談合は本当に悪なのか

談合の功罪を考えてみませんか(下から読み上がってください)

全体表示

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全8ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8]

[ 前のページ | 次のページ ]

2008年2月、政府は、原油高や建設着工件数の落ち込みで中小企業の資金繰りが悪化しているとして
円滑な資金供給を銀行などに要請。第三保証人がいらない国民生活金融公庫の融資限度額を二千万円
から2.5倍の四千五百万円に拡大すると大々的に発表した。
資金繰りの悪化している中小企業を全面的に支援するという政府の強い意気込みと決意の表れと思い、
私も国民生活金融公庫に、限度額一杯の四千五百万円の融資を申し入れた。
公共工事の大幅な落ち込みと、一般競争入札制度改悪による、自助努力では如何ともしがたい窮状を
訴えて、制度改悪がもたらした中小企業に対して、政府の大きな意向を受けた政府系金融機関が
今こそその使命を果たすべき時であることを訴え、大きな支援を期待したのである。
 その結果、届いた融資決定通知書は、何と融資金額僅かに一千五百万。すでに貸し付済みの融資残高
500万円を差し引いて、残り一千万円だけを融資するというものであった。
2.5倍の特別融資枠の拡大とは一体何であったというのだろうか?
 政府が主導し、強い危機意識で臨み、セイフテイネット策として全面的に支援した結果が、
この情けないような金額なのである。これでは通常の融資枠から1歩の前進も無いどころか、むしろ
後退をしているというのが実態であろう。
 そしてまさしくこれこそが、政府と金融機関が認識をしている「危機管理政策」の実態であり、マスコミヤ国民に対するアドバルーンとポーズ付けだけに終始していると批判されても仕方がないのではないだろうか。

中山間、過疎地域等において
疲弊した地方の雇用を根底から支えてきた
建設業の廃業や倒産が続出している。
辛うじて存続している企業も、
社員数人を残して大量の解雇を実施しており
地域の建設業者の全てが瀕死の状態で苦しんでいる。

公共工事の大幅な減少に加え
福島県が昨年から実施している、
価格競争のみの一般競争入札制度により、
全ての工事は原価割れでしか受注できず、
最低制限価格ギリギリの価格でも、
都市部周辺の業者に横取りされるケースも相次いでいる。
地方経済と雇用の根幹を支えてきた建設業は
もはや根底から崩壊してしまい、
地方そのものの雇用が壊滅する、惨憺たる状況となっている。

多数の従業員を抱えながら、受注はもはや神頼みで、
受注の予定すらも立たない地方建設会社の給与水準は、
数年前の半分にまで削減しても、尚採算が確保できない悲惨な現状だ。
そんな建設会社にも、
連日就職を希望する、地元住民の悲鳴の電話が殺到しているが、
その窮状を救う手立てどころか、
今の日本には行政、マスコミも含め、
その悲鳴に傾ける耳さえも持ち合わせてはいない。

一般競争入札制度は、
税金の多少の節約と引換に、
国民の安全と工事の品質を大きく阻害し、
そして何よりも、地方の経済と雇用を根底から破綻させようとしている。

およそあらゆる制度に於いて、功罪は全て併せ持つものである。
それらのバランスへの配慮を徹底的に排除した「法令遵守政策」は、
結果として、地域住民に塗炭の苦しみをもたらし、
そして地域そのものに、危急存亡の甚大な厄災もたらそうとしている。

屍が累類と横たわる惨状が現実のものとなり、
県は慌てて「行き過ぎた改悪」を「修正」する姿勢を見せてはきたが、
「破壊的改悪」への流れは、基本的には何ら変わってはいない。
地方の根幹を支える「優良な企業が生き残れる入札制度」を
福島県が一刻も早く確立しなければ、
地方中山間の惨状は更に加速度的に広がって、
地方全滅の大崩壊はいよいよ更に現実のものとなって来る。

