|
5780mのハイ・キャンプに入りました。 到着したときには見えていた、エベレスト、ローツェ、ローツェ・シャール、マカルーなど、昇ってきたガスに遮られて夕刻には眺望が得られませんでした。 陽が翳ると途端に寒くなります。 到着したらすぐやることは、着替えです。ここまではトレッキング・シューズで上がって来ました。 下着から、ズボンまで、明日の登頂に備え、高所用に着替えます。 高所用の装備は、高所用のダッフルバッグに詰めてありますから、そこから高所用の靴を出し、冬山用下着上下、厚手シャツ、羽毛インナー上下、目出帽、皮グローブ、毛糸手袋、オーバー・ミトン、アイゼンを取り出します。ヘッド・ランプは、新しいリチウム電池に入れ替えておきます。ピッケル、バイルは必要なし、但しハーネス・セット、ユマール、エイト環は、取り出して、テントの隅に並べて置く。靴下セットも新しい物に替えました。 頭の中の血の巡りが悪いのか、高度の影響でしょが、動作が緩慢で、何かと時間が食ってしまいます。 素晴らしいです。 もっと沢山シャッターを押したかったのですが、兎も角かったるくて、動くのが億劫でした。 小用も、昼間からP・Pを使う始末です。一旦、テントに潜り込んで、シュラフに入ったら、チャックを開いてシュラフから出て、テントのチャックを開けて、更に靴引っ掛けて外に出る、それだけの動作をするのが億劫で、苦しいのです。 それに、眼が痛み出し始めました。軽い雪盲になったみたいです。頭は痛いし、風邪気味なのか空咳きが出ますし、食欲はないし、でこれがきっと高度の影響なのでしょう。立ち上がったり、しゃがんだり、かがんで靴紐をいじったりは、息が弾んで、苦しくて仕方がない。 明日の行動に支障がないか不安です。 兎も角、出来るだけ、身体を休めるように、シュラフに潜り込みます。 夕方、衛星電話で、「今日ハイ・キャンプに入り、明日山頂に向かう」ことを山ノ神に伝えた。 夜中に、何度か小用をしたくて、シュラフを開けて、中腰になって、P・Pを充てがって、用をたす。こぼさないようにしっかり蓋をして、またシュラフに潜り込み、チャックを上まで引き上げる。 これだけするのにも一苦労。これを2時間置きぐらいに、4、5回繰り返さなくてはならないから、とても熟睡などしていないであろう。 |
全体表示
[ リスト ]



