プレッシャーリッジ、説明は下の本文を読んでもらうと分かります
旭川近郊にお住まいの方、9月13日に旭川市のカフェ・グッドライフで私のトークイベントを行います。北極の冒険の話、野生動物の話、イヌイットの文化、今後の目標である北極点無補給単独徒歩到達への挑戦、そんな事を喋らせてもらおうかと思っています。写真とビデオ映像をお見せしながら北極を紹介します、ぜひ来てください。詳しくはwww.cafegoodlife.netのinfomationのご覧ください。
ここからは昨日の続きです。はじめての方は8月27日からの続きです。長いですけど通して読んでみてください。
五日目
日記より
「4月13日 快晴 マイナス25度 ほぼ無風 夕方一時北風
無事に起床、結局ヤツ(ホッキョクグマ)は現れなかった。よかったよかった。
朝食を済ませ、9時少し前に出発。太陽には幻日(げんじつ)がかかっている。コーンウォリス島はフォグがかかったような感じでぼんやりしている。粉雪が舞っている。この細かい粉雪のせいでそりのすべりが悪い!ズリズリ引きずっている感じ、重い!!
風があまりなく、とても暖かい。昼ごろからフォグも晴れ、とてもいい天気に。すると日差しも強くなり、そりの滑りも良くなる。
所々でポーラーベア(ホッキョクグマ)の足跡を見る。今日一日歩いていて一つ発見した。どの足跡も進行方向(北)とは直角に、つまり東→西、西→東と付いているのだ。南北に伸びる足跡は一つも見かけない。今歩いているウェリントン海峡のプレッシャーリッジが必ず東西方向へできているので、そのプレッシャーリッジに沿って歩くポーラーベアは必ず東西方向の動きになるわけだ。
天気について昨日と同じ事があった。きのうも今日も日差しが強く、風の無い一日だったが、午後2〜3時くらいになると急に北西からの風が吹き始めるのだ。それがきのうは6時ごろにパタッと止んでいきなり弱い南風に変わっていた。今日は4時頃には北風は止んで無風か弱い北風が吹いている。
さて、明日にはアドバンスブリュフの東側に着く。ついにコーンウォリス島に別れを告げ、デボン島を目指すことになるのだ。このペースで行くと中間地点のヴィックスフィヨルドにはギリギリ間に合う。どうなる事やら 20km進む」
地名なんかは読んでいても何のことやら分からないと思うので、飛ばして読んでください。「そういう地名のところがあるんだね」で結構です。
解説しておくと、「プレッシャーリッジ」というのは、氷の上にできる氷の盛り上がりです。諏訪湖の御神渡り(おみわたり)ってご存知の方もいるかと思います。冬に諏訪湖で起きる現象ですが、御神渡りの巨大海バージョン、みたいなものです。水は凍ると膨張します。平坦な海が凍る時に、膨張した氷の圧力が逃げる場所があって、その場所では氷が上に持ち上げられます。すると、平坦な氷の中にベルリンの壁のようにつながった氷の盛り上がりができます。高さが2〜3メートルくらいになることもありますが、小さいものは簡単にまたげるくらいです。
海中に住むアザラシは、そのような氷の割れ目を利用して、呼吸の穴を作ったり、天気の良い日には日向ぼっこをしに出てきます。ホッキョクグマなそのようなアザラシを探して歩いているので、プレッシャーリッジ沿いには必ずホッキョクグマの足跡があります。
テントを張る時は、なるべくプレッシャーリッジから離れた所を選ぶことが重要です。
つづきはまた明日。
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