英国・米国医薬品情報研修紀行

国家資格ゲッター (国家資格101種制覇)。予備3等陸佐。本職は某大学薬学部の教員。07年に英・米に滞在。

資格よもやま

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資格の存在意義 (2)

先日、免許・資格は、大きく分けると、
(1) 業務独占資格
(2) 必置資格
(3) 名称独占資格
(4) その他の資格・検定
に分けられるという話をしました。

今回は、「必置資格」の意義と特徴について考えてみたいと思います。

必置資格とは

そもそも必置資格って?

要は、「事業所ごとに、必ず○○の有資格者を配置してくださいね」といった資格です。

例えば、旅行業務取扱管理者などがこれにあたります。旅行業者は営業所毎に1人以上、旅行業務取扱管理者試験に合格した者を管理者として選任することが義務付けられています。
なお、資格によっては、業務独占資格であっても、必置資格としての側面を兼ね備えていることがあります。(例えば看護師であれば、病院で病床何床あたり何名以上配置、など。)

必置資格の意義

先日、業務独占資格の存在意義は「職業選択制限の解除」にあると述べました。

では、必置資格の存在意義は何でしょうか。

一つには、提供する業務の量や質の確保が考えられるかもしれません。
しかしこのためには、看護師の例のように、業務独占資格の有資格者の人数を指定することで実現する場合が多いです。

では、「営業所に一名」というような、業務独占を伴わない必置資格の存在意義はどこにあるのでしょうか

このようなケースでは、必置資格の有資格者は、行政による監督の代理、という性格が強いのです。法令の遵守を、責任をもってその資格者に監督させることで、規制の実効性を担保する、というものです。したがって、名称も「〜主任者」「〜管理者」などが多いです。
また違法行為をした場合の責任や処分も重く、悪質な違反は資格の取消などに直結させているケースが多いようです。
代表的な必置資格には、宅地建物取引主任者、管理業務主任者、旅行業務取扱管理者、貸金業務取扱主任者などがあります。また、理工系でも、電気通信主任技術者、衛生管理者、公害防止管理者、放射線取扱主任者、特定化学物質作業主任者などがあります。
(厳密には独占業務がある資格もありますが、資格の主たる制定目的ではないので、ここでは必置資格に分類します。)

必置資格の特徴 (必置資格は就職や転職に役立つのか)

必置資格は、業務独占資格と比較して、各事業所などに一定人数配置すれば済むので、実際の需要はそう多くありません。それに、行政的な監督や法規の遵守担保が資格の主目的なので、難易度は一般にそれほど高くありません。企業などで本当に必要になった場合には、すでにいる社員に取得させることも十分可能です。
このため、「必置資格の有資格者」を対象とした求人は、業務独占資格の求人と比較して少ないのが現状です。
したがって、必置資格を取得しても、就職には直結しないと考えた方が無難でしょう。ただ、必置資格を取得しても意味がない、ということはなく、就職においては資格に応じて、それなりの努力と知識は評価してくれるでしょう(検定的価値)。関連業界に就職すれば、むしろ持っていないとマイナスに評価されることもあるかもしれません。

資格の名義貸し

資格がらみの典型的な違法行為に「名義貸し」がありますが、多くは、この「必置資格」で生じます。
必置資格は行政側の監督代行者ですから、いなくても業務上の支障は生じない、というかむしろ普段はいないほうが「うるさくなくて良い」ということになるわけです。しかし、必置資格者として選任された場合は、名義貸しであっても「行政による監督の代理」が期待されているのですから、何か問題があれば貸した側の有資格者はその責任を問われることになります。




何か「資格学」の講義ノートみたいになってしまいましたです。。。。

名称独占資格についてはまた別の機会に。






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資格の存在意義 (1)

免許・資格って、そもそも何のためにあるのでしょう。




資格の分類

免許・資格は、大きく分けると、
(1) 業務独占資格
(2) 必置資格
(3) 名称独占資格
(4) その他の資格・検定
に分けられます。(これらの複数にまたがるものもあります)
そして、免許・資格の存在意義はこれら (1)〜(4) で、それぞれ異なります

