日々の食卓に不可欠な惣菜たち伝統の味で町民の胃袋を鷲掴み 小川町役場から徒歩1分のところにある藤屋精肉店。「小川町コロッケ」の大看板がひと際目を惹く同店は、大正7年創業、平成30年に創業100周年を迎えた老舗である。店を切り盛りするのは、4代目社長の子、宮寺進氏。かつては「勤め人になろうと思っていた。」という進氏だったが、大学4年生の頃、祖母から「精肉店で修業を積んでから帰ってきなさい。」と言われ、気が進まぬままに、都内の精肉店に就職。3年間の修業を経て、町内有数の老舗に帰ってきた。
「藤屋」は、元々、東松山の和菓子店「後藤屋」で丁稚奉公していた先祖が、「藤」の字をもらって小川町内で和菓子店を開業したのが始まり。当時、和菓子の原材料である小豆を、所有地内で飼っていた豚のエサにしていたが、明治になって西洋の食肉文化が国内に浸透してくると、豚肉が高値で売れるように。勢い、養豚業を始め、進氏の高祖父が精肉業を始めたのだった。日常の食卓を、ちょっと贅沢に彩るために。同店では、高価な肉をジャガイモと混ぜ、カレーを使用したオリジナル商品「小川町コロッケ」(80円・税別)を開発。以来約90年、手法を変えず、町民の胃袋を満たしてきた。いまや、小川町のソウルフードといっても過言でない。
現在、精肉は店頭販売の他、病院や学校に卸しているという同店。「今後はそれに加えて、県内で、手作りハンバーグ等の惣菜を卸していきたい」と考えている進氏。今では、自分で企画を立案するやり甲斐や、老舗の将来を見据えて努力することの奥深さを知り始め、仕事がおもしろくなってきたという。5代目候補の試行錯誤と挑戦は続く。 ↑宮寺進(みやでら・すすむ)。昭和52年7月31日生。次期代表取締役社長候補。
<有限会社 藤屋精肉店>
【所在地】比企郡小川町大字大塚1番地4 【電話】0493-72-0268 【営業時間】10:00〜19:00、弁当注文9:00〜11:00 【定休日】日祝 【メニュー】酒蔵漬け5枚入り(豚3枚、鮭2枚)3600円(税別、以下同)、弁当5種一律463円 【アクセス】小川町駅から徒歩5分
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