英国・米国医薬品情報研修紀行

国家資格ゲッター (国家資格101種制覇)。予備3等陸佐。本職は某大学薬学部の教員。07年に英・米に滞在。

医学薬学

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先週の金曜日、南カリフォルニア大学 (USC) 薬学部の講義に潜入してきました。
滞在している Kaiser Permanente DI Services の責任者、Millares 博士の講義です。

休憩をはさんで 3 時間のロングラン講義。内容は医薬品情報の情報源についてと、医療従事者からの問い合わせへの効率的かつ的確な対応法について。
医薬品情報の情報源については、こちらで実際に頻用されている書籍(三次資料)のリストやそれぞれの特徴が紹介され、かなり実践的な内容と感じました。
三次資料に関して日本との違いは、というと、携帯電子機器 (PDA など) は日本よりポピュラーなこと。
さまざまな資料に関して、携帯電子機器上で利用可能な形でのコンテンツが充実しているようです。

日本のマンモス私大と違い、薬学部は一学年数十名しかいないので、アットホームな講義でした。

今週の金曜日も講義。楽しみです。

Kaiser Permanente

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紹介がおそくなりましたが、、、、

写真が、いまお世話になっている Kaiser Permanente の南カリフォルニア医薬品情報センターです。

Kaiser Permanente は全米でも最大規模の医療保険グループ法人 (非営利) 。
カリフォルニア州を中心に数百万人の加盟者を誇ります。
今いる南カリフォルニアの医薬品情報センターは、グループの中でも最大規模の医薬品情報センターで、Pharm D や PhD の学位を持つ薬剤師が 40 名くらい勤務して、グループ全体からの問い合わせへの対応、医薬品情報提供、グループの採用医薬品の評価・決定、グループでの医薬品使用方針の決定(費用対効果評価)、医薬品使用動向予測、電子カルテや WEB サイトの薬剤に関する部分の開発とメンテ、医療従事者教育など、きわめて広範な医薬品情報活動を展開しています。

で、各グループの活動を学んでいるところ。

グループは基本的に加入者(日本のように社会保険は強制ではないので、企業単位で Kaiser に加入して保険料を払ったりする)から支払われる費用で運営されるますから、薬の選択ひとつでグループ全体で場合によっては年間数十億円もの違いが出てきます。というわけで、採用医薬品の評価・決定や医薬品使用方針の評価・決定は経済的側面から特に重要で、これを扱う Formulary Group には、多くのマンパワーが割かれています。

医薬品の TV-CM

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こちらで TV を見ていて驚いたのが、医薬品の宣伝の多いこと。

それも、風邪薬とか胃薬のたぐいではなく、睡眠薬、高脂血症治療薬、バイアグラなど。
写真は、バイアグラの TV-CM です。
普通の TV チャネルに、普通の時間 (午後 9:00 台など) にがんがん流れています。

この結果、専門知識のない患者が TV コマーシャルをみて「この高脂血症治療薬が欲しい」とか「この睡眠薬を出してくれ」などと医師に頼み込むこともしばしばだそうです。不適正処方を推進するもとになると、こちらの薬剤師の人も問題視しています。
事実、TV-CM を見て処方を受けている人の方が不適正に処方されている割合が高いのだそうです。

もちろん副作用などもナレーションするように、などの規制はあるのですが、主作用の説明はすごく魅力的なのに、副作用の説明のナレーションは早口で、とってつけたように事務的。
こちらの薬剤師の先生いわく、「副作用の説明のナレーションが流れる時は、別の目を引くような映像を流し、注意を映像の方にそらす」ようにできていたりと、広告代理店も賢いので、いろいろと考えられているとのこと。

それに、睡眠薬の宣伝を小学生の時から見ていたら、「寝られない時は睡眠薬を飲むもの」だという認識が根付いてしまいますよね。日本も、薬育を間違えないようにしないと。。。。

アメリカ商業主義の恐ろしさを垣間みた気がします。

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Palm Springs の学会会場のロビーです。
ロビーからも砂漠の岩山が間近に望めて、非日常的で良いですね。

このミーティングは、学会というよりむしろ薬剤師の継続教育や交流・情報交換等が中心となっています。
(場所からしてリゾート地ですからね〜)

ある意味日本の薬剤師会学術大会とちょっと似ていますが、学生や若手薬剤師が多く参加していました。
もちろん、そのためにさまざまな工夫がなされています。
先日紹介した研修施設の紹介ブースもそうですが、他にも薬剤師の様々な職域を紹介するための、現役薬剤師との談話コーナーがあったり、学生を対象としたさまざまな表彰が行われたり、大学ごとの同窓会用の部屋があったり、といった具合です。
日本だと閑散としている開会式も、学生をはじめ参加者多数でした。(表彰等があるため)
会の運営にも学生が参加しており、薬剤師会にも学生のための役職ポストがあるようです。

会期中にはボランティアレセプション(会の運営に参画しているひとだけが参加できる懇親会)も開かれていました。
私はもちろん参加できないのですが、お世話になっているカイザーのボスの口利きで潜入させていただき、薬剤師会の役員の方々とお話しすることができました。(会の役職者や会から Fellow の称号を授与された方などは、名札にマークがついているのですぐに VIP がわかるようになっています。)

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木曜日からカリフォルニア医療薬剤師会 (CSHP; California Society of Health-care Pharmacist) の学会(学術大会のようなもの)に来ています。

カリフォルニアは薬剤師の力が強く、ある一定の範囲で、地域のプライマリケア(クリニックの運営)を薬剤師が行っています。
こちらで薬剤師になるには、普通は、高校を卒業後、一般の4年制の理系大学を卒業し、さらに4年間かけて Pharmacy School で専門教育を受けます (Pharm. D コース)。(日本のように高卒後6年間で薬剤師となる制度もあるにはあります。)
さらに、卒後(薬剤師免許を取得後)も、1 年(場合によっては 2 年)の有給研修(postgraduate pharmacy residency training)を行うのが普通です。
(今私が訪問している Kaiser Permanente DI center では、卒後 2 年目 (PGY2) の研修のみを受けていれています。)

カリフォルニアは薬剤師不足で、以前は薬科は 3 校しかなかったのですが、現在は 7 校に増えています。
調剤テクニシャンが制度化されているので、何から何まで薬剤師がやるわけではなく、日本ほど人数はいらないようですが。
そのためか、薬剤師の給料は比較的良いようです。Kaiser Permanente DI center の研修薬剤師 (PGY2) で年報 70,000 ドル、約 800 万円です。
ま、日本でいえば「4 年制の大卒後、さらに 4 年間勉強して博士の学位と薬剤師免許を取って、社会人になって 2 年目」にあたるのですから、薬剤師不足も考慮すればそんなものかもしれません。

で、CSHP には学生やこの秋卒業した薬剤師が多数参加しており、各医療機関では、研修受け入れのために宣伝ブースを出しています。写真はその宣伝ブースの様子です。みんな熱心に研修受け入れ先を品定めしています。

カリフォルニアの薬剤師は、多くが東洋系(日系3世を代表格に、中国・香港系、韓国系、フィリピン、ベトナムなどなど)です。2/3 以上が東洋系じゃないでしょうか。CSHP の要職の方にも、日系の方がたくさんおられます。
というわけで、私が学会に参加していても全く違和感がありません。相手も当然現地の人と思って、気軽に話しかけてくるので、「いや、日本から来た」というとその時点でびっくりされたりします。

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