ずっとフィリピンで暮らすとは?

長らくぶりのブログ再開。このままここで続けようかどうか?

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 昨日は友人のフィリピン人神父と久々に再会した。自身が指定した時間より2時間遅れて彼は到着した。相変わらず時間に無頓着な人だが、いつの間にやら僕の方もそのくらいのことはどうでもいいという感覚になってしまっている。
 来日してからすでに7年が経ち、職務の関係から2年に1度ほどしかフィリピンに帰れないという。彼の職務は、僕が知る限り、常勤の教会での礼拝や奉仕活動の他、郊外の教会を巡回し礼拝を行ったり人の悩みを聞いたりすることだ。彼が執り行う礼拝のほとんどは、在日フィリピン人を対象にしている。エンターテイナーとして出稼ぎに来た人たちや、就労ビザの関係で3ヶ月毎に日本を訪れる企業研修生の人たち、日本人が進んでやりたがらない仕事に就いている労働者などが礼拝に訪れるという。
 彼のもとにはこれらの人々から、生活や仕事上の様々な悩みや問題が持ち込まれるという。例えば、エンターテイナーについては、入管法が厳格化したことから取り締まりが厳しくなり、法に反して接客行為をしたということで入管に収容されたり国外退去になる人が増加しているという。また、雇用者側も、フィリピン人のエンターテイナーが閉め出される傾向にあることから、インドネシア人の雇用にシフトしつつあるという。こうしたことなどから、職を奪われる形にあるフィリピン人たちからの相談が絶えないという。
 結局、彼とは30分ほど話をして別れたが、彼の話から、僕の知らない在日フィリピン人たちの置かれている現状の一端についていろいろと知ることができた。

指圧

 このところ仕事が立て込んでいて、朝から晩まで毎日パソコン仕事をしている。おかげで疲れがたまり、体のあちこちが痛い。さっき、最近ぎっくり腰で入院した知り合いから連絡があり、療養のため毎日指圧を受けているという。僕も今すぐにでも体の疲れと凝りを和らげてもらいたい。でも、悲しいかな、僕の収入ではそうしたサービスを受けることができない。
 こんな僕でも、フィリピンにいたときは月に2回は指圧に行っていた。専門店で60〜90分指圧を受けても、せいぜい150〜300ペソ(300〜600円)程度だった。「せいぜい〜程度」といっても、これは僕が主に働いていたセブの1日の最低法定賃金(200ペソくらいだったと思う)に近く、一般の人々にとっては決して軽く扱えない金額である。指圧を行うのは一通りの研修を受けた若い男女がほとんどだった。とにかく自分以外の人に体を揉んでもらうことは気持ち良いが、ツボを心得た人はさほど多くない。「はずれ」が少なかったのは、ショッピングセンターや船のターミナルの一角で指圧を行っていた盲目の人たちであった。彼らは国の社会福祉開発省(DSWD)のお墨付きのもと指圧を行っているといい、船の待ち時間などによくお世話になった。
 僕が指圧を受けるにはこのように円高の力を借りなければならないが、でも正直ありがたいことである。FTAで、タイ人のマッサージ師の日本での就労について協議されていたようだが(今どうなっているのかな)、そのことで僕なんかでも気軽にマッサージを受けられる環境が整備されるようであれば、どんどん受入れてもらいたいと願う。とにかく、今は適度に体の調子を整えて、早く仕事を片付けることに専念しよう。

