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●「マッターホルンの空中トイレ」著者:今井 通子(中公文庫 2000年6月25日発行) 山友達が、「面白いよ!」と貸してくれた。 著者がしかも今井 通子であり、東京女子医大の泌尿器科の医師であった事は知っていたから。 もちろん若き頃、女性として世界で初めて欧州三大北壁完登者であったことも。 職業柄かもしれないが、良く観察されているな〜、と感心した。 私は若い頃から女性を含めたパーティで山行を共にすることもあったから、この本の冒頭で一般の方から「山で、岩登りで、おしっこはどうするの?」って、そんな疑問を持つことも無かったが。 この本を読みながら、「そうそう、あるある」って、変に共感をしてしまう箇所が随所にあった。 マッターホルンには登れなかったので、ソルベイ小屋のトイレは拝見していないが、この夏のミッテル・レギ小屋のトイレは経験している。 槇 有恒が初登攀したミッテル・レギ稜は日本名で「東山稜」と呼ばれているが、地図の上で見れば東北に伸びた稜線である。その狭い山稜にミッテル・レギ小屋は正方形の形で建っているが、収容人員26名(カマボコ兵舎型の別棟を含めて、最大収容人員36名)、その小屋のグリンデワルド側の両コーナーに対称に二つ置かれていた。確かに空中に突き出した小屋の隅に位置していたから、ドアをばたんと閉めたりすると床が揺れるような感じだった。ぎりぎりのスペースで、丁度航空機のトイレのような狭さ。身体の大きな人は大変だろうな、と最初に使った時、ドアを開けて、そう思ったのを憶えている。 便器の中を覗くと、大きなパイプが下に伸びていて、奥は暗くてよく見えなかったので、一番下の方がどうなっているのかは判らなかった。 夜中に使った時には、グリンデワルドの民家の明かりがちらちら、そして空には満点の星だった。 グルンドの宿舎から稜線上の小屋が目視できたから、超望遠カメラで下からみれば、手前のコーナーにトイレが見えることになるな・・・ もう一つ思い出に残っているトイレは、昭和37年だったか、3月に行った奥秩父、大日小屋が古い小屋だった時、ちょっと離れた場所にあったトイレは崖に上に2枚の厚い板を突き出したようなトイレで、穴から覗けば遥か下が見渡せた。風が強い日でおしっこをしたら、下から吹き上げて来て、思わず腰を上げて後ろへひっくり返りそうになった。もちろん拭いた紙もタイミングを見計らって落とさないと浮き上がって来てしまうようだった。 10年ばかり前に南アルプスの光から北岳まで縦走した頃にも、新設の小屋、特に東海フォレスト系の小屋は綺麗だったし、便層毎ヘリで降ろすようなタイプになっていたし、紙は別に捨てるようになっていた。塩見の小屋が異色で、携帯トイレのように凝固材を入れた袋を用いるようになっていた。
もうそれから約10年になるので、他の小屋のトイレも随分改善されているのだろう。 |
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2009年01月09日
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1/10日 朝、黒戸尾根から甲斐駒ケ岳の山頂を目指す予定です。 |
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