絹子の創作物語

事実を参考にした創作です

幻想物語

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ゼロ社 2−8

 恐竜人達の置換計画は次の段階にはいった。

自らの体質を魅力的に変え異性を引き付ける強力なホルモンを発散するようになったのである。

大助の視線の先には青く輝く地球があった。

「どうしたんですか?」

考えこんでいる大助に霊子が心配してそっと声をかける、

「うん、どうすれば恐竜人の計画を頓挫させるか、方法が思いつかないんだよ」

大助の後ろ姿に力がなかった。

「このままでは、地球の未来は恐竜人たちに入れ替わってしまう、

 大助も霊子も存在しない未来に、だが戦うことは避けたい」

霊子、両手で地球を包みこむようにすると、

「大丈夫、方法があるわ」

大助を見る霊子の笑顔があった。


ゼロ社 2−7

 霊子の頭上には暗闇にポツンと青く輝く地球。

こんな風景はずっと昔に見たような?

そんなはずはない、きっと科学雑誌かなにかで写真を見たんだ、

「霊子くん、いや霊子さんこれが僕の本当の姿だ!」

霊子が振り向くとそこには目が七つで頭からは触覚がうねうねと!

「霊子さん、変な妄想はしないでくれ」

いつもの大助が困惑した顔をしていた。

「社長は宇宙人だったの?」

「だって、こんな宇宙船人間は持ってないわ」

「いや、僕達は地球の人間だよ、ただ少し未来のね!」

霊子は気付かなかった大助の微妙な言葉のいいまわしに。

 宇宙に出た始まりはトイレの中だった。

「霊子君、ちょつと来てくれ」

トイレットペーパーがないのかと思い、

「社長開けますよ!」

ドアを開けると、いきなり腕をつかまれる霊子。

「いや〜社長の変態」

大助の手が霊子の口を押さえて、もう一方の腕が霊子の腰を引き寄せた。

「だめ〜こんなとこじゃやだ〜!」

「静かに!やつらに囲まれた、逃げるぞ!」

空間が歪んだ、霊子は目まいがしたのかと思った。

「さあいいぞ!」

ドアを大助が開けると、会社の事務所ではなかった、

ピカピカの床と壁、奇妙な形の機械が並んでいる。

「えっ!どうなってるの」

「空間を瞬間移動した、恐竜人に捕まったら僕達は無理やりにまぐわされて、

 霊子君は卵を産むことになる」

「どこでもドアね!卵を産むくらいなら社長に冒されてもがまんする」

大助悲しそうな顔で、

「君の記憶はきっととりもどす!」

そっと霊子の肩に手を置く大助。


ゼロ社 2−6

 「社長!そのチカン計画ってなんですか?」

霊子には難しい話はわからないが、トカゲ人にチカンされるのはいやだった。

「愛だよ!争いではなく愛によって人類を滅ぼして、

 恐竜の世界を再び地球に再現するそれが置換計画だよ」

「愛が人間を滅ぼすって?」

「彼らは自らの遺伝子を操作して人間とまぐわい子供を造れるように改良したんだ、

 恐竜人の遺伝子は優性で、生まれる子供の遺伝子は99パーセント恐竜人だ、

 そのうえ、彼らの成長速度は人間の10倍の速さなんだ」

「まぐわうなんて、いやらしいわ私達、トカゲの卵を産むの?」

霊子の憂鬱な顔。

「そうなるような?彼らにはまだ秘策があるらしいぞ」

霊子は大助の顔をまじまじと見た。

「社長はどうしてあんな短い時間で、そこまでの情報を?」

大助はナゾめいた笑顔を霊子に見せる。


ゼロ社 2−5

 「これを見たまえ」

会社に戻った二人、大助がパソコンのモニターを霊子に向けた。

毎度のことだが霊子には意味のない数列が並んでいる、

「やつらの置換計画が順調に進めば、300年で地球の人類は恐竜人に入れ替わってしまう」

「やだあ!トカゲに私たちチカンされるの?」

「いや、そのチカンではないのだが、だが答えはあながち間違ってもいないか」

「いいかい!少々説明が長くなるが良く聞いてくれ」

大助の一方的な話が始まった。

・かって地球で2億年の長きにわたって恐竜の時代が続いた、

 当然、高い知能を進化させた恐竜人が出現、

 だが不幸なことに彼らは自らの運命を知った。

 隕石によって絶滅からのがれらねない事を!

