北極冒険家荻田泰永のブログ 北極点を越えて

日本人初の北極点無補給単独徒歩到達を目指しています!

北極点無補給単独徒歩到達への道

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イカルイット準備中

イカルイット滞在二日目。今日は昨日のホテルから、もう少し安いB&Bを見つけ出してそちらへ移動する。

とにかく極北では何事にもお金がかかる。

ホテルも一泊200ドルは当たり前で、どんな高級スイートルームかと思いきや日本のビジネスホテルの方がよっぽど居心地の良い場合がほとんどである。

手当り次第に電話をかけまくり、なんとか2人で一室180ドルというここでは最安値に近いB&Bに移動した。

スーパーに行っても全てが空輸で運ばれてくる土地のために、物価は高めである。これがまだ人口7200人のイカルイットであれば大量輸送で一個あたりの増額単価は下がるので、「ちょっと高めだよね」くらいの感想であるが、北へ行けば行くほど物価の上昇は激しくなる。

レゾリュートあたりまで行くと、プリングルスのポテトチップスが500円くらいするし、シナシナに萎れた小さいソフトボール大のキャベツが1000円くらいで売っていたりする。

なので、レゾリュートを始めかなり北方の人たちは送料無料のウェブサイトで食料を注文して買うことも多い。

高いホテルから安めのB&Bに移動したあとは、イカルイットの町の目の前に広がるフロビッシャー湾の海岸線を歩いて明後日からのキャンプトレーニングに必要な食材を買いに行く。

イカルイットの町は、バフィン島という世界でも5番目に大きい島の南側にある町で、深く切れ込んだフロビッシャー湾の奥にある町だ。

湾の名前の由来は、1576年にこの地を探検したイギリスの探検家マーティン・フロビッシャーにある。

また、イカルイットという町も以前はフロビッシャーベイという名前で呼ばれていたが、近年にイヌイット語で「たくさんの魚がいる」という意味のイカルイットに正式に名称が変更された。

ちなみに、魚(特にアークティックチャーという種類)をイヌイット語でイカルックと呼び、複数形になるとイカルイットとなる。イヌイットも人々という意味となり、単数系はイヌックである。

フロビッシャー湾の海岸線を歩いて行くと、海氷が打ち寄せられて陸地に乗り上げ、乱氷帯を形成している。

明後日以降に湾の海氷上に出てトレーニングを行なうつもりであるが、この乱氷は練習にちょうど良い。

きょうはスーパーで買い物をしてから宿に戻り、細かい装備の準備などを行なって一日が過ぎて行く。

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きょうのイカルイットはマイナス25度くらい。昨日よりは暖かい。

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かつてイヌイットから毛皮などを買い取っていたハドソンズベイカンパニーの名残であろうか

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海岸線を歩く

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イカルイットのスーパーは品揃えも豊富で何でもそろう

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カナダでもサッポロ一番は大人気。どこでも売っている

北極圏突入

カナダ時間26日にエドモントンからオタワに移動。

荷物の多さもあって、移動が面倒なのでその日は一晩空港で夜を過ごす。

で、今日27日にオタワからイカルイットへ。ついに北極圏突入である。

私にとっては11回目の北極の旅がいよいよ本格化してきた。

イカルイットは、カナダのヌナブト準州の州都である。ヌナブト準州とは、かつてカナダ北部の大部分を占めていた北西準州から1999年に分割した、先住民イヌイットが自治を行なうために誕生した新しい州である。

「ヌナブト」とは、イヌイットの言葉で「我々の大地」を意味する。

広大なカナダ北部の殆どのエリアを占めることになったヌナブト準州は、総面積は日本の5倍ほどもありながら、総人口は2万6千人ほどと驚くほどの低人口密度の州である。

イカルイットはヌナブト最大の町で、それでも人口7200人ほど。

ヌナブト準州は数百キロ間隔で人口100〜1000人規模の集落が、まさに言葉の通りに「点在」する地域である。

今日のイカルイットの気温はマイナス35度。

飛行機を降りて、突き刺すような冷気を吸い込むといよいよ「来たな」という感覚になる。

日本から持ち出した荷物、エドモントンで買い出した荷物、オタワで増えた荷物など、パートナーの角幡と二人分の食料、キャンプ道具は膨大である。

飛行機に乗る度にオーバーチャージを請求される羽目になるので、如何に効率良くパッキングを行なうか?機内持ち込みを極力増やしつつ、受託手荷物を極力減らす努力をするも、根本的な荷物の量が減るわけでもないのでその都度オーバーチャージを支払う。

