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こだわり力
これはY子さんのブログからの引越しです

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 前回の闘病記に書きましたが、私は、なごやメンタルクリニックに通い始めて2ヶ月目に、 患者が複数人で行う治療ー集団行動療法治療プログラムに参加しました。金曜日の午後からと、土〜日曜日の朝から晩までの合計3日間を使って行動療法を行いました。私が参加した時は10人の患者がいました。

 年齢は、高校生から40代までと幅広く、参加患者の自己紹介と症状説明があったので、一緒に治療を受ける人達の症状を知りましたが、原井先生より参加患者の具体的な症状やこんな症状のこんな人がいたという事は口外しないよう言われているので、ここでは詳しくは書けませんが、とにかく
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様々な事を怖れていると言った感じで、中には「ええーっ?よくそんな事、思いつくなぁ」とか、「そんなの100万円くらいお金積まれても、全く心配する必要の無い事なのになぁ」などと思うような、とても想像力豊かな恐怖対象を持つ人もいたり、この病気のオーソドックスな症状である、不潔恐怖で手洗いや風呂に何時間も時間が掛かる人や、私のように確認強迫や加害恐怖の人もいました。

 名古屋が地元の人はおらず、みんな日本のあちこちから来ており、話を聞くと、やっぱり私のように、いろんな病院を転々として治らず、その前に通っていた病院に紹介されて来た人が多かったです。みんな「ワラにもすがる気持ちで来た」とおっしゃってました。自分の症状をみんなの前で説明する時も、やっぱり「こんな事が怖いなんて恥ずかしい」という気持ちをみんな持っているので、 とてもトツトツと、口ごもりながらの説明をする人が多かったですが、どんなに突拍子もない事が恐怖対象の方の話も、また自分の症状以外の症状が怖い人の話も、この病気は自分で自分の事がおかしいと思って、ただでさえ自分を恥じているのに、意志に反して恐怖感でいっぱいになって日常生活が出来なくなる事は一緒なので、みんな、本当に辛い目に遭ってるんだなぁ、と、人ごととは思えず、聞きながら胸が痛くなったりしました。

 また、この病気は統計によると人口の2〜3%の人が発症しているとの事で、確率的には低くない病気なのですが、私は自分の身内以外でこの病気を患っている人に会った事が無かったので、こんな病気であるという事をあんまりハッキリ周りに言えず、こんな事が怖くなるなんて私くらいのもんじゃないのか?と、とても世の中から排除されたような気持ちでいましたが、月に1回行われている集団治療に、平均7〜8人の新たな患者が参加している事、そして私が参加した回でもこんな多くの患者がおり、また私と全く同じ事が怖い人もいたりして、「ぬおおおおーーーっっ!!」と、妙な感動を覚えていました。自分だけじゃなく、みんなも一緒にこれから「怖い治療」をやって行くんだ!と思って、 ちょっと心強く思ったりしていました。

 実際、同じ病気の患者さんと一緒に治療をやったから、みんなが頑張って挑戦する姿を見て「私もやらなくちゃ!」という気分になったし、同じ病気で闘っている人に実際に会えた事も励みになり、この集団治療プログラムに参加して良かったと思っています。また、みんな散々いろいろな所に相談しても&グチを言い合っても無駄という事を経験してるせいか、それとも「とにかく治すんだ!」という切羽詰まった強い意志を持って参加していたせいか、お互いの病気の事について話して「いやだよねぇ〜」「怖いよねぇ〜」「そういうの、私もあるあるっ!」みたいな風には話したのですが、お互いしつこく「どうしよう?」とか「ほんと苦しくてダメだ…」とかグチグチと傷のなめ合いになる事は無く、病気って事を除けば、皆、普通のそこらの兄ちゃん姉ちゃんで、病気以外の事を話したりして、みんな性格のいい人で、あの時一緒に参加した人達の事は、私は一緒に辛い体験をした人、というよりも、ほんの一瞬出会っただけでしたが、結構気さくに話した楽しい人達、という感じで思い出します。

 また最初の日は、精神科医の原井先生がメインで行う病気と治療法についての講義の日で、ここでは家族の人も参加が自由で、家族の対応についても講義がなされるので、患者のご両親や結婚相手、彼氏が来ている人もいました。私はその頃、一人では外に出掛けるのが怖くて出来ず、病院までも父と母に車で連れて行ってもらっており、この家族も参加出来る日も一人で行くのが怖くて、両親にも一緒に参加して欲しかったのですが、「めんどくさっ!嫌やっ!私は高島屋で洋服見たいもんっ!」と母に言われて、父には「先生から親は手伝ってはいけないと言われてるし、自分で治すために参加するんだろうっ!一人で行けっ!」と怒鳴られて、そりゃ、わかってるけどさ…と思いながらも、すごくビクビクして一人で病院のドアをくぐりました。

 その最初の講義の日は、私が受ける今回の前の回の、集団プログラム治療を受けた人達も参加しており、その前回受けた患者も7〜8人ほどいましたが、この集中治療プログラムで実際にどんな事を行ったか、そしてそれをやって一ヶ月後の現在、症状はどうなっているかの発表が、この前回の患者によって語られました。みなさん、まだ完治では無い方ばかりでしたが、いくつか症状は残っているものの、出来るようになって来た事も増えて来ていると語られており、「そっかー、やっぱ行動療法は効くんだなぁ」と、とても希望に満ちあふれました。

 しかし、実際にどんな事をやったか、という具体的な治療の内容を聞いた時には、もう、シッポを巻いてズラかりたい、と、恐怖にうち震えました。行動療法としてどんな内容の事をこの病院で行っているかは、この治療を受けた強迫性障害患者やその家族がボランティアで体験談をつづった本を発行しており、私は事前にそれを購入して読んでいたので、ある程度の事は把握していましたが、それでも実際に具体的に聞いてみると、「げーっ!無理っ!想像しただけで怖いっ!やるなんて無理っ!どうしよう?」と、激しく動揺して、明日からの治療本番を、私は本当にこなす事が出来るのか?と、 講義が終わってホテルの部屋に帰った後も、ずっとずっと心配で怖くて、明日行くの、嫌だなぁ〜と、なかなか寝付けませんでした。

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