 時間がなかった、恐竜人は全ての知力資材を使い宇宙船を完成させた、

 行く先は火星、選ばれたごくごくわずかな最高頭脳の若者だけが地球を離れた。

 恐竜人の未来は彼らに託された、

 火星に降りた彼らは果てしなく長い眠りについた。

 地球がふたたび彼らの住める環境になるまで、

 目覚めた時、たった一つの誤算にきずいた、

 地球は哺乳類のネズミから進化しためがね猿におおわれていることに・・

 彼らは考えた、高い知能を持つ恐竜人は人類のように争いはしない、

 静かな地球征服計画、それが置換計画。


ゼロ社 2−4

 背中を押され強引に赤いドアの部屋に押し込まれた霊子。

サングラスをかけた背の高い男が二ヤッと笑って霊子に手を差し伸べてきた。

「素敵な男でしょ!さあ、すぐに始めるのよ!」

霊子の後ろにはなぜか結婚紹介所の所長の女が居た。

「えっ、なにをするの?」

「結婚といえば決まってるでしょ、男と女のまぐわいよ!」

女の言葉があまりにもストレートで霊子は固まってしまった、

「あんたも準備はいいわね」

”ギュルル”

男は奇妙な声を上げると、いきなり着ていた服を脱いだ、

テラテラと艶のあるウロコ状の皮膚は緑色をしている、

三本指の長い爪が霊子のピンクのナース服の胸元にかかった。

「いやだ!」

霊子の右手が男の顔を叩く、

はじき跳んだサングラスのあった所には瞼も瞳もない赤い眼があった。

「じれったいわね、ほら押さえておくから」

女の三本指の手が霊子を後ろからはがい絞めしてくる、

男の腰からは人間のものとは違う、といっても霊子は見たことはないのだが、

ウネウネと蛇のように・・

”ドン”

ドアが開いた。

「おっと!少し早すぎたか霊子君」

大助は部屋にはいるなり女を蹴とばして、霊子の腕を取った。

「ばか!遅いわよ!」

”ギュルル”

思わぬじゃまに攻撃の矛先を大助に変える二人、

大助はスプレーを噴射した。

”ギャー”

強い刺激臭で霊子までも、

「なに?涙がでるわ」

「とんがらしスプレーだ、これで時間が稼げる、逃げるんだ霊子君」

大助に腕を引っ張られて部屋を出る霊子。

「社長、なんなのあのトカゲ人間は?あれは宇宙人」

「おっ、いい感だよ霊子君、やつらは恐竜人だ、だが地球人であって宇宙人じゃない」

霊子は不思議に思って、

「えっ、でも地球には恐竜なんていないわよ?」

「そう、今の地球にはね!苦労したよトカゲ女から情報を聞き出すのには」

霊子、しらじらと大助を見つめると、

「ふ〜ん、社長の顔も首もその下の方までキスマークでいっぱいだけど、この変態!」

「誤解するな、作戦だ!誰がトカゲ女の豊満なオッパイに顔を埋めるか!」

「やっぱ!いやらしい〜」

霊子はつかまれている腕を振りほどくと、大助から距離を開ける。

「まて霊子君、やつらの恐ろしい計画を”置換計画”をききだしたんだぞ」

「社長もトカゲ人間も頭の中が同じみたい、チカン計画だなんて」

「はて、なにか意味を取り違えているようだが?恐竜人は人間以上に知的生物だ」

あの迫ってきたトカゲ人間が知的生物とは信じられない霊子ではあった。


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