○地域はなぜ衰退したか

1,第一次産業政策の失敗
  ◎林業政策の失敗…日本の国土の7割は中山間地で森林に埋もれ、平地が少ない。
   人工の1割はここで暮らしている。
   森林の7割は民有林で、戦後復興の拡大造林政策で、民有林には杉を植え、
   国有林にはカラ松を植えた。
   戦後復興の急激な需要に押されて、1961年に外国産材木の輸入を自由化させた事により、
   太刀打ちのできなくなった国内林業は完全に衰退。林業は就労雇用の役割を果たせなくなった
   ばかりでなく。放置された森林の荒廃で森林の生態系が崩れ、国土崩壊の危険が高まっている。
  
  ◎農業政策の失敗…米偏重の農業政策により、米一辺倒の大型機械導入による生産拡大に走った
   わけですが、結果、1962年の米の消費に対し、現在は半分にまで落ち込み、
   米余り等から価格が劇的に下がって第二の林業になろうとしている現状。

2,市場原理主義と、公共事業の急激な削減
   市場経済の恩恵にあずかれない地方の近代化促進の為に、国は公共事業を推進し、道路や橋、
  建物等を建設して、その結果、第一次産業で喪失した雇用を救済し、
  地方の経済の基幹産業として、地方の雇用を一手に支え、地方の近代化促進に主要な一定の
  役割を果たしていたが、バブル崩壊後県内公共事業は9年前に比べ1/3にまで落ち込み、
  地方の雇用と経済を一手に支えていた基盤は劇的なまでに崩壊し消滅した。
  喪失した雇用の安全弁やセイフテイネットの構築も全く無いままにである。
   加えて、入札談合による不祥事問題もあり、県は従来の指名競争を取りやめて、条件付きとは
  いえ単純に金額だけの一般競争入札を全国に先駆けて、ほぼ全面的に拙速に導入する事となった。
   その結果、激しい価格競争でが頻発し、疲弊しきっっていた建設業界は、育成どころか
  更に窮地に追い込む結果となって、業界はまさに弱肉強食の惨憺たる惨状を呈している。
   現状の入札改革では、地方の優良な業者程淘汰され、地域貢献や社会的責任を履行しない悪徳
  な業者だけが生き残る事が危惧されている。
  
  その影響は、単に建設業界の崩壊だけにとどまらず、手抜きや偽装での品質の低下、労災安全や
  地域の安全や治安低下はもちろん、
  地域の雇用を支えていた業界の崩壊は、そのまま地域の経済、地域の雇用に直結し
  地域そのものの崩壊につながっているとの重大な危機感を否定できない。

   更に公共政策の市場化、民営化の名の下に、国鉄と郵便局が民営化され、国鉄は地方路線の77
  線区。総延長5470kmが廃止となり、地域住民の就労と生活の足が失われた。
   地方の郵便局もこれから急激に淘汰されて、都市部との格差は更に広がって、地方の崩壊の
  流れは、勢いを増して止むところがない。
   弱者への配慮等はみじんも感じられない、経済至上主義を根底から見直さなければ、
  地域の崩壊は止めるべくもない。

3,三位一体改革の失敗
  
   バブル崩壊後、歳入不足となった小泉内閣は、2004年度から税財政改革の一環として、
  三位一体改革を推し進め、国から地方への補助金の削減、税源移譲、地方交付税を見直した。
   補助金や交付金は、これまで自治体間の財政力格差を埋める役割を担ってきたが、
  この改革の結果、地方にとっては、交付金と補助金は一律に削減され、移譲を受けた税源は、
  人口比率で配分されるために、人口の少ない自治体ほど割を食って、つまり地方の犠牲の下に
  財政再建が図られる結果となり、地方の窮状はますます加速され、弱体させる結果となり、
  地域間格差がますます拡大する事となった。



○地域再生の基本
1,すべての人々の人権が保障されている地域であること
  公共交通や、福祉や、健康が保証され、人々の生活や暮らしを支えていく基盤が確率されている事。
  
  公共工事を費用対効果と言った、地域の経済を採算性でしかとらえない政策や市場原理主義経済の
  下では、地方の住民や生活を守り、社会福祉や安全を守る交通やインフラの整備はできないし、
  地域再生や活性化もできない。
   我が国の近年の政策は、しかし市場原理主義や自由競争に特化し、公共性や弱者を思いやる事は
  放棄したかのような政策が多い。
  

