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焼け焦げ、黒くちぎれた蛇が横たわっていた。
「黒姫とは、暗黒がこの世界に使わした手下にすぎない、暗黒本体はまだ、我々 との戦いのダメージでこの宇宙に進出するには、まだ時間がかかる。 あと5千年か一万年の猶予がある」 「うわあ、ずいぶんと遠い先の事じゃない」 竜子、宿題の提出がずっと未来になったような気がした。 「いまの我々の力では、やつに勝てない、だが君たちの子孫なら今の 数千倍の力を持つだろう、力を合わせればこの君達の宇宙をやつから 守れるかもしれない」 「幸いなことに暗黒は、まだ我々の存在にきずいていない、黒姫がしらせるすきも なかったはずだ」 「でも、変ね〜、勇者はまだ5人しかいないわ」 七姫は勇者七人で黒姫を倒すものとおもっていた。 「いや、すでに七人いる」 トラの言葉に 「え、どこどこ、どこにいるの」 竜子、遠くを見渡す 「おまえの前にいるぜ」 麒麟はすでにきずいているらしい。 「七姫とさすけだよ」 「えっ私とさすけが勇者なの、でも超人的な力なんかないわよ」 「いや、人を結びつけ、集める力がある、それも大事なちからさ」 トラ、宙のかなたを見据え一言 ” ミャ〜オ ” **終わり** |
幻想七つ異聞
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青白い炎に包まれながら、太陽の船が静かに黒姫城の広場に着地した。 「ははは、思い知ったか燃えて灰になるがよい」 「どれ、七姫の黒焼けでも見るとしよう」 黒姫、広場に降りていくと、 「どうしたことだ、焦げてもおらんではないか」 船からは七姫、そして、勇者が次々に降りてくる。 「ええい、殺しておしまい」 黒姫の武者達がぞくぞくとやってきて七姫達におそいかかる。 「私にまかせて、なにか燃えてくるの」 竜子は兵士の槍のなかに飛び込んで行く、すばやい動きに兵士のだれもついていけない。 七姫に近ずく物は、トラにはじき飛ばされていた、 兵士の一部が娘達に襲いかかろうとしたその時 さすけと草の者が間に入り込み 「七姫様まにあったようですな」 「さすけ、娘達を城の外へ連れ出して、私は黒姫と対決するから」 「姫様、危険です」 「心配ないわ、勇者がついててくれるから」 七姫達、じりじりと黒姫を追い詰めていく 黒姫は天を仰ぐと 「暗黒様、もっと力をください」 「麒麟、竜子、カメオ、コン、意識を俺に集中しろ!」 トラがあせって叫ぶ トラの毛が銀色に輝きだす、刹那凄まじい光の帯が黒姫の体を貫く、 「まにあったか」 トラはなにを恐れたのか! |
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黒姫城の上に七姫の姿が大写しにあらわれた。 「やだ〜こんなに大きく写ったら肌の荒れまでわかっちゃう、最近気を使う事が多いから 寝不足なのよ」 「七姫様、今はそんな事を言ってる場合ではありません」 麒麟にたしなめられ、七姫真顔になり 「うん、黒姫よ、蜥蜴をつかい我が父を殺し、胡桃国を奪いそのうえに 男を知らぬ娘を捕え集めるとは、悪列非道の変態女」 黒姫、空を見上げ 「なにを芝居染みた事を言っている、若い娘を捉えたが、処女とはがぎらぬぞ、 そこまでは調べておらん」 広場にいる娘達、ざわざわと騒いでいる。 「おらは男を知らねえだが、おめえは確か幾人か知ってるはずだ」 「ないしょだ、田吾作に知られたらおら〜、どうすべえ」 「ここに集められた娘はみな、おぼこという事にすべえ」 「おかしいだべ、腹のでけえ、女もいるげな」 黒姫、恐ろしい形相になると 「ええい、うるさい、もうすこしで我が儀式が出来るというところを邪魔しおって、 七姫よ、そなたも父の所へ送ってやる」 黒姫、太陽の船をキットにらむと眼は白眼となり、全身は青い炎に包まれる。 燃え立つ炎は一筋に集まり、太陽の船を直撃した。 炎に包まれた船はじょじょに高度を下げていく。
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黒姫城の中では、胡桃国から連れてこられた娘達が一か所に集められていた。 「ほほほ、まっていなさい、そのほとばしる精気、太陽が暗黒に包まれた時 私が全て吸い取ってあげる」 「黒姫様大変です」 カシャカシャと鎧の擦れる音をたてて武者が黒姫の前で報告する、 「城の周りが胡桃軍に囲まれております」 「胡桃の残党などせいぜい100名程度、なにをうろたえておる」 「それが、数万の大軍で見渡す限り胡桃軍で埋め尽くされております」 「ばかな」 黒姫、天主に上がり城下を見下ろすと、ぐるりと胡桃軍ばかり。 「これは、どうしたこと、蜥蜴はなにおしていたのじゃ」 黒姫、空をみあげると 「あと一時、時期に空が闇に包まれる、さすれば数万の胡桃軍などわらわの敵ではないわ」 急ぎ階段を降り娘達のいる広場にむかう黒姫。 すでに太陽は半分ほど暗闇に隠れている、 「さあ、儀式を始める」 黒姫、天をあおぎ両手をかかげる。 すでに薄闇がかった空に、一点の金色の輝きが黒姫の目にはいった。
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里の真ん中の空き地に、黄金色に輝く太陽の船が止まっている。 竜子達勇者が出かけている間に大変なことがおきていたのだ、 七姫懇願するように事情を話し始めた。 「国の若い娘を全て黒姫軍がさらって行ってしまったわ、なんでだかわからないんだけど 城下は火の消えたようにさびしくなったの、黒姫の国に女はいないのかしら さすけ は草の者を引連れて黒姫の国に向かったわ」 「意図はわからないが、すぐに我々も黒姫国にいこう、 娘達の身に危険がせまっているようだ」 トラの強い意志がみなに伝わってきた。 全員が太陽の船に乗り込むと 「まって、私もいっしょにいきます」 七姫が船に乗り込んできた。 ・・・・ 「黒姫様、おいつけどうりに、娘達を城の中の広場に集めました、 ところで、どうしてこのように娘でなければならないのですか」 鴉のような黒い着物を着た女がニタリと顔をゆがめると 「男では、気色悪いだろ、もうじき太陽が黒くなる 儀式の用意はできてるね!」 「はい、おこたりなく」 太陽の角が欠けてきた、日食が始まる。 |




