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実を言うと、正月前から今日までフィリピンの彼女とは全然連絡を取っていなかった。ちょっとしたことで、僕がへそを曲げてしまったことが原因だ。彼女がある約束に対して、フィリピン流にOKと言って結局それを守らなかったからだ。僕はちょうど忙しくて気持ちがぎすぎすしていたので、彼女の謝罪のメッセージを無視してしまった。それ以来、彼女のメッセンジャーはいつもオフライン、今日までそうだったのだ。僕も彼女も頑固という点でならお互いまったく譲らない。でも、彼女と連絡が途絶えて以来、どうも心地が悪い。それ以来、体も気も疲れやすいし、仕事がはかどらない。何より、空しくて仕方がない。
今日ひとつ頭の痛い仕事が片付いてメッセンジャーを確認したら、彼女がオンラインだった。僕はたいていビジーモードにしているが、フリーモードにし彼女が気付いて連絡をくれるのを待った。自分から「ごめん」ともどうも言いづらい(彼女もめったなことでは謝罪しない)。でも、全然何の反応もない。仕方がないので、恐る恐る'hi'と連絡してみた。すると彼女も'hi'という返事。一瞬少し気まずさを感じたが、続いて怒濤のごとく彼女からのメッセージが届いた。彼女は仕事や研修であちこち動き回っていたようで忙しかったようだ。そして、僕のように不和を根深く捉えていなかったようだ。あるいは、そうふるまってくれているのかもしれない。
もう、へそを曲げていたことなんてすぐに忘れてしまった。そして気分が晴れ晴れうきうきしてきた。恥ずかしいし、馬鹿らしいが、事実そうなのだ。気が病むと、心や体までおかしくなるというのはまず間違いないことだろう。この数カ月、こんなことのせいでしんどかったのだ。今は、空のガソリンタンクにガソリンが満タンに満たされていくような心境だ。
久しぶりに彼女と話したところ、最近不注意から指を5針縫う怪我をしたということは心配だが、とにかく4月にマニラで会う約束をした。もう少しだ。まだ完全には言い切れない、あるいは言いたくないのかもしれないが、やはり僕にとって彼女が必要な人であるということへの疑いや不安のようなものが少しではあるが振り落とされた気持ちがする。
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