業務独占資格の意義

(1) の業務独占資格とは、その免許・資格がないと、一定の業務(作業、操作)を行うことができないものです。
この範疇に属する免許・資格はとても多いです。業務独占資格は、基本的には国家資格であり、「免許」と呼ばれるものは一部の例外を除いてこの範疇に入ります。
例としては、医師免許や自動車の運転免許があります。

この業務独占資格の存在意義は、「公共の福祉の確保」にあります。

日本国憲法第22条第1項には「職業選択の自由」が定められています。

日本国憲法第22条
何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。

ですから、基本的にはどんな仕事についても良いはずなのですが、これを際限なく認めてしまうと、公共の福祉が確保できません。(例えば、医学を全く知らないものが医師を職業にする、など)
そこで、公共の福祉を担保するために、免許・資格を設け、一定の知識や技能を有しない者の就業を制限しているのです。したがって、業務独占資格は、「職業選択の制限」を解除するという性質を有しているといえます。

免許・資格は就職や職場を保証するか

たくさん資格を持っていると、よく「職には困らないね」といわれます。
確かに「職業選択の幅が広がる」という意味であれば正しいです。
しかし、資格は、「職を保証」するものではありません。あくまで、「職業選択の制限が解除」されただけのことです。
この点をきちんと理解しておかないと、「資格さえ取れば就職できる」「資格を持って働いていれば職場は保証される」などという間違った思いこみをしてしまうことになります。
実際に、難易度の高い資格を有していても、時代の流れの中で職を失った例は少なくありません。
例えば、無線通信士や船舶通信士は、モールス通信が廃止されたり、船舶への専属通信士の配乗義務がなくなったことにより、その多くが失職したり配置転換を余儀なくされました。しかし、これらに対する補償を求めた裁判では、通信士側はいずれも敗訴しています(銚子無線廃止差し止め請求裁判、船舶通信士の国家賠償請求裁判など)。
個人的には船舶通信士の衰退には寂しさを感じざるを得ませんが。





業務独占資格以外の資格については、また後日


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消防設備士は、実務に従事している、いないにかかわらず、5年に1回 (取得直後は 2 年以内) に、消防設備士講習を受講する義務があります。
私は中学の時に乙種六類を取得したので、第1回目は高校の夏休みに受講した記憶が。。。

全類持っていると、講習も、4種類も受けないといけないので大変です。。。

で、これに違反すると「免状の返納を求められることがあります」とされていますが、実際のところ、業務に従事していなければ、講習受講義務違反だけで免状返納を命じられることはないとされています。

もちろん、受講義務違反は法令違反なので、受講をサボることを奨励するつもりはありませんが、本当に免状返納にならないのか、きちんともとの法令に基づいて、確認してみましょう。

まず、消防設備士の違反点数は、平成4年7月1日の消防庁予防課長通知(消防予第136号)の別添「消防設備士免状の返納命令に関する運用基準」で定められています。


消防設備士免状の返納命令に関する運用基準
第3 違反点数の算定
消防設備士が違反行為(消防法令に違反する行為で、別表第1 の違反行為の種別の欄に掲げるものをいう。以下同じ。)をしたときは、都道府県知事は、次に掲げるところにより当該違反行為に係る違反点数を算出する。
1 (略)
2 2 以上の種類又は指定区分の免状を有する者が 1 の違反行為を行った場合は、当該違反行為に係る違反点数を上記 1 に基づき算出したうえで、当該違反点数を、すべての免状の種類等ごとに計上する。ただし、消防設備士講習受講義務違反については、当該違反行為に係る違反点数を、当該違反行為に係る免状の種類等に限り計上する。
3〜6 (略)


すなわち、点数は免状の種類毎に計上されることがわかります。


第4 措置点数の算定等

都道府県知事は、当該違反行為及び当該違反行為のなされた日(継続する性質の違反行為にあっては、当該違反行為を覚知した日)を起算日とする過去3 年以内におけるその他の違反行為に係る違反点数を合計した点数(以下「措置点数」という。)を免状の種類等ごとに算出し、措置点数が20 点に達した免状の種類等がある場合において、当該免状の種類等に係る免状返納命令を行うものとする。