2,その地域で仕事に就くことができ、生活できる地域であること
  
  しかし地方の多くの地域で、仕事が無く「食べて行けない」状況になっている。
  第一次産業の衰退に続く、唯一の就労の基盤であった、公共事業の崩壊。
  過疎化、高齢化も相まって、地域は空洞化し、共同体としての地域が崩壊している。

国家が指導する地方滅亡への冷徹なシナリオ

福島県は5日、県内の過疎地域にある1567の集落のうち、住民の高齢化などで
41集落が消滅の危機にあることを明らかにした。
全国の過疎地域自立促進特別措置法の対象市町村に
過疎進行状況のアンケート調査を行った結果分かった。
調査対象となった県内の28市町村には1567の集落がある。
 県地域振興グループによると、65歳以上の住民が50%以上を占める集落は約100カ所。
このうち、41カ所が消滅の危機にあり、10年以内の消滅が懸念される集落もあるという。
 過疎地域にある集落は、会津地方を中心に県内各地に点在する。
約100ある南会津町によると、
50年代から60年代初めに比べ人口が半減している集落がほとんどで、
中には5〜6世帯、十数人の集落もある。
町は「働く場がほとんどないので、若者が就職で関東地方などへ出て行ってしまうのが原因」
と説明している。

 その根本原因である地方の就労の場の確保は、これまで公共工事が唯一絶対的に支えてきた。
端的に言えば、そもそも地方の民間の職種は、公共土木工事関連、唯一それしか無かったのである。
その唯一の就労の場であった、公共工事を、小泉日本は急激無情にばっさりと切り捨てみせた。
最盛期から比べて、地方公共工事を1/3から1/4まで激減させ、
しかもそれを補うべき施策やセイフテイネットの拡充は、整備も機能も全く果たさないままにである。
 そもそも公共事業投資は、都市から地方への所得移転の意味合いも内包し、
労働者と地方の底辺部を支えてきた唯一絶対の基盤であった。
その基盤を急激に破壊させたのであるから、
地方の雇用や経済が滅亡消滅に向かっていくことは当たり前であり、
それは、小泉-竹中ラインが作り出した人為的な冷徹な破壊なのである。

福島県は「2地域居住や企業誘致などを早急に進め、人口流出に歯止めをかけたい」
としているが,
企業誘致などはバブル華やかなりし頃から盛んに言われてきた施策でもあり、
それが全く絵に描いた餅にすぎないことは、もはや周知の事実でもある。
 それ以上に大切な事は、餓死寸前とはいえ、現に未だもって地方の経済基盤を唯一支えている
建設業の振興育成を重点的に図っていく事こそが一番重要な活性化策なのでは無いだろうか。
 しかるに、前述のように「絵餅」が語られる事はあっても、今や悪の代名詞となった
「公共事業」による活性化待望論は、マスコミと行政と政治家から上がってくることはなぜか
全く無いのである。

建設業の活性化策どころか、政治と行政が行っていることは、
公共工事総量を激減させ、意図的なまでの賃金調査等により、設計単価のデフレスパイラルを加速させ、
もはや餓死寸前どころか、既に餓死者が累々と横たわっている惨憺たる建設業界と地方経済の命脈を完全に絶つべしと、
入札制度を大改革し、一般競争入札を福島県は全面的に導入するという暴挙を決定したのだ。
競争の原理を更に加速させて、業界の血の一滴までをも絞り取ろうという冷酷非道な改革だ。

つまり現状は建設業と地方の活性化策どころではなく、
「地域や集落の消滅に向けて、更に劇的に加速させる為の政策を無情冷徹に行っている」に過ぎず
これはもはや、国家が指導する地方への強圧的な世紀の愚策であり、神をも冒涜する狂気の沙汰という他はない。

◎福島民報新聞の偏見報道を斬る
福島民報新聞2/10付論説によれば

”中には「談合を必要悪」と、その存在を公然と認めている人がいる
「入札で価格の叩き合いになれば、資金力のある中央資本に仕事が集中し
零細業者がや中小企業は倒産してしまう」
「地元業者が倒産すれば、地域が疲弊し、雇用不安につながる」
等を理由に挙げている。果たしてそうだろうか”

