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駅に向かう道の途中に小さな公園がある。 公園では、毎日、同じ時間に青年らしき若者がピエロの姿をして、 パホーマンスを演じていた。 道行く人は、チラッと横目で彼を見るが、忙しそうに通り過ぎていく。 公園で遊んでいる母と子の親子連れも遠くから時々彼を見るが近寄ることはなかった。 青年は、観客がいなくても、ただひたすらピエロを演じていた。 そんな青年に、小さな素敵な時間が訪れる。 若い娘が彼の演技をじっと見て拍手をしてくれた、 ピエロの青年は深ぶかとお辞儀をすると顔を上げ娘を見た。 髪をショウトカットにしている娘は満面の笑顔で微笑み返してくれた。 毎日、彼女は青年のピエロの演技を見に来てくれた。 彼女が公園に居るのはわずかな時間なのだが、 青年は彼女の笑顔を見ることが心の全てになっていく。 「明日は花束を用意して、僕の気持を彼女に伝えよう!」 去っていく娘の後姿を見送りながら青年は決心した。 次の日、青年は待った、いつものように彼女が来てくれるのを、 陽が傾き、公園を闇がおおっても彼女は姿を現わせなかった。 「なにか彼女の身にあったんだろうか?」 心配で青年の心は張り裂けそうになる、だが青年は娘の名前も住んでいるところも知らない。 次の日も娘は来なかった そして次の日も。 青年はピエロの格好はしても、一日中地べたに座り込んで演技をしない、もうできなかった。 ただ、彼女が明日は来るのではないかとひたすら公園には出かけた。 夕暮れの公園にピエロの影が伸びていく、 帰りかけている青年は見た、 彼女が! いつもの娘が青年の方に向かってくるのを! 青年は一生懸命に演じる、ピエロの役を。 彼女の素敵な笑顔がピエロに微笑みかかる! ピエロは笑顔に応えて大げさな動作を繰り返す、 ピエロの目からは大粒の涙がポロポロとこぼれていた。 涙に溢れかえるピエロの目は 笑顔の娘と 娘にしっかりと手を握り合って寄り添っている若者をとらえていた。 |
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・破壊エネルギーキャッチ!・ (バリヤー始動せよ!着弾までの時間は?) ・60セコンド、三光年先の空間から攻撃受けます・ (対ショックモード!) 惑星全体が一瞬、光輝く 青から赤に惑星を包む光臨が変化していく。 (損傷度は?) ・構造物熔解により生体素子5パーセント消滅・ (急がなくては!我々が消滅しないうちに!) |
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・対象世界のデーターを解読しました・ (そうか、これで対象物とスムースなシンクロができるな) ・対象世界では同種族が二種類に分かれています、決められた手続きを踏まないと この二種類の種族はシンクロしません) (よし!その手続きにしたがって進めよう) 「この間はごめん!初めてのことで順番を間違った」 青年は由美の顔色をうかがうように話しかけてきた。 由美はどきまぎとして、 「いえ、いいんです、私、急にいわれたんでびっくりして!」 「まずは、この恋愛プロジェクトをファーストステージから始めよう」 由美は青年の言っている事に違和感を感じたが、とにかく 付き合えるんだと知ってうれしかった。 |
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由美の心臓はドキドキしっぱなし! 「だって!だって!あの人ったら、いきなりなんだもん」 電車から降りた由美を青年が追ってきた、 「あの〜、僕と旅をしましょう」 由美には青年の言った言葉の意味がよくわからなかった。 「私、これから学校があるんです、急にそんなこといわれても」 由美はこまってうつむいていた。 しばらくして顔を上げると青年の姿はなかった。 (だめだ!接触の仕方に問題がある、これでは対象物を引っ張れない、 シンクロ度をもっと上げなくては) 惑星の表面に高温の熱風が吹き荒れる。 |
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(この種族と我々との間は生態系にかなり違いがある、シンクロするためには 精神と物理的接触も必要なのだが?) 初めて言葉を交わした。 あの人とのたった一言なのだが、 「うふ!おはようございますだって、ついに話しちゃった」 勉強なんて、当然手に付かない、由美にとって毎日が 青年との一瞬の出会いだけにあるのだから。 ・感応度60%・・量子エンジン始動・ 惑星の生体素子が活発に輝きだす、はるかな時空の果てに 幻影を創り出すために、 それがこの種族の生存をかけた最後の望みなのだから。 |