すなわち、20点に達すると返納命令となりますが、点数は3年分しか累計されません。

(別表第1)基礎点数
━━━┯━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┯━━━━━
No.│違反点数の種別              │ 点数
───┼─────────────────────┼─────
1,2│(略)                  │(略)
3  │17条の10 消防設備士講習受講義務違反 │ 5
4〜8│(略)                  │(略)
━━━┷━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┷━━━━━
〔注〕1 消防設備士講習受講義務違反については、消防法施行規則第33 条の17 第1 項に定める講習の受講期限又は同条第 2 項に定める講習の受講期限までに受講しない場合に、それぞれ当該期限が経過したとき違反行為があったものとする。また、その後 1 年以内に受講する機会があるにもかかわらず受講しなかった場合は、1年を経過したとき再度違反行為があったものとし、それ以降においてなお受講しない場合も同様とする。

すなわち、ずっと受講しないでいると、1年ごとに1回 (5 点) づつ、違反点数が措置されていきます。
しかし、前述のように3年分しか累計されませんから、最大でも 15 点にしかならず、受講義務違反のみで免状返納命令が発出されることはない、というわけです。



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同じ資格を取るんでも、複数の取り方がある場合もあります。

例えば、車の普通免許であれば、
・教習所を卒業する
・試験場で一発で取る
・海外の免許を書き換える
など。

でも、普通免許は普通免許なわけで、基本的にどうやって取ってもその効力は同じです。
ま、同じ資格なのでそれは当たり前といえば当たり前なんですけど。。。

ただ、資格には本来の効力のほかに、いろいろとオマケがついていることがあります。
中でも特に資格ゲッターにとっての関心事は、他の資格を狙う時の科目免除(場合によっては全免除)です。
例えば、電気工事士の免状を持っていると、乙種七類消防設備士の実技試験が免除になる、とか。
(何というマイナーなたとえ.....)

こういった、本来の資格の効力にかかわらない部分は、「どうやって取っても同じ」とは限らないので注意が必要です。


そんな例をいくつかご紹介しておきます。

公害防止管理者:試験で取ると、他の種類の公害防止管理者試験を受ける時に一部科目が免除になりますが、講習で取ると、試験免除はありません。(自分は試験免除の制度ができる前に全種類を取得したので関係なし。。。と思ったら、ダイオキシンだけは新制度で取ったんだっけ。科目免除になりますね。)
測量士:試験合格で取ると、職業訓練指導員(測量科)試験の大部分が免除になりますが、大学卒業+実務経験などで取得した場合は、この特典はありません。(自分は試験合格なので、特典あり)
第一種衛生管理者:試験で取ると、衛生工学衛生管理者の資格講習を受ける権利や、講習の一部免除を受ける権利がありますが、無試験で取ると、この特典はありません。(自分は薬剤師による無試験取得なので特典なし)
教員免許:これはいろいろな例がありすぎて書ききれません。一例をあげると、一種免許状からの上進があります。専修免許状に上進する際に、もとになる一種免許状を別表1で取得している場合は、大学院での単位取得のみで専修免許状に上進できますが、別表1以外で取得をしている場合は、勤務経験がないと専修免許状には上進できません。


薬剤師も、6年制になったので、4年制薬剤師との間でこうした差異が生じてくるかもしれません。。
(自分はもちろん4年制薬剤師なので、ちょっと心配)


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前回の「資格の上下」の回答です。





















問1.
(1) 海技士(航海)、海技士(機関)
 これは 1〜6 級と 6 段階にも分かれているんですね。
 以前は、甲板部であれば
  甲種:船長、一等航海士、二等航海士
  乙種:船長、一等航海士、二等航海士
  丙種:船長、航海士
 の 8 種類だったそうで、さらに複雑。

(2) これは実はいろいろあります
 ・海上無線通信士
 ・アマチュア無線技士
 ・海技士(電子通信)

(3) これはいわずと知れた教員免許(高等学校教諭)ですね。
 私も欲しいです(笑)。

(4) 電気主任技術者です

問1は、他にも国家資格であったらコメント下さいませ m(_ _)m。



問2.
無線の免許制度の中にあります。
 第一級総合無線通信士>第一級海上無線通信士>第二級海上無線通信士
>第三級海上無線通信士>第一級海上特殊無線技士>第二級海上特殊無線技士
>第三級海上特殊無線技士(またはレーダー級海上特殊無線技士)
の直列7段階です。

もし、国家資格でもっと段階の多いものがあったらコメント下さいませ m(_ _)m。。

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