フィリピンバナナ

 安いので、この頃よくスーパーでフィリピン産のバナナを買う。僕は食わず嫌いから、実は学生時代にフィリピンに行くまでバナナを食べたことがなかった。ねっちょりした食感や、すぐに茶がかって変色してしまうバナナジュースに幼少時代に拒否感を覚えたからかも知れない。
 フィリピンにはいろいろな種類のバナナがある。煮て食べるプランテンバナナやモンキーバナナ、野には種ばかりでほとんど食用箇所のないバナナもある。むしろ、日本で売られているバナナはほとんど見かけられない。
 昨年、ミンダナオ島のダバオに行った際、バナナ園を見かけ、そこのバナナの房にはビニールがかぶせられていた。このビニールは「コンドーム」と称されていると、いくつかのフィリピン関連の本で読んだことがあった。このバナナが日本に輸出されるのであろう。バナナは青く未熟のまま船積みされ、船内倉庫でガスをかけることで日本に着く頃には黄色く変色するという。こんな手順で出荷されるわけだから、天日のもとで育ったものに比べおいしいわけがないであろう。実際に、フィリピンで食べるバナナに比べて、日本で売られている5本で100円程度のフィリピン産バナナが手間ひまかける割にいかに味気ないことか(バナナ農園の小作人たちの労力に対して失礼であるが)。日本の消費者になじむよう、味よりも「みてくれ」を重視するという話もあるが。
 これまでフィリピンと日本を行き来してきているが、フィリピンでおいしいバナナを味わえることが非常にささやかながらその特権なのかも知れないと、5本98円のバナナを食べつつ何気なくそう感じるのである。

セブのサンダル

 去年、セブに行った折、サンダルを買った。サンダルを売っていたのは露店商の母娘で、セブのCarcar(カルカル)という地方から来ていた。夫が手作りしたサンダルを娘と一緒に各地で売り歩き、1カ所に数ヶ月滞在することもあるという。行商中は、テント状の露店の中で寝起きする。彼女たちによると、Carcarという地域は靴作りで有名で、たくさんの靴職人がいるという。僕が買ったサンダルは350ペソの言い値だったが、300ペソ(約600円)に値引きしてもらった。日本に戻ってきてからもこのサンダルをよく履いている。サンダルの各部はタコ糸状の太い糸でしっかりと縫いつけられていて、1年近くたった今も丈夫なままである。ただ、靴底のゴム部は粗悪で、各所にひび割れができている。なかなかうまくいかないものだ。でも、気に入っているし、大事に履きたいものだ。あの母娘は今頃どこを行商しているのだろう。

騒音文化1

 フィリピンで静かな場所を見つけるのは難しい。極言すれば、どこもかしこもやかましい。僕は不快な雑音があると落ち着かないたちである。だから、フィリピンで現地人の間で働いていたときも集中力を維持することが困難だった。そこでは仕事中のおしゃべりや鼻歌が絶えず、ポップやロック音楽も流れていた。本当に音をたてるのが好きな人たちだと思う。でも、彼らにとってそれが普通である。喧騒にあふれた日常に育った彼らにとって、騒音は空気あるいはリズムそのものなのかも知れない。現地にいる限り慣れなければならないのだが、僕にとってはただ迷惑以外の何ものでもなかった。
 当時、同僚のキャリアウーマンにそのことをぼやいたところ、「本当にここ(職場)は騒々しいよね。だから、私は大事な仕事は家で片付けるの」と言っていた。ちなみに彼女は職場で最も騒がしいうちの1人だった。彼女は自分の従姉が管理するアパートに住んでいて、そこはとても静かだからと言い、僕に空き部屋を借りるよう勧めてくれたことがある。部屋を見に行ったところ、確かに物音すらしないほど静かで、美しく落ち着きがあり、願ってもない好条件だった。僕は即借りたいと申し出たが、家賃の額を聞いて唖然とした。僕が日本で住むワンルーム・マンションの3倍であった。ここでは、静けさも金で買わなければならないのかと肩を落とした。
 フィリピン人の同僚たちの仕事ぶりは決して生産的でなかったが、のびのびとストレスなどまるで感じさせないものだった。彼らのような感覚で仕事ができたらどれだけ楽なことだろう。彼らを見るにつけ、僕自身の現状に疑問を感じることもある。でも、常に前進したいという気持ちに変わりない。今後、これまで馴染んでこれなかったフィリピンの騒音文化とどう新たに折り合いをつけていこうか。


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