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雲一つなく空はどこまでも青く晴れ渡っている。 ・・姫の輿はいまごろ峠の国境に着くころか・・ 飛鳥、桃の木を部屋から横になって眺めながらぼんやりと考えていた。 国境では縄目国の向えの者に、姫の乗った輿が預けられる、国境を超えれば そうなれば桐の姫は縄目国の人となり、姫に対するこの国の責任はなくなる。 そう姫になにが起ころうと・・・ 飛鳥、突然立ち上がると館の裏に向かう、 館の裏は草木が刈られかなりの広さに整備されている、 籠の様な物を背負い、大きな袋を引きずり飛鳥が広場の端に立っている 飛鳥決心したように空を見上げると、 ”バリバリ”と凄まじい轟音、飛鳥が走りだすと羽根を広げた鷲のように袋は 風をはらみ、そしてフワリと飛鳥の体が浮く。 飛鳥の体は空を飛ぶと山に向かいどんどんと小さく見えていく。 しかしそちらは、姫が越えた国境とは逆の方向である。 飛鳥、なにを思ったのか、桐の姫を忘れる旅にでたのか。
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