時、フランス文学の松尾先生は、小樽商大を退官され、北海道武蔵女子短大教授の職にあったようだ。 『「地球の春」-詩と批評のあいだ-』を昭和44年に刊行されていた。 いつか読んでみたいと心の隅に置きながら二十数年。 その後、手に入れたその本『「地球の春」-詩と批評のあいだ-』を読んでびっくりした。 そして書いた「続・森からの便り−その21:春に向かって」の中で、当時パリに居た武林無想庵の娘・イヴォンヌとの不思議な会話の内容を、「異常だと思いつつ引き込まれていく」と。 そしてノンフィクション作家、西本正明の著した「夢幻の山旅」(中央公論社)の存在を。 直ぐに探したが、在庫は無かった、ネットで古本屋も探したが、生憎見つからなかった。 それが見つかったのは、今から半年ほど前だった。 その前に、矢内原伊作著「辻まことの世界」の正・続は、目を通していた。 もちろん「虫類図譜」の復刻ページは、何度も読み返した。 松本良子との生活に安寧を見つけながらも、矢内原伊作との付き合いのあった吉田瀬津子とも関係し、父親・潤の生きかたを否定?しながら、「同じような路をたどっかな?」と自問する"まこと"の生き様、心の奥底で人の暖かさを追い求めながら、愛憎に生きた生涯。 |
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なんだか、辻さんにあこがれて生きてきたように思います。
「アルハンブラ宮殿」は、アルプ美術館の鈴木さんに借りて聞きました。あんまりうまいのでびっくりしました。
2011/9/1(木) 午前 6:19 [ きど あるく 木戸有久 ]
[tan*s*kogg]さんへ<
辻まことの弾いているアルハンブラのCDが存在するのですか?
日野春の「アルプ美術館」の鈴木さんには2度ご案内頂いたので面識があります。今度お邪魔したら、是非聴かせて頂けますようお願いしてみます。
精進湖にあった小舎。ポールに掲げられた旗。
仲間と共に建てた浦佐の倶楽部の小舎に、同じようなポールを立てて、「飯の用意ができたぞ〜!」を、ちょっと離れた水無川の渓谷で遊ぶ仲間に知らせるZ旗を揚げよう、なんて考えていたこともあった、あれを真似して。
2011/9/1(木) 午前 8:38
たぶん、この講演がラジオ放送されて、それを録音した自作のCDだったと思います。
お話も上手で、肉声は私、初めてでしたので涙ものでした。
もうひとつ、串田孫一さんの本も借りて夢中で読みました。
その中の「たぬき」という詩がすばらしくてうなってしまったです。
2011/9/1(木) 午前 9:43 [ きど あるく 木戸有久 ]
[tan*s*kogg]さんへ<
ラジオからのエア・チェックですか、懐かしいですね。
そう言えば昔、朝のFM番組で孫一のナレーションでバロック音楽の時間がありましたよね。良く聞いていた、テープに録音しながら。
テレマンのバロック・フルートのCDアルバムを求めて、いまでも時たま朝の時間に聞いています、白州では、きっとその影響で。
孫一の本は、随分と読みました、数では一番多かったのではないでしょうか。浪人時代に全部処分して、アルプ300冊強共々・・・、残念です。でも、「山のABC 正・続」、「山の組曲」は手放すことが出来なかった、直行の本や、尾崎喜八詩集「田舎のモーツアルト」も。
2011/9/1(木) 午後 1:08