北極冒険家荻田泰永のブログ 北極点を越えて

日本人初の北極点無補給単独徒歩到達を目指しています!

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子供たちと東京駅から富士山頂までの160kmを踏破する「100 miles Adventure2013」11日目です。

いよいよ今回の100 miles Adventureも最終日です。

昨日、富士山須走口の5合目「菊屋山荘」から本7合目までの「見晴館」まで歩き、いよいよ山頂が迫ってきました。

ご来光を見るために午前4時半に起床。山小屋の外に出ると冷たい風が吹き、空は快晴。地平線は地面に張り付くような薄い雲で覆われ、空が紫色に染まりはじめます。

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子供たちも初めて見るご来光に興味津々。雲の中からニョキッと出てくるような太陽の姿に、歓声を上げます。4人が並んでご来光を見る姿に、子供たちの絆を感じました。

朝食後、出発支度を整え、6時半に山小屋を出発。富士山頂を目指します。

この時間に山頂を目指すと、頂上でご来光を見た人たちが続々と下山をしてくる行列に逆行するかたちとなり、富士吉田口の登山道と合流する8合目以降の渋滞が起きないのが救い。

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標高3200mの本7合目から上昇していくと、いつもは上空に見ている雲が自分たちの足元に広がる世界に。

登山道にある山小屋で休憩しながら、ゆっくりと高度を上げていきます。

休憩中などに子供たちに「何年生?どこから来たの?」という質問を頂くことがあり、そんな時に子供たちが「東京駅からです」と答えると「あらー、そうー、東京から来たのー」という返事。東京に住んでいて登りにきたと思うのは当たり前で、まさか歩いてきたとは誰も思いません。

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9合目辺りまでくると、子供たちの中にも「頭が痛い」と訴えてくる子も出始めます。高山病の兆しです。体を慣らすためにも本7合目で一泊しており、これまでの状況を見ると問題はないと判断して酸素を吸わせながらゆっくりと登ります。

右に左に折れ曲がる登山道を登り続け、午前11時に富士山頂に到着。

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長かった160kmの歩き旅のゴールを迎えましたが、子供たちは疲れた様子でゴールの実感が沸かないのか、淡々とした感じ。まだ下山が待っています。

山頂で昼食をとり、午後から下山を開始。

5合目の菊屋山荘前で親御さんたちが迎えに来ている予定です。

砂走りを走って下り、16時過ぎに全員無事に5合目まで下山。5合目に到着する手前で「もうすぐ終わっちゃうんだなー」と何となく子供たちに対してつぶやくと、一人の子が「そんなこと言わないでよ!」という声。正直、こみ上げてくるアツいものがありました。

須走口5合目の山道に出ると、山小屋の前に居並ぶお迎えの親御さんたちの姿が。

私が先頭を歩いていましたが、思わず子供たちに「ダッシュだ!」と声をかけると、全員が走ってお父さんお母さん達の元へ。

11日ぶりの親子の再会の様子と、もうこれで終わってしまうのかと言う実感で私も思わず涙ぐんでしまいました。

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今回の100 miles Adventureは、東京駅から富士山頂という、チャレンジングなルートを真夏の暑い最中に歩くと言う、厳しい企画でした。
2日目にいきなり24kmを歩いた時には、本当に暑く、子供たちも最後まで歩くのがやっとの様子で「今回はゴールできるのだろうか」という不安も覚えました。
しかし、子供たちは歩く事にも体が慣れ、仲間たちとの連帯感も生まれ、チームとして確実に成長しているのが分かりました。
これなら富士山まで行けるだろうと、途中で確信しました。

100 miles Adventureのもっとも大切にしている部分は「シンプルさ」だと私は思っています。

160kmという距離をただ歩く。夜は仲間たちとの生活がある。そんな日常からの延長線でありながらも、日常とは明らかに違う世界に出会うことで磨かれる感受性や好奇心。そこに出会ってほしいなと。
また、我々大人たちが子供たちを引率する中で、ひとりひとりの子供と向き合うにはそれなりの時間が必要です。2、3日では子供たちの性格を知るのは難しいものがありますが、10日間という期間をかけることで、ひとりひとりの子に合った形での「成功体験」「思い出作り」ができるのではと思っています。

ここに盛りだくさんのプログラムを用意し、様々なアクティビティやらワークショップを詰め込むことは、「これをやれば子供は楽しいはずだ」という、大人からの押しつけのような気がします。
子供が感じる「楽しさ」「面白さ」「大変さ」は、ひとりひとりが違っていて当たり前で、ひとつのプログラムを楽しめる子もいれば楽しめない子もいるはずです。
だからこそ、100 miles Adventureのプログラムは「歩くこと」「生活すること」という、普遍的な極めてシンプルなものにして、一定期間を設けることでひとりひとりの子と対峙していこうというのが、私の狙いです。

5合目での親御さんたちとの再会の時、涙をこらえる子、涙を流す子、平静を装っている子、様々でした。5年生が11日間も親元を離れて、いきなり会った大人たち子供たちと共同生活をすると言うのは、子供なりに我慢をしたり、寂しかったりしたのでしょう。
再会の時の涙はグッと抑えていた感情が爆発したものかもしれません。子供たちの涙を見た時、今回の旅の成功を実感しました。

昨年に続いて、今回も多くの方々のご協力を得て実行するに至りました。

差し入れを届けていただいた皆さま、声援を頂いた皆さま、遠くから応援をしていただいた皆さま、感謝いたします。
また、大事なお子さんを思い切って11日間の長旅に送り出していただき、ご理解を頂いた親御さんに感謝いたします。

「リョウタ」「ユウコ」「ソウセイ」「ユウタ」の参加してくれた4人とはまた会う機会もたくさんあるでしょう。
子供たちの成長に、これから時間をかけて出会っていくのも私の楽しみです。

100 miles Adventureは、来年また帰ってきます。

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