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北極を歩くうえで一番気になるのが海氷状態です。
凍った海の上を歩く北極の旅では、氷の状況で難易度や危険度が格段に変化します。
北極の海氷というのは水深数百メートルから数千メートルの表面2〜3メートルが凍っているだけです。夏になれば溶けて冬に再凍結します。また、氷は海流や風の影響で常に動いているので、状況は刻々と変化します。この辺りが北極独特の難しさだと思うのですが、例えば登山であればエベレストに登るにしてもあるルートの状況というのは過去に多くの人が登っていて分かっています。どこに氷河があってどのあたりがクレバス帯で、どのあたりが雪崩が多くて…というのは基本的に変わりません。
しかし、北極では足元の海氷が毎年溶けては凍り…と繰り返すので、その年によって状況は全く違います。完全に前年の状況はリセットされてしまいます。
つまり、あるルートのその年の詳しいデータというのは基本的には無く、「行ってみないと分からない」というのが本当のところです。
そこで今くらいの時期から衛星写真で海氷状況をチェックしておき、どのあたりから凍り始めているか?いつもの年と違う傾向が出ていないか?などを知っておく必要があるのです。
自分が歩くルートの情報は頭にたたきこんでおかないといけません。それが安全にもつながります。
上の衛星写真は最新のデータです。今くらいの時期から氷が厚くなり始めます。私が歩くルートは雲がかかってちょっと見えずらいのですが、全体的な印象では「ちゃんと凍り始めてるな」といったところでしょうか。
写真の縮尺が分かりずらいと思いますが、写真に写っている範囲にちょうど北海道から九州がすっぽり入るくらい、といった感じだと思います。
これから毎日衛星写真をチェックするのが日課の一つになります。
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