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この作品は海徳光市という漫画家が主人公のフイクション?の作品だが、本当のところ手塚治虫の話である。このような手法はあまりないのではないか…そういう意味では作家のコージィ城倉はすばらしいと思う。
ビッグコミック スペリオール(月2回刊)で第1話が2012年第17号で掲載され、4号毎に連載された。第1巻は全6作収録されているのだ。
手塚治虫をライバル視している主人公 海徳光市は実は大の手塚ファンなのだ、それが故、手塚のすることは全て模倣するという徹底ぶり。原稿を格誌毎に公平に1枚ずつ上げていると聞くとのそのマネ、よく「「カンズメ」(旅館などに押し込められ作画すること)されるということを聞くとそのマネ、挙句の果てには旅館のトイレから脱走を企てるという念の入れようなのだ。
そして、1951年8月号から全12話発表された「おもしろブック」の付録「ライオンブック」の話で第1話は終わるのだ。ちなみに、「来たるべき人類」「緑の猫」「宇宙空港」「白骨船長」など、今読んでも面白いSF作品だ。
第2話以降、1966年12月の「COM」の創刊、そのために「虫プロ商事」を設立もしたが、東映動画の「西遊記」への参画、少年週刊誌の創刊時の専属問題、漫画を描きながら学業との両立、医学博士・医師免許の取得、劇画の旗揚げと1960年代前半の話題が盛りだくさん、もちろん手塚治虫の話だが…
第2巻は第7話から14話までで、「鉄腕アトム」、国産初のアニメの話が中心だ。
第2巻のエピソードの時系列は巻末の手塚治虫年表にまとめられているのだ。
手塚治虫が考えた安くて毎週放映できるいわゆる「リミテッドアニメ」には批判もあったが、少年たちの圧倒的な支持を得、3年間の放映がされたのだ。そして、文字通り日本のアニメのパイオニア(開拓者)になったのだ。
余談だが、アニメ「鉄腕アトム」の最初の放映のころは、テーマソングはメロディだけで歌詞はなかったが、その後歌詞がついたとの話だ。また菓子会社とのタイアップで菓子とシールの販売が好評で、街角にはアトムが溢れたのだ。
ちょうど戦後20年たち、日本の高度経済成長と重なり、子どもが自分の小遣いでマンガ本を買えるようになり、雑誌と単行本との漫画市場が肥大化する走りでもあった。それまでは漫画雑誌は読み捨てだったから!
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このマンガがすごい 2015
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