 と、競争の結果必然的に引き起こされる弊害の基本原則を
あえて新聞という公の場で疑問視されていたが、その「疑問視」した
根拠があるならば是非示していただきたい。
 「論説」の疑問視する「弊害」は決して建設業界の身勝手な戯言ではなく
それ自体を理由として、談合事件が無罪となった裁判事例も多くあり
「談合を必要悪」と”その存在を公然と認めている人”は、実は裁判官にも多数いるのだ。
 認める者が多数いる「必要悪という存在」そのものは、
己の主義と主張に合わないからといえ、頭ごなしに非難すべきではないし、
その「必要悪」を認める者の存在自体まで、一方的に否定すべきでもない。
「私はあなたの意見には反対だが、あなたが主張する権利だけは尊重する」
そんな有名な言葉があったが、その言葉を一番尊重しなければならない存在が
実は報道人そのものでもあろう。

 非常に残念ながら、論説の主張する「疑問」とは裏腹に
建設業界は、三島町の例を挙げる迄もなく、すでに廃業倒産が続出し
公共工事に依存している地方経済の雇用は急激に破綻が進み
惨憺たる状況がすでに現実のものとなっているのだが
 大新聞の論説を書く程の人が、すでに具現化している「競争の弊害」を
あえて無視して「疑問」とした理由があるのなら伺いたい。

 又論説で言う「談合で釣り上げられた価格のツケ」についても
「価格のツケ」という談合の負の部分だけを一方的に取り上げるのではなく
「競争入札」で業界を疲弊させる事は、単に業者の倒産だけではなく
耐震偽装のような品質の低下、雇用の喪失、安全や環境、新技術の開発の停滞等
将来に禍根を残す大きな弊害が予想されている事まで含めて
公平に県民や国民に伝え、その是非の判断を公平に仰ぐ事こそが、公の報道機関としての責務では
ないかと私は思うがどうであろうか?
 一方的な偏見報道は、結果して「競争入札による弊害被害」の拡大に加担する事にもなり
そうした場合、福島民報はその責任をどう全うするつもりなのか、
その偏見報道に対する「覚悟と責任」についても是非お聞かせいただきたい。

ちなみに、
「談合等で吊り上げられた価格」であるが
基本的に、公共工事の設計単価は「定価」ではない。
多くの場合
市場単価を絶えず調査し、市場の実勢価格にほぼ近い価格で設計をしているために
談合をして例え100%で受注したとしても、それはあくまでも「実勢の適正な範囲」に含まれるもの
であり、決して”不当”に吊り上げられた価格ではないし、
「談合の結果、税金が無駄に使われた」と、
一方的に、又軽はずみに結論づけられてしかるべき現象のものでもない。

むろん、競争ともなればダンピングが頻発し、
その意味では、工事は一時的には安価に発注されるところとなるが
それは公共工事の目的でもなく、又意図するところでもない。
 むしろ、その結果前述したような弊害被害を確実に誘発させるところとなり、
そうなれば、目先の税金安のメリットを帳消しにするどころの話では止まらない。
つまり
「競争は、後世に禍根を残す大問題に発展する危険性をも又併せ持っている」
という競争入札の原理原則をも、併せて報道しなければ、それは公平ではないし、
そうした偏見報道こそが、実は国民世論を誤った方向に導く為の最大の要因となり
地方や国家そのものを滅亡に追いやる原因にもなる。

 公の報道に携わる者であれば、その責任の重大さに鑑みれば尚更に
自らの持論や主張に優先して、
先ずは物事を正確に、公平に報道していただく事こそが、
今や国民世論の形成に一番影響力を持つといわれる
マスコミがなさなければならない、基本中の責務ではないのかと私は思うのであるが、
どうであろうか。

全8ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8]

[ 前のページ | 次のページ ]


よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

数量限定!イオンおまとめ企画
「無料お試しクーポン」か
「値引きクーポン」が必ず当たる!
お肉、魚介、お米、おせちまで
おすすめ特産品がランキングで選べる
ふるさと納税サイト『さとふる』
ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事