|
本日の2件目は、地域連携を進める信用金庫の事例です。事例文を読んでいると、成功事例についての記述がないので、活動を行っているものの、具体的成果として公開するようなものがまだないのではと思いました。私は、少しだけ、東北地区の調査を某中央省庁の出先機関から依頼されたことがあります。その際に、こうした連携の試みについては、「自分たちで産業を興してやろう」というのではなく、「国が補助金制度を用意しているので何とかお金を引き出してやろう、そのための口実はないか」と、補助金を支給されることだけを考える人の醜い面を見させられることが多々ありました。
事例企業のホームページを覗いてみると、記述されているように地方の振興にこの信用金庫は尽力されているのが分かります。診断士試験でも、「下請けからの脱却」はテーマとして扱われることがあります。これは、簡単に出来ないことなのでテーマになるという面があると思います。この事例を読み、信用金庫が尽力しても、対象となる企業の意識が、「自発的に何かしよう」という前向きなものになっているのかどうか、心配を覚えました。
事例 1-2-9
産学金連携を通じて地元企業の育成に尽力する金融機関
山形県米沢市の米沢信用金庫は、置賜地区に13店舗を有し、産学金連携に積極的に取り組む信用金庫である。
同金庫は、「地域限定型金融機関である信用金庫は、地域と共存共栄・運命共同体にある。地域経済の地盤沈下は、信用金庫の危機でもある。」と考えている。同金庫は、地元企業と向き合う中で、「従属的下請構造・低付加価値構造の悪い循環から脱却することが置賜地区の課題である。」と考えている。地元の企業が利幅減少や資金繰り難、後継者不足、人材流出等の様々な課題を解決するためには、産学金連携が有効であると考え、2003年より山形大学へ職員を派遣し、地域活性化に向けた共同研究を開始した。また、山形大学工学部・地域共同研究センター(現国際事業化研究センター)と三者協力協定を締結し、金融機関の目利き能力育成のための「山形大学認定産学金連携コーディネーター研修制度」の制度設計に携わった。
同制度で認定を受けた職員は、企業を継続的に訪問して信頼関係を構築し、企業の利益につながる強みを引き出すために、企業とともに考え、企業にアドバイス・フォローを行う。また、地元企業には、大学レベルの技術を理解できない企業もあり、大学のシーズと企業のニーズの産学間のギャップを埋めるために、「知的資産経営」からのアプローチによる産学金連携手法を提唱し、同金庫・新庄信用金庫・山形大学による地域力連携拠点事業を受託して積極的に活動している。毎月、大学教授陣と信用金庫職員による連携会議を実施しており、直近の1年では約400件の相談案件が持ち込まれている。
同金庫は、こうした取組によって、企業に「気付き」の機会を提供し、地元企業の成長や地域の活性化につなげたいと願っている。同金庫には、営業担当者が約60名在籍しているが、各支店に満遍なくコーディネーター認定取得者が配属されるようにし、目利き能力を強化したいと考えている。
出所:中小企業庁「中小企業白書2010年版」p79.
|

- >
- Yahoo!サービス
- >
- Yahoo!ブログ
- >
- 練習用








