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日経コンストラクションの6/27号に、証券アナリストの水谷敏也氏の談話が載っている。
公共事業のあり方と、今後の建設業界の再生策について語ったものである。
公共工事を巡るここ数年の混乱については
「副作用を十分に検討しないで対策を急ぎすぎた」と指摘した。
「談合への罰則を強化する独占禁止法が2006年に強化されて以来、副作用を十分に検討しないまま、新しいルールを導入し、大きな代償を払っている。これは、改正建築基準法での混乱と同じで、ルールを変えて何が変わるかという予測とリスクマネジメントが抜けている」
「公共土木の分野は、中央と地方ではルールを変えても良いのではないか、収益性が見込める都市部の高速道路や鉄道などはPFI等も活用しながら、民間企業にどんどん競争させる一方、収益性が測れない地方の公共事業には、経済性を求めない。同じ野球でも、硬球と軟球の違いがあるように、公共土木でも市場を分けたほうがいい」
「純粋な公共事業で競争原理を全面に出すのは良くないと思う。社会インフラづくりに徹して、地域の経済や雇用を助けるという目的を果たせばいい。住民サービスと地域経済の為にある公共事業の本来の木居的に立ち返る事である。経済効率が全面に出てくると、目的が違ってしまう。公共事業は形を変えた”福祉”と言っても良い。地域経済や雇用の為の福祉だと位置づけるのです」
経済性を重視する最近の考え方については
「100のコストでやれるところを200も300もかかっているようでは問題ですが、現在は(競争の結果逆に)70とか80でやっている。やってもやっても赤字になるのは異常事態です。黒字を出して人を雇い、税金を払って次のための投資をする。そんな循環のための血液剤のような効果が公共事業にはあるはずです」
まさに氏の言う通りで、公共事業の本来の姿はそうあるべきものだと思う。
本来あるべき姿を見失って、それと対極にある経済効率のみを重視する現在の公共工事のあり方は、
根本から早急に軌道修正をしなければならないと強く思う。
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