イカルイットではまずは手近なホテルに投宿する。

安く上げるために、ホテルもベッドは一つのシングルルームにむさ苦しい男2人でチェックイン。ジャンケンで負けた方が床で寝袋になるであろう。

数日間、体を冷気に慣らしながら準備を行ない、イカルイットの町の目の前に広がる凍結したフロビッシャー湾でキャンプやソリ引きのトレーニングを行なう予定である。

実際にレゾリュートから歩き出すのはもう少し先のことになる。

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オタワ空港での荷物

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オタワからイカルイットへの飛行機より

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イカルイットの街角

食料パッキング

昨日買い出しした食料をひたすらパッキングする。

今回、レゾリュートからジョアヘブンの村までの1000kmを氷上を歩き、その後条件さえ整えば再準備をしてさらに600kmほど離れたベイカーレイクという村まで行く予定である。

今日は、後半戦のベイカーレイクに必要な食料を郵便局からジョアヘブンにあらかじめ送っておいたり、今後の輸送に効率的かつ低価格ですむようなパッキングに頭をひねりながら一日が過ぎ去っていった。

それにしてもやるべきことと考えるべきことが多すぎる。

いま一番の心配事は海氷状態である。

レゾリュートの村から南下していくわけだが、2003年以降レゾリュート沖の海氷はきわめて凍りにくくなっている。

それ以前はなんの問題もなく確実に凍っていたところが近年さっぱり凍らなくなってきてしまっている。

私の印象では昨年が最悪の状態だった。最悪の状態とはつまり、海が凍らないエリアが広くなり、溶けるのが異常に早いということだ。

今年の状態は去年に次ぐ悪さである。

相当の遠回りをして目的地のジョアヘブンに向かわなければならないかもしれない。

あとの心配事はやはりホッキョクグマの脅威である。

近年レゾリュート沖の氷が張らなくなってきたことで、レゾリュート周辺にはホッキョクグマが異常に多くなっている。

なぜ氷が張らなくなるとクマが増えるかというと、ホッキョクグマは氷の下の海の中にいるアザラシを探して年中動いている。

アザラシは氷の割れ目などで呼吸をするために、氷の張っていないところに出現しやすい。

なので、それを狙ってホッキョクグマが集まってくるというわけだ。

今年の状態を見る限りでは、ほとんどホッキョクグマの巣の中を歩いていくような状態である。

まあ、万全の状態で準備をして、あらゆる対策を施しながらホッキョクグマへのリスクを低減させていくしかない。

さあて、エドモントンからオタワを経由してイカルイットへと移動する。イカルイットはカナダのヌナブと準州の州都である。いよいよ北極圏が近付いてきた。

次の報告は数日後になると思います。

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友人宅の地下室を借りてパッキング作業をする

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なぜか帽子をかぶりながらパッキングする角幡

食料買い出しなど

2月24日のスケジュールは食料の買い出し。

レンタカーを使って大きいスーパーへと向かう。

ナッツ類やドライフルーツなどは、写真のように量り売りで大量に買う方が安くて都合が良い。

我々のように貧乏エクスペディションでは安さが命である。

お金をある程度積めば、軽くてカロリーも高く、美味しく栄養豊富で理想的な食品を用意することも可能であるが、肝心要のお金のない我々にはその分重くなったソリを体力と気合いでカバーして歩くしかないのである。

北米のスーパーはとにかく商品のロットが大きい。

バケツのような容器でアイスクリームが売っていたり、誰が食べるのか分からない巨大な激甘ケーキが巨大冷蔵庫に鎮座している。

牛乳も4リットルくらいの容器で売ってるし。

まあ、アイスや牛乳やケーキは我々は買わないが、大きめのロットで売っているのはどうせ大量購入をする我々には都合が良いので問題ない。

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カナダのスーパー「Save on Foods」

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ナッツを選ぶ角幡

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ソーセージやサラミ、ナッツ類を購入する

さあ、明日は買った食料や装備品をパッキングしてオタワ、イカルイットへの移動に備えなくてはいかん。

お札がサービス券のように飛んでいくのが北極の旅である。つらいところだ…

また明日

エドモントンで準備中

22日の夜の飛行機で一路カナダに向かった荻田と角幡はバンクーバーを経由して現在エドモントンにいます。

時差ボケと戦いながら、食料品や装備品の買い出しを行っています。

カナダも内陸に入ると気温はぐっと下がり、今日のエドモントンはマイナス20度ほど。

今日は装備品を中心に何軒かのアウトドアショップを回りました。

カナダのアウトドアショップと言えばMountain Equipment Coopです。安くて品揃えもよく重宝します。

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MECのエドモントン店。便利なお店

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店内は山道具から自転車、カヤックまでなんでも揃う

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装備を選別する角幡

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荻田のカメラ目線

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キャンプで使う食料品が充実しているのが良い店かを見極めるポイントだと思うのです

明日は食料品を中心に買い出しを行う予定です。

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荻田泰永 北極冒険家
荻田泰永 北極冒険家
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