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月1日(ブルームバーグ):5月相場入りした東京株式相場は続落。米連邦公開市場委員会(FOMC)の内容が買い材料視されず、日本銀行の「経済・物価情勢の展望」が景気の厳しさを指摘する内容だったことなどが嫌気された。内需関連株中心に売られ、みずほフィナンシャルグループや三菱地所が約5%安となり、業績悪化のキリンホールディングスは急落。不動産と銀行は、東証1部の業種別下落率で1、2位を占めた。
大和投資信託の長野吉納シニアストラテジストは、「米経済指標は足元の改善や先行き回復を示すような状況にはなっておらず、FOMC声明はこれまでの景気認識を変えるような内容ではなかった」と指摘した。好材料に乏しい日本株の戻りは自律反発の域を出ない、とする同氏によれば、「日経平均が2月高値1万4105円に接近してきた現状では、先行きの見方が分かれるのも仕方がない」という。
日経平均株価の終値は前日比83円13銭(0.6%)安の1万3766円86銭、TOPIXは12.55ポイント(0.9%)安の1346.10。東証1部の売買高は概算で17億46万株と、3営業日ぶりに20億株を割り込み、売買代金は2兆2716 億円と4日ぶりに前日水準を下回った。値上がり銘柄数は437、値下がり銘柄数は1167。 東証業種別33指数の騰落状況では、値上がり業種が8、値下がり業種が 25。化学、ガラス・土石、情報・通信、海運が上昇。一方で銀行、不動産、電気・ガス、保険、小売、食料品は安かった。
FOMCと「展望」で景気厳しさ
利下げ打ち止めを示唆する声明を期待する見方も一部に出ていた中、FOMCは市場の予想通りの内容となった。米連邦準備制度理事会(FRB)はフェデラルファンド金利の誘導目標を0.25ポイント引き下げ、2%に設定することを決定。声明では経済見通しについて「依然弱い」との認識を示しながら、「景気に対する下振れリスクが高まっている」という文言は削除された。
「金融市場の混乱が経済を圧迫する可能性」についても、声明は前回とほぼ同じ内容を踏襲、金融市場の最悪期は過ぎたとの市場認識ほどFRBの受け止め方が変わっていないことも示された。全般的には「目先利下げを一時停止する一方、先行きの政策運営には一定の自由度を確保したいFRBの立場が表れている」(日興シティグループ証券の村嶋帰一チーフエコノミスト)という。
一方、日銀が30日午後に公表した展望リポートでは、09年度にかけての景気について「海外経済や国際金融資本市場をめぐる不確実性、エネルギー・原材料価格高の影響など景気の下振れリスクがある」と指摘。景気見通しが下方修正される一方で物価見通しは上昇修正されており、日銀の金融政策は動かし難い状況になっていることも確認された。
14000円からの重さ、米統計や連休控える
内外景気の不透明感や短期テクニカル過熱感から、今週に入って日経平均1万4000円から上値の重さが意識されている。FOMCの結果を受けて金融政策から景気指標へ関心が移るとともに、4月米供給管理協会(ISM)製造業景況指数や4月雇用統計、大型連休なども控えて売買は低調に推移。FOMCで米景気懸念が払しょくされなかったことで、外国為替市場では円が午前半ばから対ドルで強含むとともに株価指数は下げ幅が広がった。
相場先行きへの見方が分かれる中で、三菱UFJ投信運用戦略部の石金淳シニアストラテジストは、「3月からの戻り相場が一巡した。これまでは信用収縮による不安での売りだったが、今後は実体経済の悪化に目を向けた現実売りが出る局面」との見方を示している。
不動産や銀行株安い
国内景気に対する厳しさから、不動産や銀行、電気・ガス、保険、小売などTOPIX下落寄与度上位には内需関連が独占した。中でも下げが目立った不動産では、三菱地所が大幅続落。分譲マンション事業で新規竣工の物件が少なかったことが響き、第1四半期(1―3月期)の連結純利益が前年同期比 81%減にとどまった東京建物は一時7.8%安まであった。菱地所については、積極投資で借入負担が増加するとして、野村証券金融経済研究所が今期以降の業績予想を引き下げている。 TOPIX不動産株指数は3月安値からきのうまで43%の上昇を示し、昨年安値水準にほぼ接近しつつある。短期的な戻りが大きかったことで、戻り売りも出やすい状況にある。
また、みずほフィナンシャルグループなど大手金融グループを中心に、銀行株も安い。国内景気が利上げできるような環境にはないことが確認されたことで、本業での貸し出しや利ざやの拡大は望めないと受け止められた。きのうの米国株市場で資本増強による株式希薄化が懸念され、米銀最大手のシティグループは4%安となった流れもマイナスとなった。「金融市場の落ち着きで株価は戻ってきたが、これからさらに上値を追うにはファンダメンタルズの改善が必要」(大和投信の長野氏)という。
邦チタが大幅安、コマツは年初来高値
個別銘柄では、今期業績が大幅減益見通しの東邦チタニウムが大幅安。前期連結純利益見込み額を大幅減額した山梨中央銀行や荘内銀行、ベルーナもそろって急落。今期減益見通しの牧野フライス製作所や村田製作所も安い。1−3月期連結純損益が赤字のキリンホールディングス、決算発表で収益環境の厳しさが再認識され、ゴールドマン・サックス証券が売り判断を確認した東京電力は3日続落。前期連結純利益が赤字に転落したもようとなったシーズクリエイトは値幅制限いっぱいのストップ安で、東証1部値下がり率1位となった。
半面、前期連結純利益が過去最高で今期も4.9%増を見込むコマツは、CLSAアジアパシフィック・マーケッツの格上げも追い風となって年初来高値を更新。前期2けた増益評価と今期業績の上振れ期待が高まった日東電工は売買代金を伴って大幅高。三菱UFJ証券が格上げしたワコム、前期連結業績が従来計画を上回ったもようの日比谷総合設備、今期最高益見通しの平和不動産が急伸。前期の大幅増益と今期増益確保を見込む日本電気硝子は、UBS証券などの目標株価引き上げも加わり、ストップ高まであった。
新興3市場は高安まちまち
国内新興3市場は高安まちまち。ジャスダック指数の終値は前日比0.15 ポイント(0.2%)高の64.23は続伸し、大証ヘラクレス指数は12.61ポイント(1.2%)高の1030.02と4連騰。一方、東証マザーズ指数は6.37ポイント(1%)安の604.57と反落。
今期連結営業利益の急回復を見込むインフォコムがストップ高。前期業績が計画を上回ったもようのカービューはストップ高買い気配のまま売買が成立せず。ジャスダック証券取引所と経営統合に踏み切る見通しと1日付の日本経済新聞が報じた大阪証券取引所は5連騰。半面、今期業績予想を大幅に引き下げた大塚家具が急落。株式保有するグッドウィル・グループとの提携を断念したユナイテッド・テクノロジー・ホールディングスは一時ストップ安まで売られた。業績悪化の日本ライトンはストップ安。
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2008/5/6(火) 午後 7:03 [ ゆかりん ]